07 : 実家


地球・日本 某研究所 中庭

「空を飛ぶって、どんな感じなんでしょう?」

食べ掛けのサンドイッチを持ったまま、空をポケ〜と見ているルリ。
研究所の中庭で、カイトが作ったお昼を食べながら、空を見て出た言葉。

隣に座っている彼は、実験で空を飛ぶ機動兵器に乗っているので、空を飛ぶ感じは体験しているでしょう。
まあ、今までの実験で何回も墜落していますから、落下する感じも知っているでしょうね。(クスッ)
プログラミングを始める時に、イメージを持つための資料として、実際に飛行している時の映像を見せて貰っていますが、すこし感じが判りません。
どんな感じなんでしょう・・・

「カイトさん・・・ エステバリスで飛んでいる時って・・・ どんな感じなんでしょう?」 (ルリ)

ルリの言葉で、カイトも空を見上げて、

「そうだねぇ〜 エステバリスだと、鳥・・・というより戦闘機に乗っている感覚かな。」 (カイト)

「鳥みたいに優雅に・・・じゃないんですね。」 (ルリ)

「ゆっくりにすると落ちゃうから、空を切り裂く!って感じかな。 ・・・ ゆっくりになるのは自由落下している時かな?」 (カイト)

「本当に落下している時ぐらいですか・・・」 (ルリ)

ルリと同じように空を見ていたカイトは、何を思い付いたのか、ルリを残したまま実験室へと行った。
そして、室内で同じように昼を取っていた所員と相談して中庭へと戻ってきた。

「ルリちゃん・・・ これから体験しに行こ!」 (カイト)

「これからですか? でも午後の予定が、まだですけど・・・」 (ルリ)

「大丈夫 v(゜o゜)ブイ ・・・休暇を貰ってきたから・・・」 (カイト)

実験室へと行って来たのは、休暇申請をしてきたんですね。
でも、すぐに許可が出るとは思いませんでした ・・・ 結構、無理したんでしょうね。
まあ、許可が出たので、お昼を済ませたら、お出掛けの準備を整えましょう!

部屋に戻ると1日じゃぁ判らないから、ちょっとの期間を、まとめて許可を貰ったと聞いたので、荷物をトランクに詰めて、お出掛けです。
でも、カイトさん ・・・ どこに行くのでしょう?


地球・日本 佐世保周辺の山側

車・・・列車・・・バスを乗り継いで、日本西端・・・佐世保のどこでしょう?
途中で地名を読んでいたのですが、佐世保駅の付近から、どこをどう進んでいるのか判らなくなりました。
ただ、佐世保に面した山斜面の上の方から街が見える方向に立っている ・・・というぐらいしか判りません。
西の方向には海が見えますし、逆に東の方向には山がたくさんあります。
ここは、どこなんでしょう?

後ろには大きな建物というかビルがあります。
建物横の駐車場には、作業服を着た男女とトラックが、たくさんあります。
警備員さんも、アチコチに立って周囲を警戒しています。
ビルの看板には「Mars」という文字が書いていますね。

現在2人は、そのビルの前に立っている。
立っている脇には、ルリのトランクとカイトのバッグが、それぞれ1個ずつあるだけ・・・。
カイトは大きく背伸びすると、自分の荷物とルリの荷物を持って、隣に建っているマンションへと歩き始めた。

「ちょっと・・・カイトさぁん・・・」 (ルリ)

どんどんと先を進んで歩くカイトに遅れないように ・・・ ルリも付いて行った。
「Mars」と書いてあったビルの隣には、大きなマンションが建っていた。
その玄関ホールにカイトは躊躇いも無く入って行った ・・・ あとには周りをキョロキョロ見ながら歩いているルリが続いて入って行く。
インターホンがある前に荷物を置いて、カイトは・・・どこかの部屋番号を押して呼び出しをしている。

ピンポーン♪

「ここは、どこなんでしょう? ホテルではありませんから、どうするのでしょう?」 (ルリ)

「はぁーい、どなたですかぁ?」 (インターホンの返事)

「たっだいまーーー カイトだよーーー 暗証番号知らないから・・・ そっちから開けて!」 (カイト)

「はぁーい! 確認しました。 お帰りなさいカイト様 今、開けまぁーす」 (インターホンの返事)

ピーーー ガシャン♪ (扉が開きました)

カイトは荷物を持って、後ろで呆けているルリをエレベータへと載せて、目的階のボタンを押した。
呆けていたルリは、エレベータの中で・・・

「カイトさん・・・ ただいま!って、ご自宅ですか?」 (ルリ)

「そうだよ! このマンションに住んでいるよ」 (カイト)

ピン♪ ガーーー (エレベータの扉が開く音)

「到着したから、出ようね。」 (カイト)

荷物を持ったカイトに続いてルリがエレベータを出ると、短い廊下の先には玄関が、ひとつ。
ルリも知っているが、通常のマンションには1つの階に何個もの玄関扉があって何世帯も住んでいるだが、ここは目の前にある1つだけ。
・・・ということは、カイトさんの自宅は広い! ・・・ということになりますね。

それに「カイト様!」って何なんでしょう。
驚いているルリの目の前にあった玄関が開いて、16歳ぐらいの女性が出迎えてくれている。

「お帰りなさいませ・・・カイト様。」

「ただいまぁ〜♪ ガーネットだけなの?」 (カイト)

ピン♪ ガーーー (エレベータの扉が開く音)

「あらぁ〜 カイト様。 お帰りなさいませ!」

カイトとルリが振り向くと、エレベータから降りてきた女性が声を掛けている。
玄関で声を掛けてくれた女性と同じようなデザインの服を着ているので、この家に住んでいる人なんでしょう。

「うん、ただいま♪ アメジスト」 (カイト)

「他の2人は、ちびたちを迎えに行っていますから、もう少しで帰ってきますよ!」

「そうなんだぁ〜 もう下に行ってんの?」 (カイト)

「えぇ・・・ ラピスも腕を上げましたよ。 他の子たちも、ある程度は出来るようになりました。」 (アメジスト)

玄関を上がってリビングに通されて気付いたのですが、ダイニング・テーブルが長い(汗)・・・です。
私の部屋にあるのは椅子が4脚でしたが、ここでは左右9脚ずつ ・・・ 18人分ありますね。
いったい何人で住んでいるのでしょう?

「はい・・・ ルリちゃん疲れたでしょ。 廊下の左奥の部屋に荷物を運び込んだから、そこへ行って普段着に着替えておいで。」 (カイト)

カイトさんに言われるまま、廊下へと行って見たのですが・・・廊下が長いです。
廊下の左右に扉がありますね。
各扉には名前が書いたプレートが貼っています。

『ガーネット/アメジスト』 ・・・ 『アクア/ジル』 ・・・ 『エメラルド/ムーン』 ・・・ 『ルビー/ペリ』 ・・・ 『サファイヤ/マリン』 ・・・ 『シトリン/トパーズ』

『アキト/ユリカ』 ・・・ 『カイト/ユウ』 ・・・ 『ルリ/ラピス』

私の名前がありました。 (いつから貼っているのでしょう)
中に入ると、部屋の左右に机とベッド、クローゼットと本箱が、それぞれ1個ずつあって、片方のクローゼット前に私のトランクがありました。
荷物を開けてクローゼットの中に収めると、普段着に着替えてからダイニングに戻ってみました。

戻ってみると、同じように普段着に着替えたカイトさんが、テーブルの上に置いていたクッキーを摘みながら、何か書き物をしていますね。
近くの椅子に座ると、ガーネットさん ・・・ だったと思いますが、紅茶とクッキーを目の前に置いてくれました。
そして湯飲みを持って、少し離れた席へと座って話し相手になってくれました。

「お疲れ様です。砂糖を多めに入れておきましたから、疲れは取れると思いますよ。」 (ガーネット)

「有難う御座います。 ガーネットさん?で良かったですよね。」 (ルリ)

「えぇ 合っていますよ。」 (ガーネット)

「ここがカイトさんの実家ですか・・・ ガーネットさんは、カイトさんのお姉さんですか?」 (ルリ)

質問の内容が可笑しかったのか・・・ガーネットは微笑み・・・という感じの笑顔を見せた。

「まあ、そんな関係じゃぁなくて・・・ ご主人さまと召使が正解だと思いますよ。」 (ガーネット)

「ガーネットが召使だったら、私は僕(しもべ)でしょうか」 (アメジスト)

びっくりです・・・ 本当でしょうか?
カイトさんは・・・(アレッ? いませんね) 辺りをキョロキョロしてカイトを探すルリ。
脇の話を聞いたのか、カイトは椅子からズリ落ちてました。
おもむろに立ち上がると・・・

「ガーネット! アメジスト! 変な事をルリちゃんに教え込むな!」 (カイト)

「「はぁ〜い♪」」 (ガーネット&アメジスト)

焦りました・・・2人とも、さらっと言うので本当の事かと信じてしまいました。
あのカイトさんが、慌てて注意しているので、一応、本当のことなんでしょう。
それにしても家族にしては年齢が違うのが、少し気になりますが・・・。

「「「「「「「「「「 ただいまぁ (×10) 」」」」」」」」」」

玄関の方から、小さな子たちの声がたくさん聞こえました。
ルリは玄関の方向を見てみると、私より小さな男女が8人と、ガーネットさんやアメジストさんと同じぐらいの女性が2人・・・ リビングへと入ってきました。
引率していた女性がテーブルについているルリを見ていたが、すぐに、まわりにいる小さな子たちに目線を戻して、声を掛けています。

「さぁさ 帰ってきたら、どうするのかな?」

「荷物を部屋に納めて、手を洗って、うがいをする・・・ (×8)」

「判っているなら、さっさとする。しない子はオヤツ抜きだからね。」

「はぁーーーい (×8)」

小さな子たちは、廊下へと行ってしまいました。
引率していた女性2人は、カイトさんと挨拶というか話しをしていますね。

「カイト様 ・・・ おかえりなさい。(×2)」

「あぁ・・・ ただいま・・・ みんな元気そうだね。」 (カイト)

「えぇ・・・最近になって下へと行くようになりましたから、少しはラクになりました。」 (アクア)

「それまでは戦争みたいだったもんね・・・」 (ジル)

「まあね・・・ 8人もいたら忙しいだろうなぁ・・・」 (カイト)

「ちょっと前から各自で分担して、家の掃除や洗濯をすませたら、下へ行って、各自のノルマをやっています。」 (ジル)

「手間なのは、熱中しすぎて時間を忘れてしまう所でしょうね。」 (アクア)

「それで4人の内、時間が空いているのが、下へと迎えに行くようになったんです。」 (アメジスト)

「そうかぁ・・・ それで、残りの4人は?」 (カイト)

「ユウ様とラピスは、まだ下です。」 (ガーネット)

「まあ、ユウがいっしょなら大丈夫だけど・・・ 上の2人は?」 (カイト)

「ミスマル家に行っていますよ。何でも制服が届いたから・・・って連絡が入りましたから・・・」 (ガーネット)

「それにしても遅いなぁ〜 カレコレ4時間は経っているし・・・ どうしたんだろ?」 (アメジスト)

「どの方法で行ったの?」 (カイト)

「さあ・・・?」 (ガーネット&アメジスト)

カイトさん、どうしたんでしょ?
上の2人って、どなたの事なんでしょう。
カイトを含む5人の会話を聞いていたルリは、用意されたお茶を飲みながら、様子を見ている。

一方、カイトは、ちょっと時間が掛かりすぎている事を気にしていた。
機動兵器を使っても片道1時間もあれば行くことができるし、普通に飛行機を使うのなら、ガーネットたちが知っているだろう。
あの4人が知らない方法となると、ひとつしか無かった。
カイトは自分のコミュケから、ユウのコミュケを呼び出してみる。

「カイト兄ぃ・・・ 呼んだ」 (ユウ)

「あぁ・・・ ユウ・・・ 兄さんにクリスタルを渡したのか?」 (カイト)

「渡していないよ・・・ ちょうど携帯用のディストンションフィールド発生装置が出来たんで、それを使ったかも?」 (ユウ)

「わかった・・・ そろそろ時間になるから、上がってこいよ。」 (カイト)

「もう、ちょっとしたらラピスと上がるよ。」 (ユウ)

さて、携帯用のディストンションフィールド発生装置があるのならクリスタルを使用しないでジャンプ可能。
もともとS級ジャンパーだから、ユリカさんに装置を使って、ジャンプで移動したんでしょうね。
それにしても、長いなぁ〜〜〜 呼んでみよ!

「ただいま、マスターたちは近くにいますが、連絡できません。連絡できるようになりましたら、お伝えしておきます。」 (アルファ)

なんだぁ・・・ アルファ(アキト専用AI )が返事してきたけど、シータ(ユリカ専用AI )はどうしたんだろ?
呼びかけてみよう!

「申し訳ございません。通信不可になっています。メッセージとして残しておきます。」 (シータ)

おいおい(汗) 2人して何してんだろ・・・。
2人のいる場所は、横浜の中華街 ・ ・ ・ 買い物かな? それにしても通信不可にしているのは?
カイトのまわりには、ガーネットたち4人が集まっている。

「ピッ♪」

カイトのコミュケの画面が急に開いて、ユリカがアップで映し出された。
2人の現在地は、いつの間にか、横浜の中華街から、地下にあるラピスの実験室に変わっている。

「やっほぉ〜カイト君。おひさぁー。」 (ユリカ)

「おひさ・・・じゃないでしょ。どこで時間潰ししてたんですか!」 (カイト)

「やっぱ見てたんだぁー。ちょっとねぇ〜♪」 (ユリカ)

ウィンドウに映っているユリカは、イタズラを思い付いた様な、小悪魔的な笑みが出ている。
カイトは、なんか悪い予感を感じ取っていたが、なんか自分ではなく他の所へと向いているみたいだ。
ユリカが映っているウインドウが、カイトの正面から、ぐるっと回るとルリの方向で止まった。

「やっぱりぃー。ルリちゃん・・・見っけ!」 (ユリカ)

なんなんでしょう・・・ カイトさんと会話していたウィンドウに映っている女性が、私を見ています。
私の名前を言っていましたけど・・・ 映っている女性とは初対面だったと思いますが、何で名前を知っているのでしょう・・・ 不思議です。
それに、あの笑みが不気味です。

「ガーネット・・・ アメジスト・・・ アクア・・・ ジル・・・ 4人ともいるんでしょ。」 (ユリカ)

「「「「 はい! います。 」」」」

「じゃぁねぇ・・・ ルリちゃんを、ラピスの実験室まで、お連れしてね。」 (ユリカ)

「ラピスの実験室ですか?」 (ガーネットたち)

「そ! 丁重にお連れしてね。 必ずね!」 (ユリカ)

「ユリカ姉さん! ラピスの実験室って、何をするんですか?」 (カイト)

「ちょっと女性だけでねぇ・・・ お話し!」 (ユリカ)

カイトさんの隣には、私の知らない男性が立っていますね。
いつの間に来たのでしょう。
カイトさんも気付いたみたいです。

「兄さん・・・ 下で何するんでしょう。」 (カイト)

「まあな! うちの男どもは見物だな・・・ ガーネット! ユリカの言う通りに、お客様をユリカの所へ案内しろ!」 (アキト)

ガーネットさんたちに案内されて、私はマンションの地下へと降ります。
先程は、突然のことで中を見ていませんでしたが、ガーネットさんたち4人と乗っても、まだまだ余裕があります。
階数を表すボタンを見てみると1階までしかありません・・・ 地下って言っていましたので、どうやって行くのでしょう。
エレベータは1階に向かって降りています。
・・・が、ガーネットさんがカードを出してパネルの隙間に入れると1階から15階までの表示ボタンが地下を表す「B」付きの表示に変わりました。
続けて押したのは、地下14階。
エレベータが到着して扉が開くと、ウィンドウで見た女性が立っています。

「いらっしゃい! ルリちゃん・・・ 初めまして!かな」 (ユリカ)

「はい! 初めまして・・・です。 でも名前を知っているのは何故なんでしょう。」 (ルリ)

「それはね(笑顔) カイト君からイロイロとねぇ・・・」 (ユリカ)

カイトさんが話したんですね。
何を話したのかは判りませんが、あとあと判るでしょう。
それにしても「女性だけで」って何でしょう。
ユリカさんの後ろには、きれいに包装された箱でしょうか・・・ 全部で7個ありますね。

「ガーネット! そこの箱に名前が書いているから、各自の分を取ってね。それとユウ君は退場!」 (ユリカ)

部屋の中にいた唯一の男性というか男の子が部屋の外に出ると、小さい女の子が鍵をしていますね。
私も箱を受け取ったので、他の方と同じように中に入っているものを出してみました。
箱の中にあったのは、チャイナドレス。

「ユリカさぁ〜ん 今から着替えるんですか?」 (ジル)

「そうよ。下着も各自のサイズにあった物が入っているから着替えてね。」 (ユリカ)

私の箱の中にも入っていました ・・・が、下だけですね。
疑問に思って、隣で着替えているユリカさんを見ると、下着とストッキングを身に着けてから服を着ています。
ユリカさん! 大きいです。 (特に胸が・・・)
私が着替えないで止まっていると、ユリカさんが着替えを手伝ってくれました。(・・・というか着替えさせられました)

「ルリちゃんは、まだ成長中だから出るとこは出るようになるから心配しなくても大丈夫」 (ユリカ)

心の中で考えていることをズバリと当てられてしまって、俯いてしまいましたが・・・

 「これで少しはカイトくんに女の子として見て貰おうね!」 (ユリカ)

ユリカさん・・・大当たりです! なんで判るんでしょう?

「私も、そうだったモン」 (ユリカ)

着替え終わってリビングに戻ってみると、カイトさんは私を見たまま固まっています。
隣に居る、お兄さんから叩かれて、気が付いたみたいで・・・

「ルリちゃん・・・ きれいだよ・・・ 本当に(///)」 (カイト)

「はい。有難う御座います。(///)」

ルリは気になっていたことをカイトに聞いてみた。

「私のサイズ・・・ お姉さんに話しましたか?」 (ルリ)

「サイズ・・・って、何の?」 (カイト)

知らないみたいですね。
では、誰でしょう。

「ルリちゃんのサイズは、ベータに教えて貰ったよ。」 (ユリカ)

「すいません! マスター ・・・ ユリさん ・・・ どうしても断れないんで ・・・ 」 (ベータ)

「この事は、アキト兄さんが絡んでいますね!」 (カイト)

キッチンで調理をしている、お兄さんが張本人みたいですね。
調理しながら説明していますが、玉に家族全員が揃うときに何かしたいと思い付いて、横浜近くで思い付いたらしいです。
それで、、横浜の中華街の知り合いの店で、各自のサイズにあったドレスを買ったらしいです。
その時に、サイズが判らなかった私のサイズを、ベータから聞き出したそうです。

各自が持っている専用AI は優先順位というか兄弟みたいになっていて、カイトさんのAI (ベータ)は2番目。
ユリカさんが持っているAI (シータ)は、4番目なので、1番目のアキトさんAI (アルファ)から聞いたらしいです。

お兄さんがキッチンで、本格中華を作り、ガーネットさんたちがテーブルまで運ぶ。
すでに、小さい子達が取り皿や箸を準備して、各自の席に着席済み。
カイトさんの隣に私が座っているのですが、カイトさんの視線が、どうも気になります。
時々、目線が合うと真っ赤な顔をして前を見ているのですが、少し経つと私の姿を見ています。

その様子を見ながら配膳しているユリカさんは微笑んでいます。
ガーネットさんたちもです。
何故なんでしょう?

「カイト・・・ 必要書類が足りないぞ! ルリちゃんを横目で見てないで、間違いを直しとけ!」 (アキト)

横に座っていたカイトさんは、すぐにアキトさんの所へと行ってます。
図星だったみたいですね。
私も初めて、カイトさんを意識した服装になっていますね・・・ 結構恥ずかしいですが、カイトさんとの関係も少しは進展しているかも(?)

あとで同じ部屋になっているラピスと仲良くなったのですが、部屋のプレートは、カイトさんと初めて会った頃から貼っているそうです。
貼り付けたのは、ユリカさん ・・・ カイトさんと私の関係が、こんな事になることを予想していたらしいです。

明日は、何が起こるのでしょうか?
カイトさんは、書類の束を書いていて、それをお兄さんのアキトさんが確認しています。
また、いろいろと準備してくれているみたいです。 (楽しみです)


あとがき

06のあとがきで別件1つを書こうと思ったのですが、ルリちゃんの言葉に引っ掛かりを感じて書き始めたのです。
本来なら、別の時にでも作ってしまえば良いのですが、タイミング的に流れが丁度良かったので、第07話にしてしまいました。
さて今回は、小旅行ですが、カイトの実家というか、家族の家を出してしまいました。
次回は、旅行の目的だった、空へと上がります。
下手な表現の文章ですが、そこは「へたくそが書いたモノ」と思って、気長に読んで下さい。


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