〜なでしこ七夕物語〜








―― 横暴な上官の命令で引き裂かれてしまった織姫と彦星 ――

―― 涙、なみだの1年が過ぎ ――

―― 今、運命の7月7日がやってきたのです!! ――











  カイト:「ふっふっふっふっふっ!」








  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」









  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」












  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」

  カイト:「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっ!」



  
―― にいさん、怖いっス(|||||;)
 



  カイト:「とうとう…とうとう…とうとう…」


  カイト:「この日が来たっ!!」
 


  カイト:「耐えがたきを耐え、偲びがたきを偲び……」


  カイト:「あぁ、なんて長くつらい一年だったか…!(血涙)」
 

  カイト:「しか〜しっ!その努力が今日こそ結ばれるのだっ!!」

 
  カイト:「今日1日…今日1日だけは、ルリちゃんに何をしても許されるっ!!!(*TT-TT*)」

 
  カイト:「あぁ!!七夕って素晴らしいっ!!(感涙)



―― にいさん、少しは落ち着けや(|||||;)
 




  カイト:「いざ行かん!愛しき織姫のもとへっ!!」
 
 



―― 人の話を聞いちゃいねぇ。
 

―― 彦星はそう言ってとっとと旅立っていかれました。









―― ま、1年もおあずけくらえば理性も消えるよね。

 
 










 
―― さて。

―― 肝心の織姫の方はというと…。

 










  ルリ :「…………………………できない」
 


―― 落ち込んでおられるようですな。
 


  ルリ :「やっぱり初心者に着物は難しすぎなんです!(怒)」



―― それはそうかもしれません。


 
  ルリ :「もう時間もないし、ここで方向修正しなければっ」
  ルリ :「1日でできるものといえば………そうです!巾着袋はどうでしょう?」

 
   ♪ほにゃほにゃほにゃ〜ん♪
  
   ルリ :「カイトさん、じつは貴方のためにプレゼントを用意したんです」
   カイト:「プレゼント?」
   ルリ :「はい。もしご迷惑でなかったら受け取っていただけませんか?」
   カイト:「迷惑なもんかっ!ルリちゃんがくれるものなら、僕にとって何物にも代えがたい宝物だよっ!」
   ルリ :「あ、ありがとうございます(////) どうかこれを…」
   カイト:「この巾着袋はっ!この色、この肌触り…なんて素晴らしいんだっ!」
   ルリ :「カイトさんのために、私の想いをこめて作ったんです(////)」
   カイト:「ルリちゃん…ありがとう、すごく嬉しいよ」
   ルリ :「カイトさん…」
   カイト:「でも…僕は巾着袋だけじゃなく…ルリちゃんごと欲しい」
   ルリ :「あ…」
 
   ♪ほにゃほにゃほにゃ〜ん♪



  ルリ :「……はっ!(////)」
  ルリ :「そうと決まったら、急いで取り掛からなければっ!」
 




―― ……とりあえず頑張ってください。

 
 
 
 








―― さてさて。


―― 織姫の待つ天の川の東へ渡るべく、渡し舟の発着所のある宿場町へ向かった彦星。

―― でも世の中、いちゃいちゃバカップルにはそうそう優しくはないのです。

―― ええ。そう。優しくありませんともっ!



―― 男どもに絶大な人気を誇る織姫と、一部にちょっと危険なファンを擁する彦星。

―― その旅路は長く苦しいものとなること請け合いなのです。
 



―― 彼らの元に最初にやってきた試練は、

―― 織姫に憧れまくりのハーリー坊やとそのお付きの者でございました。




  ハーリー :「きたぁ!きた!きた!きた!きた!僕の出番っ!!
 
  ハーリー :「今日こそ今日こそあの人を乗り越えてみせるんだっ!」

  ハーリー :「そして艦長との甘い蜜月をっ!!(*TT−TT*)」

  サブロウタ:「あ〜、頑張れ頑張れ」

  ハーリー :「サブロウタさん!やる気が感じられませんよっ!!」

  サブロウタ:「だってなぁ〜、Rin のSSであの2人の邪魔するとロクなこと起きないと思うぞ、俺は」


―― そんなことは……あるかもしれないねぇ(^^;



  ハーリー :「そんなことは関係ありませんっ!」

  サブロウタ:「人の恋路を邪魔するやつぁ…って言うだろ?止めといた方がいいんじゃない?」

  ハーリー :「うぐぅ」

  ハーリー :「でも…でも…このまま放っておいたら…
          艦長、あ〜んなことこ〜んなことされちゃうんですよっ!(爆)」

         (ルリ :「カイトさんなら私は別に…(////)」)
         (カイト:「てへ(////)」)
      
  ハーリー :「艦長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!(涙)


  サブロウタ:「わかったわかった!皆まで言うな! 漢!サブロウタ!お前に協力してやろうっ!
          …で、どうするんだ?」

  ハーリー :「へ?…えっ〜と…?」

  サブロウタ:「もしかして…な〜んも考えてないとか…?」

  ハーリー :「そ、そんなことありません! そう、『落とし穴』です!!
          彦星を捕まえて1日閉じ込めてしまえば良いんですっ!」

  サブロウタ:「落とし穴ねぇ…今時そんなもんにひっかかるかぁ?」

  ハーリー :「つべこべ言わずにやるんですっ!!」

  サブロウタ:「へいへい」
 



―― そうして彦星捕獲作戦を決行する2人。

―― せっせこ、せっせこ、街道に穴を掘り始めました。




―― しかし、2人は彼の煩悩を甘く見ていたのです。




―― 予定では朝出発するはずだった彦星。

―― 朝っぱらどころか日付が変わった瞬間に旅立っておりました。



  カイト   :「ルリちゃん♪ルリちゃん♪待っててねぇ♪」

  サブロウタ:「つっかれた〜。休憩休憩」

  ハーリー :「まだまだまだまだぁぁぁぁぁっ!」



―― 当然、彦星が着いた頃には、まだまだ作業中でございました。



  カイト   :「あれ?サブロウタさん?こんなとこで何やってるんですか?」

  サブロウタ:「よぉ。ハーリーの手伝いをちょっとなぁ」

  カイト   :「こんな朝から?何かお手伝いしましょうか?」



―― 妙なとこで人の良いのが彦星の良いところ♪

―― 自分の首を締めているとは露知らず、

―― ハーリーが掘り出す土を運び出す手伝い始めてしまいました。



  カイト   :「うん。なかなか順調ですね」

  サブロウタ:「まったく、まったく。もっと人手を用意しといてほしいよなぁ」

  カイト   :「こらこら。サブロウタさんも手伝ってくださいよ」

  サブロウタ:「俺、疲れた〜。ちょっち休憩」

  カイト   :「ところで…。この穴って何に使うんですか?」

  サブロウタ:「ん〜、さぁ? 何に使うんだっけ?
          お〜い。ハーリー?聞こえるかぁ?」

  ハーリー :「はい?何ですか? サブロウタさん、ちゃんとやってます!?」

  サブロウタ:「はいはい。やってるやってるって。でさ〜。この穴って何に使うんだっけ?」

  ハーリー :「何言ってるんですか! 織姫を誑かす悪魔を捕まえるためでしょっ!!
          そうして…彼女を守りきった僕に艦長は優しく…」

  サブロウタ:「だってさ」

  カイト   :「お、『織姫を誑かす悪魔』?」
 
  サブロウタ:「そうそう。艦長と甘〜い一時を過ごそうとしてるヤツのことさ(にや)」

  カイト   :「・・・・・・・へ〜ぇ・・・・・・




ざくっ。


コロコロ。



どさっ!



  カイト   :「あれ〜?失敗しちゃったぁ」



ザザザーッ!



  カイト   :「ごめんね、ハーリーくん。あはははは〜」

  ハーリー :「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!




―― に〜っこり笑いながら穴を埋めていく彦星。

―― 目が笑ってないっ!

―― 目が笑ってないぞぉっ(汗)





  サブロウタ:「だ〜から止めとけって言ったろ? いつも大人しいヤツを怒らせると怖いんだって」






―― 今日の彦星は情け容赦がありませんでした。





<つづく>




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