〜なでしこ七夕物語〜 |
―― あっさり最初の関門を突破した彦星 ―― ―― 昼前にはあっさり宿場町までたどり着けてしまいました ―― ―― しかし、試練はこれからこれから ―― ―― 彼の織姫への想いは試され続けるのです ―― ―― ず〜んずん♪ず〜んずん♪ず〜んずん♪ ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 勇者は第1の敵に出会った♪ メグミ:「カイトさぁ〜ん」 カイト:「あ、メグちゃん、ひさしぶり♪」 メグミ:「お久しぶりです、マネージャー♪」 カイト:「あはは、懐かしいなぁ、その呼び方」 ―― 今や全宇宙で人気の歌姫『メグミ』。 ―― 勇者は昔、彼女に飼われていた。 メグミ:「今日はルリちゃんのとこ行くんでしょ?」 カイト:「うん♪」 メグミ:「いいなぁ、ルリちゃんは。こんなに想ってくれる人がいて…」 カイト:「え?」 メグミ:「カイトさんがいなくなって私…どんなにつらかったか…」 カイト:「メグちゃん…」 メグミ:「カイトさん、私…私の気持ちは…(うるうる)」 ―― 必殺っ!『涙でうるるん♪貴方が必要なの』攻撃っ!!。 カイト:「メグちゃん、ありがとう、でも僕は…」 カイト:「僕は…僕は…」 カイト:「…………………………………………過労死したくないし(^^;」 メグミ:「ちっ」 ―― 勇者は敵の本性を見抜いていた。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値+100) ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 勇者は第2の敵に出会った♪ リョーコ:「ど〜こ〜だぁ〜カイトぉぉぉぉぉっ!!」 リョーコ:「勝負しろぉぉぉぉっ!」 リョーコ:「勝ち逃げなんて許さねぇぞぉぉぉぉっ!!」 リョーコ:「隠れてないで出てこぉぉいっ!!」 カイト :「すみません、リョーコさん、今日ばかりは勘弁してください(こそこそ)」 ―― 勇者レーダーは身の危険を回避した。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値+100) ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 勇者は第3の敵に出会った♪ ヒカル:「あ〜いたいた」 カイト:「げっ!ヒカルさんっ!」 ヒカル:「今日こそモデルになってもらうからね!」 ―― 今度の敵は人気マンガ家『HIKARU』。 カイト:「また『やおい本』でしょ(汗) 勘弁してくださいよぉ(涙)」 ヒカル:「何言ってるのっ!」 ヒカル:「カイト総受け!ナデシコ戦記!! あたしの中ではもう壮大なストーリーまでできあがってるのよっ!」 ―― 彼女は勇者のコアなファンの1人だった。 カイト:「何いってるんですか!」 カイト:「最近の主流はサブロウタ×ハーリーですよ、ヒカルさんが描かなくて誰が描くというんです!」 ヒカル:「え…そうかな?」 カイト:「もちろんです!!萌え萌えです!!」 カイト:「ちなみに、その2人ならあっちの方でもつれてる頃ですから、どうぞご存分に…」 ヒカル:「マジ!?(きらーん)ダーッシュッ!!」 カイト:「許せ、2人とも(T_T)」 ―― 勇者はアイテム『哀れなイケニエ』を差し出した。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値+100) ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 勇者は第4の敵に… イズミ:「べべんべんべん♪」 カイト;「…………………………」 イズミ:「一歩二歩三歩〜♪」 カイト:「…………………………(何も見えない、何も聞こえない)」 イズミ:「三歩歩けば棒にあたる〜♪」 カイト:「…………………………(何も見えない、何も聞こえない)」 ―― 出会わなかったフリをした。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値+100) ―― 忘れてましたが、その頃の織姫は…。 ルリ :「…………………………できない」 ―― あ、やっぱり。 ルリ :「初心者に巾着袋は難しすぎなんです!(怒)」 ―― 昔は家庭科の授業で作ったりしたんですが。 ルリ :「もう時間もないし、ここで方向修正しなければっ」 ルリ :「半日でできるものといえば………そうです!飾り紐はどうでしょう?」 ♪ほにゃほにゃほにゃ〜ん♪ ルリ :「カイトさん、じつは貴方のためにプレゼントを用意したんです」 カイト:「プレゼント?」 ルリ :「はい。もしご迷惑でなかったら受け取っていただけませんか?」 カイト:「迷惑なもんかっ!ルリちゃんがくれるものなら、僕にとって何物にも代えがたい宝物だよっ!」 ルリ :「あ、ありがとうございます(////) どうかこれを…」 カイト:「この飾り紐はっ!この色、この肌触り…なんて素晴らしいんだっ!」 ルリ :「カイトさんのために、私の想いをこめて作ったんです(////)」 カイト:「ルリちゃん…ありがとう、すごく嬉しいよ」 ルリ :「カイトさん…」 カイト:「でも…僕は飾り紐だけじゃなくルリちゃんごと欲しい」 ルリ :「あ…」 ♪ほにゃほにゃほにゃ〜ん♪ ルリ :「……はっ!(////)」 ルリ :「そうと決まったら、急いで取り掛からなければっ!」 ―― とりあえず…がんばれっ(汗) ―― なんとか各種関門を突破した勇者。 ―― 目の前に広がる天の川の雄大さにため息をついておりました。 カイト :「はぁ〜。なんでこんなに大きいんだ…」 カイト :「もし渡し舟が無かったら、絶対越えられなかったよなぁ…」 ミナト:「んふふ〜ん。ちょっとそこのお兄さぁん♪」 カイト:「え…?僕ですか?」 ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 第5の敵は優しくすり寄ってきた♪ ミナト:「そうそう。さっきからため息ついちゃって…お姉さんに相談してごらんなさい♪」 カイト:「え、いや、別に(////)」 ミナト:「ん〜。お姉さんじゃイヤ?」 カイト:「そ、そんなことはっ!!」 ミナト:「やだ♪ 照れちゃって♪ カワイイ〜♪」 カイト:「わわわっ!や、やめてくださいよぉ(////)」 ―― 第5の敵はさらに優しくすり寄ってきた♪ ミナト:「なによぉ?あたしじゃ不満?」 カイト:「そ、そんな滅相もないっ!」 ミナト:「じゃあ、彼女にわるいとか?」 カイト:「か、彼女?」 (ルリ :「カ・イ・ト・さ・んっ(怒)」) カイト :「(真っ青) す、すみませんっ失礼しますぅぅっ!」 ―― 勇者は姫の気配を感じとった。 ―― しかし、彼はきれいなお姉さんに弱いと判明。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値−500) ―― その頃の織姫は…。 ルリ :「…………………………できない」 ―― そうですか(汗) ルリ :「そうです!『お守り袋』はどうでしょう?」 ―― ファイトっ!(以下略) カイト:「はぁはぁはぁ。こ、ここまでくれば…」 ユキナ:「んふふ〜ん。ちょっとそこのお兄さぁん♪」 ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 第6の敵は優しくすり寄ってきた♪ カイト:「さて…。渡し舟の乗り場はどこだろう?」 ユキナ:「お兄さんたらぁん♪」 ―― 第6の敵はさらに優しくすり寄ってきた♪ カイト:「ん?お嬢ちゃん呼んだかい?」 ユキナ:「……………………」 カイト:「どうしたの?迷子かな?誰か呼ぼうか?」 ユキナ:「むっきーっ!何で迷子なのよっ!少しはクラクラ〜っときなさいよっ!!」 ―― 第6の敵は暴れ始めた♪ カイト:「あ〜、うん、そっかそっか。う〜〜〜〜〜〜ん」 カイト:「う〜ん…………もうちょっと大人になってからね」 ユキナ:「キーっ!!ムカツクぅっ!!」 ―― 勇者はロリコンではなかった。(ぴこぴこ〜ん♪ 経験値+100) ―― 織姫は…。 ルリ :「…………………………できない」 ―― もうおやめになった方が…(汗) ルリ :「そうです!『手ぬぐい』はどうでしょう?」 ―― やめとけって(以下略) ―― ず〜んずん♪ず〜んずん♪ず〜んずん♪ ―― 勇者は『渡し舟乗り場』にたどり着いた。 カイト:「よしっ!ここまでくればっ!」 つんつん。 カイト:「もうすぐだよ!ルリちゃんっ!」 つんつん。 カイト:「あ、あれ?」 らぴす:「カイト…」 ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 第7の敵は彼のもう1人の心の姫だった♪ カイト:「ら、ラピス?どうしてこんなところに?」 らぴす:「カイト…待ってた」 カイト:「僕を?一体どうしたんだい?話してごらん?」 らぴす:「カイト…行っちゃダメ…」 カイト:「え…?」 らぴす:「らぴす…カイト止める」 らぴす:「カイト…行っちゃダメ…(すりっ)」 カイト:「ら、ラピス、ちょっと待って…」 ―― 第7の敵 『すり寄り』 攻撃♪ ―― 勇者は右腕のやわらかい感触に固まった。 ―― ヘンですね…彼はロリコンだったのでしょか? カイト :「ちがぁぁぁぁぁぁっう!!」 らぴす:「じぃ〜」 カイト:「ら、ラピス…」 らぴす:「じぃぃ〜」 カイト:「だから、あの…」 らぴす:「じぃぃぃぃ〜」 カイト:「………………………………………………………………………」 カイト:「ごめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんっ!」(ダッシュ) らぴす:「あ…行っちゃった」 カイト:「ぼ、僕は…僕は…僕は……… カイト:「『影のある少女』に弱いんだぁぁぁぁぁっ!!(涙)」(ダッシュ) ―― (ぴこぴこ〜ん♪ 経験値−5000) ―― 勇者はレベルダウンした。 ―― 何か見るのイヤですけど… ―― その頃の織姫は…。 ルリ :「…………………………できない(しくしくしくしく)」 ―― ………(汗) ルリ :「こうなったら…こうなったら…」 ―― ………(汗) ―― 最大の難関を突破した勇者カイト。 ―― とうとう舟に乗り込みました。 ―― あとはこの舟が向こう岸にたどり着くのを待つだけです。 カイト :「はぁ〜。やっとここまでこれたなぁ」 カイト :「あともう少しだ…待っててくれよ、ルリちゃん…」 ドッカァァァァァァンッ!!! カイト :「ななな…」 セイヤ:「ふっふっふっふっふっ」 セイヤ&整備班:「「てめーだけが幸せになれるとはおもうなよ(キラ〜ン)」」 ―― ぱんぱかぱ〜んっ♪ ―― 最後のボス一同は、実力行使に出た。 カイト :「セイヤさん…」 セイヤ:「どうだ!カイト!この『爆発くん』の威力はっ!」 カイト :「セイヤさん…」 セイヤ:「こんな舟など一発だっ!!」 カイト :「セイヤさん…」 セイヤ:「少しはこりたかっ!!えぇ!!」 カイト :「セイヤさん…」 セイヤ:「ん゛?(汗汗汗汗汗)」 カイト :「セイヤさん…」 ドッカァァァァァァンッ!!! ―― 南無阿弥陀仏…。 ―― 炎上する渡し舟。 ―― 彦星は呆然と目の前の光景を眺めておりました。 ―― この船がなければ、天の川を渡りきれません。 ―― つまり、織姫の元にはたどり着けない…織姫に逢えないということなのです。 ―― 彦星の嘆きは、山よりも高く、海よりも深く、宇宙空間よりも広いほどでした。 カイト :「そんな…そんな…そんなばかな…」 カイト :「やっとここまで…やっとここまでたどり着けたのに……」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 ユリカ:「やっほー!カイトく〜ん」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 ユリカ:「お兄さん、お兄さん、ちょっと乗ってかなぁい?」 アキト:「ユリカ…それはちょっとあやしい…」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」 カイト :「しくしくしくしくしくしくしくしくしく………」 ユリカ:「……ていっ!!」 ごんっ! ふぎゅっ! アキト:「ユリカ…サレナのパーツは少々高いんだがな…」 カイト:「………はっ!ここはっ!?」 アキト:「気がついたか?」 ユリカ:「カイトくん、久しぶり〜♪」 カイト:「アキトさんっ!ユリカさんっ!どうして…ってブラックサレナ!?」 ―― 彦星のあまりの嘆きように、天帝も少々かわいそうになったのでしょう。 ―― カササギをお遣わせになったのです。 アキト:「さっさと乗れ。行くぞ」 ユリカ:「早く早く!ルリちゃん待ってるよ!」 カイト:「は、はいっ!!」 ―― 黒いカササギの背に乗り込み飛び立った3人。 ―― 今までの過程が嘘のように景色が飛んでいきます。 ユリカ:「ルリちゃんによろしくね♪」 アキト:「気をつけてな」 カイト :「はいっ!本当にありがとうございましたっ!!」 ―― あっという間にたどりついた向こう岸。 ―― 2人のカササギは爽やかに去っていきました。 <つづく> |
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