「出来るだけお早く。あまりお時間かかりますと、彼がこの世からいなくなっているかもしれませんので。あしからず」

 

火星の後継者本部最下層。ミカズチ専用実験室、黒い箱内部。

そこは恐ろしく静まり返っていた。

暗い。

部屋を照らすのは、ミカズチの情報を表示したモニターからこぼれる淡い光のみ。

『カイト』は依然椅子に固定され、その意識はどこか遠くへ飛ばされていた。

 

ナデシコに音声通信を送っていたヤマサキは、一方的に言葉を並べると通信ボタンに指を触れる。

 

「では」

《ザザッ・・・まっ・・・》

 

ボタンを押し込む直前、ルリが何かを言うがヤマサキの耳には届かない。

 

「・・・これでいいのかい?」

 

ナデシコとの音声通信を切ったヤマサキは、大げさに両手を広げて振り返る。

その白衣がマントのように翻った。

 

「なぁ、カトウ君」

 

暗闇の中から姿を現すカトウ。左手で構えている拳銃はそのままに、口調だけ崩す。

 

「ええ。すいません、ヤマサキ先輩」

 

「君に先輩って呼ばれるのは随分と久しぶりだねぇ」

 

ふっと口元が緩むヤマサキ。

だがその目は、カトウを正面から捉えて離さない。

 

覚えてますか、先輩。オレ達の目標」

 

「ああ、覚えているよ」

 

ヤマサキは白衣のポケットに手を突っ込むと、その中にある拳銃のグリップを握る。

 

「『人間』を創ることさ」

 

「人間・・・」

 

人間を創る。

その言葉を聞いたカトウの肩が突然震えだす。

 

「フ・・・フッフッフッフ!!ふはっははははひゃひゃひゃっひゃひゃ!!!」

 

「・・・」

 

狂った様に笑い出すカトウ。

ヤマサキは薄く笑い、その様子をじっと見つめる。

体は笑いに合わせ痙攣したように動いているが、銃口はヤマサキを向いたまま。

その男には驚くほど隙がない。

 

「はは!はぁ・・・!はぁ・・・!せんぱい!相変わらず・・・!ですね!!俺を・・・!ははっ!笑い殺すつもりですか!!」

 

「そんなに面白かったかい?リストラされたら芸人に転職しようかねぇ」

 

「や、その必要はないです」

 

カトウは息を整えると、ずれていた眼鏡を直す。

チラ、とヤマサキが創った『人間』に目をやった。

 

「あんなもん作ってどうすんで?人間なんてほっといても増えていきますよ。ゴキブリより繁殖力高いじゃないスか?」

 

「・・・人とは遺伝子の奇跡だ。その奇跡を」

「あ〜、うるさい」

 

パァンッ・・・!

 

乾いた銃声が、拳銃を握っていたヤマサキの右手をポケットごと撃ち抜く。

 

「っぅ!!?ぐっ・・・う!!!」

 

拳銃が冷たい床に転がる。

撃ち抜かれた手を押さえるヤマサキ。

傷を確認すると、手首の止血点を指で圧迫する。

 

「俺はそんなの興味ないで。オレが作りたいのは『兵器』なんスよ!へ・い・き!」

 

パン・・・!パン・・・!パン・・・!パン・・・!

 

続けざまに放たれた銃弾が、黒い箱内部の機器を破壊する。

その弾はカイトの固定されている椅子にも当たり、誤作動を起こした機械がカイトの体を床へと投げ出した。

そのまま倒れこむカイト。

そこにカイトの意思はない。

 

「やめろ・・・!」

 

「誰よりも強く!何よりも強く!!それを所持したものが全てを手に入れる!!そんな力をもった究極の兵器!!う〜ん!さいっこぉ・・・」

 

一人悦に浸るカトウ。ヤマサキは動けない。

 

「ま、そんなワケで。俺はクリムゾンのお嬢ちゃんとこで研究続けるで」

 

ピッ!ピッ!ピッ!

 

その時、カトウのポケットで何かのアラームが鳴る。

手にとって確認し、大げさに驚く。

 

「ありゃぁー!?もうこんな近くにぃ!?あー、先輩との楽しい時間もお仕舞いです・・・もうすぐゲストさんが来るようですんで」

 

「・・・」

 

ヤマサキは反応しない。

 

「あー、分かってるとは思いますが、もう上部施設は生きてません。この部屋もホシノ少佐が入った瞬間にロックされます」

 

部屋をゆっくりと見渡すカトウ。

 

「そして!ロックがかかった瞬間からピッタリ15分!この部屋は木っ端微塵になるで、お楽しみに。ホントは10分だったスけど、先輩には特別ですよ」

 

「ふぅ・・・そりゃ・・・ありがたい、ね」

 

額に脂汗が滲む。腕の血は止まらない。

 

「じゃ、俺はこれで」

 

カトウがパッと右手を上げる。

すると、機材の影から出てきた何かがカトウの傍らに寄り添った。

 

・・・人、だろうか。

 

だが今のヤマサキにそれを確認する余裕はなかった。

 

「カトウ君」

 

でも、カトウに一言だけ言いたいことがあった。

研究者としてではなく、かつて共に学んだ友として。

 

「これで、満足かい?」

 

------・・・」

 

一瞬言葉に詰まるカトウ。右手は天井を向いたまま。

 

「・・・・・・満足ですよ。では、ホシノ少佐によろしく!・・・『貴女のファンでした!』と」

 

パチン!

掲げた右手の中指が鳴る。

途端に青白く光る室内。

 

部屋が再び暗くなった時、カトウの姿は消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機動戦艦ナデシコ

The Prince of darkness

U

― 傀儡の見る『夢』 ―

 

 

第八話

【もしも、『生まれ変われたら』】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カツン・・・カツン・・・カツン・・・

 

暗い廊下にルリのヒールの音が良く響く。

火星の後継者本部地下フロア。

通信の反応は、設計図にはない箇所から発せられていた。

しかし間違いではない。そこには道が確かにあった。

ならば進むだけ。

ルリは、記録にはない場所を目指す。

 

長い。長い。どこまでも続く一本道。

 

ただただ真っ直ぐな廊下。先には何も見えない。

もうどれだけ歩いただろうか。

とうにルリの感覚は麻痺していた。

 

(・・・・・・)

 

カツン・・・カツン・・・カツン・・・

 

それでも進む。ルリの足は止まらない。

 

コミュニケは使えない。強力なジャミング。

イワトを掌握しなければ、通信場所の特定すら出来なかったであろう。

ここのセキュリティレベルはそれほどまでに高い。

極限まで外界との繋がりを遮断した施設。

遮断しなければならなかった施設。

 

(・・・・・・)

 

カツン・・・カツン・・・カツン・・・

 

途中何体か人影を見た。

『何人』ではなく『何体』だ。

人影は全て死んでいた。

 

それでも進む。ルリの足は止まらない。

 

頭に浮かぶのは一人の青年。

その青年の姿がルリに湧き上がる恐怖を殺していた。

 

カツン・・・カツン・・・カ・・・

 

(・・・・・・)

 

歩みが止まる。

ルリの前に、扉が現れていた。

 

Black box−

 

そう呼ばれた部屋。

中を知る必要はないモノ。

ルリが一歩踏み出すと、呆気なくそのフタは開いた。

 

プシュゥ・・・!

 

 

(来てくれた・・・!来てくれた・・・!!)

 

 

「・・・やぁ、ようこそ黒い箱へ」

 

迎えたのは見知らぬ男。

恐らくはこの男がヤマサキなのだろう。ルリは思う。

 

そして、壊れた電子機器のぼやけた光の中。

 

とうとう、その姿を・・・

 

「・・・ぁ」

 

床に投げ出されたその体を見つける。

 

----!!!!」

 

ルリはヤマサキを無視して駆け寄り、その体に覆い被さるようにギュッと抱きついた。

 

細い身体。だらりと下がった四肢に力は感じられなかった。

先ほど廊下で見てきた亡骸と変わらない。

三年前、心まで包むように抱きしめてくれた力強さはこれっぽっちも残っていなかった。

 

でもいいのだ。

 

抱きしめてくれないのなら私が抱きしめよう。

 

だってこの人は。

 

 

「やっと・・・逢えましたね・・・カイトさん」

 

 

大好きな人だから。

 

 

嬉しかった。

ただ嬉しかった。

 

 

かちり。

音がした。

ルリが顔を上げると、その額に冷たいものが当たる。

ヤマサキの拳銃がルリの額を捕らえていた。

 

「私が誰かなんて、説明の必要はないね」

 

「ええ。そんな説明いりません。この人に何をしたですか」

 

普段のルリからは想像もできない低い声。

敵意を抑えもせずヤマサキを睨みつける。

拳銃は動かない。

 

「ん〜、薬を与えただけ」

 

「ウソをつくですか」

 

「嘘じゃない。少なくとも体には一切手をつけさせていない。まぁ、筋肉は大分衰えてしまった様だけど」

 

「テンカワ・アキトは頭をかき回されたと言っていましたが」

 

「テンカワ・アキトとミカズチは違う。テンカワ・アキトはただの実験材料。ミカズチは私の大切な・・・っ!」

 

顔をしかめるヤマサキ。

ルリはそこで初めてヤマサキの白衣が血で染まっていることを知る。

震える呼吸を整え、ヤマサキは続ける。

 

「・・・大切な、『息子』だからね」

 

「な・・・」

 

「私が彼をプログラムし、創っただ。それは私の子供といっても差し支えないだろう?」

 

「茶番ですね」

 

「そうかな?君もナデシコのAIを友達と呼んでいるらしいじゃないか」

 

「それは・・・」

 

「私はどうやら子煩悩だったようでね。ミカズチには幸せになってもらいたかった。愛していたのさ、私なりにね」

 

「・・・」

 

「・・・そう。そしてイツキは『娘』だった。私は結果彼女に酷い事をしてしまった。だから、ミカズチだけは・・・」

 

そこまで言ってハッとするヤマサキ。

 

 

私の命が尽きる前にあなたは・・・『あなた達』は来てくれた。

 

 

「そうか・・・私も後悔していたのか。私もイツキに赦されたかったのか」

 

「なにを言って・・・?」

 

「そうか・・・そうだったのか・・・」

 

ヤマサキの腕がスッと下に落ちる。

ルリの額から銃が離れた。

 

「・・・ミカズチは・・・カイト君は、もう帰ってこない」

 

「!そんなことないです」

 

「彼はイツキのところにいる。そこだけが彼の居場所」

 

「そんなことありません!私が、カイトさんの居場所に・・・!」

 

「君じゃ無理だ」

「そんなことありません!!」

 

ヤマサキの言葉に馬鹿の一つ覚えのように反応する。

その声に余裕はない。

認めたくない。

そんなこと、認められるわけないのだ。

 

カイトへの想い。

 

この想いが、もういない人に負けるなど・・・

 

 

それだけで

 

 

イツキに負けるなどということが、認められるはずがない。

 

「カイト君は夢を見続けているだ。ずっとね」

 

「・・・ゆめ・・・」

 

「そう。傀儡の見る夢。それは贖罪の夢」

 

「・・・」

 

「彼は罪を償うまでは戻ってこないよ。そしてその罪は償えない」

 

「!!」

 

ヤマサキの拳銃が動く。

ルリはカイトを抱く腕に力を込め、身構える。

 

「じゃ、私はこれで。そうそう、あと10分程でこの施設は吹き飛ぶらしい」

 

「な!?」

 

「そしてある人から伝言を預かっていてね。『貴女のファンでした!』だってさ」

 

ヤマサキは、下ろした拳銃をそのまま自身のこめかみにもってゆく。

ルリはその様子から目を離せない。

 

「・・・さようなら。私の子供達」

 

タァンッ・・・!

 

滑稽なほど軽い音と共に、一人の男の生涯は幕を閉じた。

 

 

それだけで、私は救われた。

 

 

目の前で起こった光景に唖然とするルリ。

しかしすぐに状況を判断すると、カイトをいったん床に寝かせて立ち上がる。が。

 

ドオオォォォォン・・・!!!!!

 

その音と震動で床に膝を着く。天井からパラパラと埃が舞い落ちる。

どうやら上部の施設が爆発を起こしたようだ。

ルリの脳裏にヤマサキの言葉が浮かぶ。

 

(・・・あと、10分・・・!?)

 

ルリの勘がそのことは真実だと告げる。

時間がない。急いでここから脱出しなければ。

 

(扉は・・・!)

 

開かない。ロックがかかっている。

そして、たとえ開いたとしても・・・

 

(カイトさんと一緒じゃ10分では戻れない!)

 

コンピュータは?通信が出来れば・・・

必死にシステムが生きているコンピュータを探す・・・が。

 

(見つからない!まだ・・・まだ何か・・・!)

 

目を閉じ、集中。

この状況を打破する策を見つけ出すべく脳内に意識を飛ばす。

しかし、

 

ガアアアアアァン・・・!!!!!

 

地面が揺れる。埃が舞う。

予想外に近くで聞こえた爆音に、ルリの思考回路は完全にショートした。

必死に押さえ込んでいた感情が身体を支配する。

 

・・・怖い。怖い。怖い。

 

フラフラと、暗い部屋をカイトの傍まで歩くルリ。

ぺたんと床に座り込み、カイトの頭を膝の上に乗せる。

いつか日射病で倒れたルリがカイトにしてもらった膝枕だ。

そうすると、怖い気持ちが少しなくなった。

 

「・・・カイトさん」

 

顔を近づけ耳元でささやく。

そっとカイトの髪をなでる。

反応はない。

 

「夢・・・見てるんですか?それは・・・どんな夢なの?」

 

ガアアアアアァン・・・!!!!!

 

地面が揺れる。埃が舞う。

 

ルリのささやきは爆音に埋もれ、カイトに届くことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

− 大切な人へ −

 

 

 

 

(来てくれた・・・!来てくれた・・・!!)

 

嬉しかった。

ただ嬉しかった。

私の命が尽きる前にあなたは・・・『あなた達』は来てくれた。

 

 

それだけで、私は救われた。

 

 

・・・・・・・・・

 

 

そのことに気付いたのは少し前。

熱に浮かされて夢を見ているものと思っていたけど。

でもそれは違った。

夢の中で『私』の声を聞いたとき、全てを理解した。

 

そう。

 

私たちは二人で一つ。

互いに互いを認め合い、より高く飛ぶための翼をもった大翼の鳥。

『あらゆる可能性を実現する人間』を目指し、ヤマサキ博士が創り出したプログラム。

 

その時私は『貴方』だった。

私の中に貴方の記憶がとめどなく流れ込んでいた。

それは心地よくて、貴方こそが『ミカズチ』なのだと気付くのにそう時間はかからなかった。

 

 

そして『私』の生活が始まった。

 

- お〜い!   !こっち来て手伝ってくれ〜 一人じゃちょっと重くってさ -

 

テンカワ・アキトさん。

『私』の住んでいる家の主様。まだ若いのに自分の屋台を切り盛りする頑張り屋。

実は前にも一度会ったことがある。

その時テンカワさんは地球に帰還したナデシコを下ろされるところだった。

私はテンカワさんの代わりにナデシコに配属されることになったパイロットで・・・

ま、それはいいか。『私』は、

 

- りょーかい!ちょっと待っててー –

 

と言って洗い物を中断する。

そして、テンカワさんと一緒にスープの鍋を持ち上げた。

するとそこにもう一人。

 

- 私も手伝うよー! –

 

ミスマル・ユリカさん。

テンカワさんの奥さん・・・になる予定の人。

ユリカさんは・・・その、なんていうか・・・

 

- うーん!うーん! –

- お、おい!ユリカ! –

- おおおああああぁ!!?? –

 

『私』とテンカワさんでうまくバランスをとっていた鍋に、ユリカさんが変な力を加えたせいでバランスが崩れた。

 

バッシャァァァァ・・・

 

そしてスープがこぼれる。

 

- ありゃ? –

- ああ・・・!? –

- ああああ!!!スープが!!仕込ァァァ!! –

 

- ・・・たはは!ユリカ、やっちゃいました〜! –

- - ユリカァァァァ!!!! – –

- ひ〜ん!ごめんなさぁー!! –

 

・・・ユリカさんはお茶目な人だね。

 

で、アキトさんとユリカさんはお馴染みの追いかけっこを始める。

『私』がこぼれたスープをどうしようかとおろおろしていると、横からにゅっ!と青い何かが差し出された。

 

-    さん ホースです –

 

ホシノ・ルリちゃん。

不思議な感じの可愛い子。ちっちゃいんだけどしっかりしてる

性格を一言で表すなら・・・ん〜、そう。無口時々毒舌って感じ。

 

- ほ、ホースでなにを・・・? –

- 水でスープを散らしちゃいましょう このままじゃ臭いです –

- あ、ああ そうだね –

- ・・・ –

- ・・・ –

- ・・・ –

- ・・・僕がやるの? –

- とーぜん –

 

しぶしぶホースを受け取る『私』。

でも全然いやじゃなかった。

ホースで水を撒いていると、やっとテンカワさんとユリカさんが帰ってくる。

二人とも手を繋いで、もう仲直りしたみたい。

 

- 手伝うよ    君! –

- すごく遠慮するよ アキトの手伝いしてやって –

- げ・・・! –

- げ・・・ってなによぉアキト! –

- あ、いや、その・・・よ、よ〜し分かった!仕込みなおすぞ!ユリカ! –

- お〜〜!! –

- ・・・バカ –

 

テンカワさんがスープの仕込みを一から始める。

ユリカさんはそれを歌で応援する。

『私』はホースで水を撒く。

ルリちゃんはその傍で腰をおろして音の外れたチャルメラを吹く。

 

- 幸せだ -

 

うん。私もそう思うよ。

他にも沢山の人に会ったね。

 

最後までいい人だったアオイさん。

呼ばれもしないのに勝手に遊びに来るセイヤさん。

たまに遊びに来ていたミナトさん。

擬音を口に出してしまうユキナちゃん。

ラジオでDJをしていたメグミさん。

パイロットのお三方、リョーコさん、ヒカルさん、イズミさん。

ナデシコの説明おばさんイネスュさん。

美味しい料理、ホウメイさん。

落ち目の会長アカツキさん。

会長秘書のエリナさん。

プロスペクターさんにゴートさん。

ホウメイガールズの皆さん。

 

他にもたくさん・・・たくさん・・・

いろんな人と、いろんなことをしたね。

 

- 楽しい -

 

うん。私も楽しかった。

 

だって、『私』は『貴方』だったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドオオオオオオオォン・・・!!!

 

音が近い。舞い落ちるものも埃だけではなくなってきた。

カラカラと、天井だったものが落下してくる。

 

そんな中、ルリはカイトの頭を膝にのせたまま静かに語りかけていた。

呼吸をするだけの、想い人に。

 

「ほら、髪伸ばしたです。少しは女らしくなりましたか?」

 

「・・・」

 

右手でカイトの頭をやさしくなでるルリ。

左手はカイトの右手をしっかり掴んで話さない。

絡まる指。握られる手に力はない。

 

「新しいお友達もたくさん出来たです。サブロウタさんなんかカイトさんと気が合うかもしれませんね。ふふ」

 

「・・・」

 

一人微笑むルリ。

笑い返す声はない。

 

ドオオオオオオオォン・・・!!!

 

音が近い。

ひっそりとではない。大きな足音を響かせ迫る死神

かろうじて淡い光を放っていたモニターも今の衝撃で消える。

完全なる闇。

 

この場にルリしかいなくなってしまったかのような錯覚。

 

でもそこにカイトがいることがわかる。

握った手。膝に伝わる重み。

 

そこには確かにカイトがいる。

カイトとルリがいる。

 

ならルリはまだがんばれる。

あきらめない。

二人で帰るって約束したから。

ビシッと言ってやるって約束したから。

 

「・・・っ」

 

「・・・」

 

「行かないで・・・あの人の所になんか行かないでください」

 

「・・・」

 

「私の傍にいてください。ずっとずっと、傍にいてください」

 

「・・・」

 

「また頭をなでてください。私だけに笑いかけてください。私だけに、優しくしてください」

 

「・・・」

 

「私だけを見てください。好きって・・・言ってください。どこにも行かないでください」

 

「・・・」

 

「・・・ふふ!やっと、言えました」

 

「・・・」

 

「ホントは・・・」

 

「・・・」

 

「ホントは三年前のあの時、言いたかったですよ?」

 

「・・・」

 

「でもカイトさん、辛そうな顔してたから・・・言えませんでした」

 

「・・・」

 

「でもやっぱり、言えなかったのが心残りでした。でも今日、ちゃんと言えました」

 

「・・・」

 

「こんなこと他の人には聞かせられませんね。あ、ユリカさんには聞かれちゃいました」

 

「・・・」

 

「そういえばアキトさんにも・・・なんだ、結構聞かれちゃってますね。ふふ」

 

ガアアアアアアァァン!!!

 

音が近い。響きに余裕が無くなる。

 

「っ・・・!」

 

「・・・」

 

「カイトさん?」

 

「・・・」

 

「カイトさん、できればあなたに聞いて欲しいですけど・・・」

 

「・・・」

 

「カイトさ〜?お〜い」

 

「・・・」

 

「お〜・・・ぃ」

 

「・・・」

 

「・・・して

 

「・・・」

 

どうして・・・!どうして!?」

 

「・・・」

 

「私・・・!わたしは三年間ずっと・・・!ずっとカイトさんを想い続けていたのに!」

 

「・・・」

 

「どうして!?そんなにイツキさんがいいですか!?私じゃだめなんですか!?」

 

「・・・」

 

「・・・っ!ぅ・・・カイトさんの・・・!!」

 

「カイトさんの・・・!!!!」

 

ガアアアアアン!!!!

 

崩れる、天井。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

− 大切な人へ −

 

 

 

 

その時私は貴方だった。

 

いろんな人に出会った。

 

いろんな所に行った。

 

いろんなものを食べた。

 

いろんなことをした。

 

たくさん、たくさん。

 

貴方として笑い、貴方として泣き、貴方として戸惑い、貴方として、また笑った。

 

 

楽しかった。

 

 

嬉しかった。

 

 

たくさん怒った。

 

 

でも、もっとたくさん笑った。

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

一度も『イツキ』を忘れたことはなかった・・・

 

 

 

 

「・・・ここは?」

 

カイトが目を開けると、そこは不思議な空間だった。

どこまでも真っ暗な空間。上も下もない、この世ではないどこか。

そしてその闇を四角く切り取るように、フワフワと色々な映像が宙に浮いている。

どれも見覚えのある映像だった。

 

「全部僕が映ってる・・・?」

 

「それは貴方の記憶。そして、私の記憶」

 

独り言に応える声があった。聞き覚えのある声。

そっと振り返るカイト。

そこには・・・

 

「イツ・・・キ・・・?」

 

「久しぶり、元気だった?」

 

カザマ・イツキ。

その人がいた。

 

「イツキ・・・?本当に・・・?」

 

「うん」

 

「あ・・・」

 

柔らかく微笑むイツキ。

 

間違いない。本当のイツキだ。

今まで見てきたような幻でも偽者でもない。

本物のイツキ・カザマだ。

 

「ごめんね?火星の後継者の小細工のせいで、このメッセージが届くのが大分遅れちゃったみたい」

 

「あ・・・ご・・・!」

 

カイトはいきなりバッと頭を下げた。

ビクッ!と一歩後さるイツキ。

 

「ごめん!!イツキ!!」

 

「え・・・?はぁ」

 

いきなりのカイトの行動にキョトンとするイツキ。

カイトは構わず続ける。

 

「君を傷つけてごめん!忘れててごめん!遅くなってごめん!あと・・・それから・・・それから、とにかく、ごめん!!」

 

「・・・・・・そう」

 

まくし立てるカイトの肩に手を置くイツキ。

頭を下げたまま体を硬直させるカイト。

 

「顔を上げて」

 

「・・・うん」

 

恐る恐る顔を上げるカイト。

 

「目を開けて」

 

ゆっくりと目を開くカイト。

その瞳に映るイツキは・・・

 

 

笑っていた。

 

 

「・・・え?」

 

「私、怒ってないよ?」

 

呆気にとられるカイト。

 

「貴方、私の記憶を見たよね?私が木星プラントで一人過ごした記憶を」

 

「・・・うん」

 

「そして、私と一緒に苦しんだ」

 

その記憶を、その苦しみ思い出し顔しかめるカイト。

 

「あのね、貴方が私の記憶や感覚を共有したように、私も貴方の記憶や感覚を共有していたの」

 

「え・・・?」

 

「楽しかった!テンカワさんのアパートでの4人暮らし」

 

「あ・・・」

 

「もちろん全てをってわけじゃないから、わからない部分は多いけど。貴方が強く感じたことは私も感じていたの」

 

「そう・・・か」

 

「うん。だから」

 

深呼吸をするイツキ。

 

「貴方が・・・ルリちゃんを大好きだってことも知ってるよ

 

「・・・ごめん」

 

「あやまらないで」

 

下げられていたカイトの両手を包み込むイツキ。

 

「私もルリちゃんのこと大好き。だから、貴方達二人が木星に・・・私のところに来てくれた時、すごく嬉しかった」

 

「イツキ・・・」

 

「一番逢ってみたかった二人に、いっぺんに逢えただから」

 

「でも、あの時イツキは・・・」

 

空間が歪む。切り取られた映像は次々に砂嵐となり、そして消えてゆく。

コーヒーにミルクをたらすが如く、世界の色が変わり、風景が変わった。

 

・・・・・・三年前の木星に。

 

「許さない・・・私を捨てた木連も・・・地球軍も・・・そして、私のミカズチの心を奪ったあなたを!」

「よせ!!」

 

銃声。

 

やけに耳に残るその音と同時に、辺りは闇に包まれた。

 

「ここで、僕はイツキを殺した・・・」

 

「・・・」

 

何も見えないはずなのに、カイトはイツキの姿をハッキリと見つめていた。

きっとイツキもそうなのだろう。

カイトは重々しく口を開く。

 

「君も・・・ルリちゃんを殺そうと・・・」

「あら、私殺そうとなんかしてないよ?」

 

「は?」

 

「だってあの銃、弾こもってなかったし」

 

「ぁえ?」

 

変な声を出すカイト。

クスクス笑うイツキ。

 

「ああでもしないと、貴方私を撃ってくれなかったでしょ?」

 

「え?」

 

「悪役っぽく振舞うの大変だっただよ?悪役っぽさを勉強するために、無理してゲキ・ガンガーのビデオ見直しただから」

 

「じゃ、じゃあなに!?イツキはわざと僕が君を撃つように仕向けたってこと!?」

 

「そういうこと」

 

「どうして・・・」

 

「貴方も知っていたはずだけど、あの時私は死の病に侵されていた」

 

「・・・」

 

「あのままだったら、もう何日も経たないうちにきっと死んでいた」

 

「そんなこと・・・」

 

「ううん。私の体だもの、私が一番よく知ってる

 

「一緒に地球に帰れば・・・!」

 

「だめ。特効薬の構想は既にあったの。でも、絶対的に時間が足りないと気付いていたから・・・」

 

「それでも・・・イツキと一緒にいることはできた!」

 

辛そうに、イツキの両手に包み込まれた拳を握り締めるカイト。

微笑んだまま目を伏せるイツキ。

 

「残酷なこと、言うだね」

 

「・・・え?」

 

イツキの声がカイトの耳をすり抜ける。

何を言われたか、一瞬理解できなかった。

残酷。

イツキは確かにそう言った。

 

「残・・・酷」

 

「うん。残酷」

 

もう一度、ハッキリとそう告げるイツキ。

 

「きっと私は貴方の傍にいたら我慢できなくなる。ずっと貴方の傍にいたくなる」

 

「・・・」

 

「きっと死ぬのが怖くなる。きっと、もっと・・・もっともっと貴方が欲しくなるよ。ルリちゃんから・・・奪ってでも」

 

「・・・」

 

「そして、貴方を奪って私は死ぬ。私の呪いは解けないまま、貴方とルリちゃんに新たな呪いをかけて。それじゃ私も貴方もルリちゃんも・・・かわいそうだよ」

 

「イツキ・・・」

 

「だから、私は最後のわがままを貴方に聞いてもらったの」

 

「それが・・・」

 

「そう。彼らの呪いではなく、貴方の手で逝くこと」

 

イツキの手がより強くカイトの手を握り締める。

イツキの瞳にカイトが映り、カイトの瞳にイツキが映る。

 

「貴方は私を殺したじゃない。私を呪いから・・・操りの糸から解放してくれただよ」

 

「・・・っ!」

 

「だから・・・貴方は赦されていいだよ。ミカズチは死んだの。私と一緒に、あの日あの場所で」

 

「そんな、そんなはずない・・・!赦されるなんて・・・僕は!」

 

「ううん、赦す。神様が許さなくたって私が赦す。だって、貴方は私が思っていたよりずっと私を想っていてくれた!」

 

「・・・」

 

「だってあの時、ルリちゃんより私を選んでくれた!私と眠ってくれた!」

 

「イツキ・・・」

 

「私にはそれで十分!これ以上貴方といたら、幸せすぎてきっとダメになっちゃうよ」

 

えへへ、と表情を緩めるイツキ。

 

「イツキ・・・!!」

 

「だから・・・貴方に言いたいことは一つだけ」

 

 

カイトに抱きつくイツキ。その胸に顔をうずめて。

 

 

「ありがとう。『カイト』」

 

「!!!!」

 

 

その瞬間、何重にもカイトに絡みついていた糸が、全て消え去った。

『ミカズチ』という名の操りの糸が。

 

 

世界に光が溢れる。

 

光は闇を消し去り、世界を照らし出し、思い出を輝かせる。

 

それが眩しくて、眩しくて、嬉しくて。

 

カイトの瞳からは喜びの結晶があふれ出す。

 

そして、真っ白に輝く世界に懐かしい声が聞こえてきた。

 

私・・・!わたしは三年間ずっと・・・!ずっとカイトさんを想ってたのに

 

「この声・・・!」

 

「うん。もう時間みたい」

 

そっとカイトから離れるイツキ。

名残惜しそうにその体から手を離す。

 

「私にできるのはここまで。カイトを呪いから開放することだけ」

 

「イツキ・・・?」

 

「あとはルリちゃんの仕事だね」

 

くるっと、後ろを向く。

一歩、また一歩と離れていくイツキ。

 

「イツキ!」

 

「こないで!」

 

「!!」

 

勢いよく踏み出した足が止まる。

そのままイツキの後姿を見つめるカイト。

イツキは振り向かない。

ルリの声が響く。

 

どうして!?そんなにイツキさんがいいですか!?私じゃだめなんですか!?

 

「貴方はまだこっちに来ちゃだめ。貴方には待ってくれている人がいる」

 

「・・・っ!」

 

唇をかみ締めるカイト。

伸ばした右手を握り、ゆっくりと下ろす。

 

「・・・うん。それでいいの。貴方の『翼』は・・・もう私じゃないから」

 

イツキは背を向けたまま続ける。

 

「貴方がここから戻るためには、何らかの外的作用が必要なの。しかし今、それを行うシステムはその機械ごと壊れてしまっている」

 

「・・・どうすれば」

 

「大丈夫。私が先手を打っておいたわ。あるキーワードを設定したの。そのキーワードを確認した時、貴方の意識は向こうに戻るわ」

 

「キーワード?」

 

「ええ。貴方にピッタリの『言葉』」

 

・・・っ!ぅ・・・カイトさんの・・・!!

 

ルリの声が響く。

カイトはイツキを見守る。その声を、イツキの仕草の一つ一つを、決して忘れまいと。

ふぅーっと長い息を吐くイツキ。

 

「・・・よし!スッキリした!これでやっとゆっくり眠れそう!」

 

「そっか」

 

「うん!・・・カイト?」

 

「なに?」

 

「私の写真、ずっと持っててくれて、ありがとうね」

 

「うん」

 

「私のこと、ずっと気にしててくれて・・・ありがとうね」

 

「うん」

 

「私のこと・・・っ、思い出してくれて・・・ありがとう・・・ね」

 

「っ・・・うん・・・!」

 

「ほんとうに・・・大好きだったよ・・・!」

 

「・・・うん!」

 

「ぇ・・・えへへ!最後にもう一つだけ・・・わがまま聞いてもらっていい?」

 

「いいよ!なんでもこい!」

 

カイトは両手を腰に当て、子供のように胸を張る。

すん、と鼻をすするイツキ。

腕を後ろで組んで、くるっと振り返る。

サラサラと長い髪がフワリと舞う。

 

 

一瞬。

 

 

ほんの一瞬、寂しげな表情を浮かべたイツキ。

 

カイトはそれに気付かない振りをした。

 

きっと気付いてはいけないことだから。

 

きっと気付かれては欲しくないことだから。

 

 

「ありがと!じゃあ・・・」

 

 

イツキが無邪気に微笑む。最後まで、涙は見せずに。

その顔は、とても晴れやかで、とても美しかった。

 

 

「もしも、生まれ変われたら・・・お嫁さんにしてくれる・・・?」

 

 

カイトは大きくうなずいて。

 

 

「ああ!もちろん!」

 

カイトさんの・・・!!!!

 

その時のイツキの笑顔を、カイトは一生忘れることはない。

 

 

 

 

「ばかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

ガアアアアアン・・・!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナデシコCブリッジ。

 

 

その施設の崩落を確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『バカ』・・・か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その神秘的な光に、ブリッジにいる誰もが目を奪われた。

 

 

 

 

「僕にピッタリの言葉だな」

 

 

 

 

ナデシコCブリッジ中央。

 

 

ボソンの光が周囲に満ちる。

 

 

収束する二つの光。

 

 

その光は徐々に人の形をとってゆく。

 

 

一つはナデシコC艦長、電子の妖精ホシノ・ルリ。

 

 

もう一つは・・・

 

 

 

 

「・・・おそいですよ」

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい」

 

 

 

 

「・・・ま、今日のところは許してあげます」

 

 

 

 

「そりゃどうも」

 

 

 

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

優しくルリを見つめる青年。

 

 

ルリも自分を抱き上げているその青年を見つめ返して・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりなさい、カイトさん!」

 

 

 

 

「ただいま、ルリちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

かわいらしく、微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんなー!準備はいい!?息吸って〜!すぅぅぅぅーー!!」

 

 

『せーの!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おかえりなさーい!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

どうもー!YOUです。

申し訳ございません。とりあえず謝っておきますね!

 

あー、やっと主人公のナデシコ復帰です。ここまで長かった。

この場面が書きたいが為にこのSSを書き始めたといっても過言ではありません。

で、イツキとヤマサキのことですが・・・

ご都合主義だと笑わば笑え!!

といった感じでしょうか。気分を害した方、こんなのイツキじゃねぇ!!ヤマサキじゃねぇ!!という方。

本当に申し訳ございません。自分のSSはこれからもご都合主義です。

自分はハッピーエンド至上主義ですので・・・(汗)

イツキ嬢にも幸せになって欲しかったです〜(泣笑)

自分の中でのイツキ嬢の幸せはこんな感じです。

カイトとイツキ。互いに互いを呪縛から開放する。

最後の最後まで立派に支えあったわけです。はい。

 

因みにイツキの言葉遣いは「うずもれた恋のあかし」シナリオからのイツキを参考にしました。

「ちゃんと野菜も食べなきゃだめだよ!」とか、「一緒にいられるなんて夢みたい、だね!」とか。(※ゲーム本編イツキEND参照)

そしたら意外にも甘えん坊な感じのイツキが出来上がってしまいました。お前。

まぁでも、イツキ確か17歳くらいですからね!高校2年生ですからね!

ともかく書いていて一番違和感を覚えたキャラクターです。苦情は受け付けません。

むしろ自分で問い詰めたいです。ホントに誰ですか。

ヤマサキのマッドな部分は痛いオリジナルキャラのカトウ・シンジ君が受け継いでゆくものと思われます。メガネっ子です。

 

余談ですが今回の終盤のカイトの台詞 「バカか、僕にピッタリの言葉だな」 というのは、プロローグ前編の木星プラントでルリと別れたあとにカイトが呟いていた台詞と全く同じです。

このSSを始めた当初から、ここでカイトにもう一度言わせようと密かに温めていた台詞です。

そしてキーワードは 『バカ』 であったわけですが・・・

まぁ、皆様ほぼ確実に予想がついておられたことでしょう。

隠す気もなかったわけですが。あ、いや、もとい・・・

べっ・・・!別に隠す気なんてなかっただからね!!ホントなんだから!!

・・・

ちょっとツンデレみました。癖になりそうです。

話がずれてしまいました。申し訳ありません。ふん!謝ってあげるわよ!

で、自分の中では劇場版でルリが 「バカ」 を使わないのは、それがカイトの為にとっておいた言葉だからなのだと、そしてナデシコ・ザ・ミッション中で使ったのはカイトが帰ってきたから解禁したからなのだと勝手に妄想しております。

 

さぁ、次回。劇場版も大詰め!このSSもラストスパートです!

とうとうカイト君が戦場に。アキトが出ます。ラピスも出ます。南雲も・・・ゴフッ!ゲフン!!

 

 

次回

 

第九話

【『カイト・カザマ』】

 

 

お楽しみに!

いや、たいした展開ないっスよ。

 

 


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