お墓。

 

今日はハーリー君がナデシコCの最終調整のため月にジャンプする日。

 

そしてイネスさんの三回忌。

 

わたしはミナトさんと一緒にお墓参りに来て・・・

 

そして彼と再会した。

 

三年前、私達の前から姿を消したあの人と。

 

その人は言った。

 

 

「キミの知っているテンカワ・アキトは死んだ」

 

 

そして・・・

 

 

「キミに、渡しておきたいものがある」

 

 

と。

 

渡されたのは『天河特製ラーメン』のレシピ。

 

なぜ?

 

彼は五感を失っていた。

 

もう味も分からないのだ、と。

 

驚いた。

 

この三年間で彼の身体はひどく変わってしまっていた。

 

でも、ビックリしたけど・・・彼は変わっていない。

 

きっと、彼の根元は変わっていない。

 

そう、感じた。

 

 

でも 『あの人』 は?

 

 

あの人には何があったのだろう?

 

知りたい。知りたい。

 

でも怖い。

 

もし・・・

 

もしあの人を・・・

 

あの人を、もう一度失うのだとしたら・・・

 

せっかく逢えたのに、また消えてしまうのだとしたら・・・?

 

 

・・・・・・

 

 

でも、やっぱり知りたい。

 

知らなくちゃいけない。

 

私の知らないあの人を。

 

そしてあなたに知って欲しい。

 

あなたの知らない『私』を。

 

あなたを想い続けた『私』を。

 

だから・・・

 

 

 

勇気を出して。

 

 

 

「アキトさんに、聞きたいことがあります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機動戦艦ナデシコ

The Prince of darkness

U

― 傀儡の見る『夢』 ―

 

 

第五話

【強襲、悲しみの『追撃者』】

前編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例の墓地であの子に会った。きちんと墓参りに来たらしい。

律儀というか、なんというか・・・

少し話もした。

奴等に襲われたばかりだというのに、二人ともケロッとしていた。

久しぶりに会った二人は、やっぱりルリちゃんで、やっぱりミナトさんだった。

 

ラーメンのレシピを渡した後、ルリちゃんは俺に尋ねた。

 

 

「あのパイロットは・・・カイトさんですか?」

 

 

と。

その瞳はどこまでも澄んでいて、どこまでも真剣で、そしてどこまでも必死だった。

だから俺はハッキリと答えた。

 

 

「ああ。アイツはカイトだ」

 

 

そして、思ったとおりの言葉が聞こえた。

 

 

「教えてください。あの人のことを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- 火星極冠遺跡 -

- ??? -

 

 

 

 

「・・・っは!あ、あ、あ・・・」

 

 

火星極寒遺跡作戦総司令部真下。地下研究所。

火星の後継者のボソンジャンプ研究施設がそこにあった。

そして、彼専用の実験室。

 

『黒い箱』

 

そう呼ばれるその部屋にミカズチはいた。

 

 

「く・・・!あ!あああああ!!!」

 

 

椅子に括り付けられ、そこからはおびただしい数のコードが伸びていた。

彼の全身は異常なまでに発光し、手足は常に震えていた。

やがて口から泡を吐き、大きく二、三回痙攣すると、彼の動きは止まる。

 

 

「あー、もう!中止中止!ライン切れ切れ!」

「プログラム切断!機体とのリンク切断!」

「おい、死んでないだろうな?ソレが死んだら元も子もないぞ!」

「やっぱり生きたエサがけりゃ家畜は動かんか・・・」

「あー、もう!これで何回目だ!?」

 

「・・・はぁ」

 

 

研究員が報告繰り返しデータ書き直す中、ヤマサキは一人ため息をついた。

 

 

「お疲れですね、博士」

 

 

カトウがお茶を差し出す。

「ああ、ありがとう」と、それを受け取り、一口すすった。

 

 

「・・・フゥ。で、動いたって?」

 

「い〜え、うんともすんとも」

 

「う〜ん、やっぱ実戦か・・・」

 

「ええ。でもこんなことが可能なんすかねぇ?」

 

「不可能を可能にするのが科学だろう?ま、今回は〜っとキツそうだけど」

 

「イツキが『壊れていた』のが痛かったですね」

 

「・・・本来二人いて完成するつもりだったからねぇ。」

 

 

壊れる、という言葉に一瞬怪訝な顔を向けるヤマサキ。

 

 

「ま、ミカズチが帰ってきただけでも儲けモンなんだから」

 

ーなんすけどね

 

「さて・・・カトウ君。ミカズチのことはまかせたよ。優しく介抱してやって。鎮静剤も忘れずに」

 

「はい。博士はどちらへ?」

 

「『お姫様』のところ。連中を跳ばさなきゃいかんからね」

 

 

椅子から立ち上がる。

 

 

「ネルガルの寄せ集めが動いたらしい。さっきシャトルで出発したそうだ」

 

「例のナデシコ部隊ですか?」

 

「ああ。その中にホシノ少佐もいてね、彼女はいろいろと厄介だからねぇ・・」

 

「ええ・・・なんたって電子の妖精、史上最年少の天才美少女艦長!ですからね」

 

 

聞きなれない単語にカトウを振り向くヤマサキ。

カトウのその眼鏡が、キラリと輝いた気がした。

 

 

「・・・なんだい?そりゃ」

 

「いや〜、巷ではそう呼ばれてるんすよ、彼女。非公式ファンクラブまでありまして、そういう自分も・・・!」

 

 

一気にそこまでまくし立てた後、ハッと言葉が止まる。

眼鏡の輝きも止まる。

 

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・ファンなのかい?」

 

「いえ・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

「「ごほんっ!」」

 

 

二つのわざとらしい咳が、少し静かになった部屋に綺麗に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

- 地球 成層圏 -

- 偽装シャトル内 -

 

 

 

 

《しばらくの間、おくつろぎください》

 

 

やけにしたったらずなアナウンスと共に、禁煙、シートベルト着用のランプが消える。

各々がリラックスし、体を伸ばした時、後ろの扉が開いた。

 

 

プシュゥ!

 

 

「お飲み物はいかあっすかぁ〜?」

 

「「「えー!?」」」

 

 

聞こえてきた予想外の声に、少々大げさに驚きながら皆がそちらを振り向く。

そこにはなぜかスチュワーデスの服装に身を包んだユキナとジュンが・・・

 

 

「ジュースにコーラ、ビールに水割り、おつまみもありますよん♪」

 

「ちょ、ちょ、ちょっとユキナ!何でアンタがここにいるの、もう!」

 

 

やはり最初に動いたのはミナトだった。

ルリもそれに続いて身を乗り出し、見ていたレシピから目線を移す。

その先では、ユキナとミナトが言い争っているようだ。

ジュンにいたっては女性クルー達に絡まれて散々な目にあっている。

〜わい〜!」「剥いちゃえ剥いちゃえ〜!」「あはははは!」

などの声に混じって聞こえてくる「やーーよ〜!」という声が哀愁を誘う。

 

 

「〜〜!!ちょっとジュン君!アンタまで何やってんのよぉ!」

 

 

ミナトの標的がジュンに逸れる。その隙に、ユキナは素早くルリに目配せをした。

 

 

(ルリ!お願い〜!)

 

(しかたないですね)

 

 

ユキナの視線を受け、シートから立ち上がるルリ。

 

 

「ミナトさん。とりあえずこの話、月までお預けにしましょう」

 

「うん!そうそう!お預けお預け!」

 

「・・・アンタ、いつか痛い目見るよ・・・」

 

「はいはい」

 

「〜!んもぅ!」

 

 

ミナトは「文句言ってくる!」とフライトデッキに、ユキナとジュンは着替えるために搭乗員室に入ってゆく。

席に戻ったルリは、墓地でのことを思い返していた。

 

 

「ごめん」

 

「・・・?」

 

「実は俺も今のカイトのことは知らない。情報がないだ」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

「でも、昔の事なら少し知っている。カイトも俺達と同じで奴等の研究所に入れられていた」

 

「・・・」

 

「おそらくあの日、プラントが爆発した日に連れ去られただろう」

 

「あの日に・・・」

 

「・・・俺は施設内で二度だけ、カイトに会ったことがある。最初は奴等に囚われて二ヶ月くらい経過した時」

 

「・・・・・・」

 

「そして施設から逃げ出した時だ」

 

「・・・カイトさんも実験をうけていたですね。じゃあ、カイトさんが変わってしまっていたのもそのせい・・・」

 

「ああ・・・・・・・・・・・・いや、そうじゃない」

 

「アキトさん?」

 

「そうじゃないだ・・・・・・ルリちゃん」

 

「はい」

 

「・・・カイトがああなったのは俺のせいだ」

 

「え・・・」

 

「カイトは・・・俺を逃がすために盾になって奴等に再度囚われた」

 

「・・・・・・」

 

「俺が動けていれば・・・カイトは今、君の隣にいただ」

 

「・・・」

 

「すまない・・・本当に・・・」

 

「・・・・・・」

 

「俺が素直に捕まっておけばカイトは・・・」

 

「・・・っ!!!」

 

 

バチン!!!!

 

 

「な!」

 

「痛いですか」

 

「え・・」

 

「ほっぺた、痛いですよね。二回目ですし」

 

「あ・・・ああ」

 

「なら、それで許してあげます。カイトさんが、今ここに居ないこと」

 

「・・・は?」

 

「それより、これからどうやってユリカさんとカイトさんを助けるか考えましょう」

 

「な、ちょっと待ってくれ」

 

「なんですか?」

 

「いや、俺がいたからカイトは・・・!」

「カイトさんはアキトさんが好きだから助けた。それだけじゃないですか。カイトさんのいつもの自分勝手です」

 

「でも・・!そんなことで許されるようなことじゃ・・」

 

「カイトさんがアキトさんを恨んでいるとでも?私がアキトさんを恨むとでも?」

 

「・・・」

 

「私はそんな人間じゃないです。私の知っているカイトさんも、少なくとも自分で助けた相手を恨むような人ではありません」

 

「それは・・・」

 

「まぁ、世事に疎いですし、デリカシーの欠片もないですし、何度言っても寝癖直さないですし、ラーメン以外の料理は正直微妙ですし・・・」

 

「は、はは・・」

 

「でも」

 

「・・・」

 

「優しくて。なんにでも一生懸命で。どこまでも真っ直ぐで。自分より他人を気遣う・・・そんな人です」

 

「・・・ルリちゃん」

 

「なのに、せっかく助けたあなたが『変わりに捕まればよかった』なんて言ったら・・・カイトさんはきっと悲しみます」

 

「・・うん」

 

「それにきっとアキトさんが捕まっていたら、一人でも絶対に助けに行きますよ。あの人は。そしたら二人とも捕まっちゃってます。きっと」

 

「・・・そうだな」

 

「どうしても謝りたいなら、今度はアキトさんがカイトさんを助けて、その時謝ればいいだけです」

 

「ああ」

 

「だからそんなこと・・・悲しいこと・・・もう言わないでください」

 

「・・・わかったよ、ごめん・・・いや、ありがとう。ルリちゃん」

 

「はい。すいません、少し偉そうでしたね」

 

「いや、いい。おかげで胸のつかえが取れた」

 

「では、ミナトさんが待ってますので私はこれで」

 

「?いいのか、俺の動きを聞かなくて」

 

「いいです。信じてますから。じゃあ・・・」

 

「待ってくれルリちゃん。大事なことがもう一つあるだ」

 

「大事なこと?」

 

「カイトからの伝言だ」

 

「カイトさんからの・・・!」

 

「ああ・・・あの時−」

 

 

「ルリ?ちょっとルリー!!」

 

 

突然耳元に聞こえてきた大声に思考が中断される。

 

 

「・・・うるさいです。こんな狭いところで大声出さないでください」

 

「だあってぇ〜・・・いつまでたっても気付いてくれないだからぁ!」

 

 

着替え終わったユキナが少しすねた声を出し、ルリの隣に座る。そしてその手にあるレシピに目を移した。

 

 

「?なにそれ」

 

「テンカワ特製ラーメンのレシピです」

 

「なんでそんなの持ってんの?」

 

「お墓でアキトさんに会ったです。そのときにもらいました」

 

「お墓で!?」

「先に言っておきますけど、三途の川的なものではありませんので」

 

「・・・わかってるわよぅ」

 

 

 

 

 

 

- 火星極冠遺跡 -

- 時空転移研究施設 -

 

 

 

 

「今日もお姫様はゴキゲンなようだねぇ。よかったよかった

 

 

ヤマサキの目の前に開いた無数のウインドウ。

『イメージ伝達率98%』という文字が、ハートマークと共に表示されている。

 

 

「ナデシコ部隊、偽装シャトル捕捉!周りに護衛船団がいる模様!」

「『積巳気』第一波跳躍!続いて第二波、第三波、跳躍準備!」

「マルチモード、順調に作動中です!」

 

「順調すね」

 

 

オペレーターが次々と報告を繰り返す中、後ろの扉が開きカトウが顔を出す。

そのままヤマサキの隣にやってくる。

 

 

「奴らの目的はなんなんスかね?あっちにはんにもありませんよ?」

 

「さあねぇ、目的がなんにせよ早めに叩いておくのにこしたことはない」

 

「ですね」

 

「ミカズチは」

 

「精神安定剤うって置いときましたよ」

 

「・・・そ、ありがとさん

 

なんのなんの。にしても、前回の戦い『ブースト』投与後にミカズチの動作が止まるのは予想外でしたね」

 

「ああ。テンカワ君をクリアしたと思ったら、今度は少佐で止まるとはね。こればっかりは」

 

「ブースト投与の量をガッツリと増やしてみたらどうです?」

 

「ミカズチが壊れちゃうだろう。ただでさえギリギリまで投与してるんだから

 

「いいじゃないすか。いっそ壊した方が戦闘力UPするかもですよ」

 

「・・・」

 

「じょ、冗談です博士!怖い顔しないでくださいよ・・・」

 

「な・・・!!??み、未確認戦艦出現!!」

「重力波砲発射!!積巳気第一波、第二波の七割が消滅しました!!」

 

「・・・なに?」

 

「積巳気部隊、地球側の護衛艦隊に追いつかれました!!」

「敵機動兵器多数展開!!このままでは・・・」

 

 

突然の事態に騒然となる。このまま成功するかと思われた作戦の突然の失敗。

いや、それ自体はさほど問題ではない。問題は・・・

 

 

「・・・時空跳躍だと」

 

 

そう。問題は「それ」が跳んできたことにある。

完全に掌握したハズの跳躍システム。時空跳躍を独占した後継者側は常時有利に戦いを進められるハズだった。

なのにあの戦艦は跳んできた。チューリップからチューリップなどではなく、直接その空間に。

誰が遺跡にイメージングを・・・

残る地球側のA級ジャンパーはテンカワ・アキトただ一人だったはずだ。彼か・・・

いや、彼が動いたという報告は受けていない。だとすれば・・・

 

 

「イネス・フレサンジュ・・・」

 

「え、なんすか?」

 

「いや、ミカズチを起こしてきてくれるかな。すぐに跳んでもらうよ」

 

「・・・・ええ。了解です。ヤマサキ博士」

 

「今回の戦闘は非常に重要だ。彼女らが次元跳躍を使えることは百害あって一利なしだ」

 

「確実に殲滅、ですね」

 

「そのとおり。ちょ〜っと危険だけど、ブーストを1割り増しで投与」

 

「いいですか?」

 

「ああ。でもこれで120%、限界だ。今回負けたらまた何か考えなきゃいけないねぇ」

 

「了解です。実験と同時進行でよろしいですか?」

 

「ああ。頼んだよ、カトウ君。私はもう少し経ってから直接格納庫に向かうよ」

 

「かしこまりました」

 

 

スッとその場を離れ、廊下に出てゆくカトウ。

モニターに気を取られていたヤマサキは気付かなかった。

カトウの口元に浮かんだ、その歪んだ笑みに。

 

 

 

 

 

 

- ナデシコC -

 

 

「にしても・・・」

 

 

ブリッジ。

全方位モニター採用により、足元までクリアーに見通せるようになったその場所で彼、アオイ・ジュンはつぶやいた。

 

新造戦艦ナデシコC。

 

偽装シャトルのピンチに計ったように現れたその戦艦は、強大な出力のグラビティブラストで一瞬にして火星の後継者の部隊を殲滅してしまった。

このC艦は全ての面で今までの船を凌駕していた。

格納機体の数、フィールド出力、装甲の厚さ、エンジン出力。果ては風呂の広さから食堂のメニュー増加まで。

しかし一番の特徴はその巨大な体に組み込まれた独立型ジャンプユニットにある。

これによりナデシコがどこにいようが、チューリップクリスタルなしでのジャンプが可能になったのだ。

それでも、A級ジャンパーが必要だということには変わりはないが。

 

 

「そんなことは別にいいですけど、どうしてユキナちゃんがここにいるですか?」

 

 

ジュンはオペレーター席に我が物顔で座っているシャトルに潜り込んだ相棒、ユキナを見ながら隣にいたゴートにぼそぼそと話しかけた。

 

 

「いや・・・彼女強引でな・・・なんかやらせてくれなきゃ飛び降りる、というもんだからな・・・」

 

 

ゴートもジュンに合わせ、コソコソと話してくる。

男二人が寄り添って、少し気持ち悪い。

 

 

「とりあえずそこに座らせてみただが・・・なんだ・・・才能があったというか、オペレーターの子がいなかったというか」

 

「居ついてしまった、と」

 

 

二人してその方向に目を向け同時にため息をつく。

当のユキナはシートのリクライニングをフルに活用して、う〜ん、と大きく伸びをしている。

戦争の真最中だというのにだらだらとした空気が広がっていた。

パイロット陣はシミュレーター、ミナトは自室、ルリは読書、ハーリーはというと。

 

 

「そ、その本いつも読んでますよね、どんな本なんですか?」

 

 

などと必死にルリに話しかけている。ルリの反応はうすい。

クルーは各々好きなことをしてこの暇な時間をつぶしていた。

と、いうのも・・・

 

 

《お〜い、ルリルリ!こちらウリバタケ、やっぱりパーツがたんねぇ。修理は月までお預けだな》

 

「はい、わかりました」

 

 

 

 

ナデシコC。

 

現在ジャンプユニット故障中・・・

 

ネルガル月ドックまでもうしばらく。

 

そして・・・

 

 

《妖精に付き添えるとは・・・まさにナイトの特権!》

 

 

・・・おまけ付。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

- 火星極冠遺跡 -

- 医務室 -

 

 

 

 

「駄目だ、そんな量のブーストを投与したらオーバードーズで下手すれば・・・!!」

 

「あ、大丈夫大丈夫。ヤマサキ博士のお墨付きだから」

 

「ヤマサキ博士が?・・・いや、駄目だ!こんな量ありえない!!」

 

「・・・命令に逆らうですか?」

 

「・・・ぐ」

 

「そうそう。アレが寝てる間にチャチャッとやっちゃってください」

 

「・・・ああ」

 

「あ、みんなの動揺を招くかもしれないからこのことは内密に・・・ね」

 

「・・・・・・」

 

「じゃ、オレはおっ先に

 

 

プシュウ。

 

 

医務室のドアが閉まる。

格納庫に向けて歩き出すカトウ。

 

 

 

 

「さて、問題です」

 

 

 

 

楽しそうに、一人つぶやく。

 

 

 

 

 

「普段の二倍油をさした人形は、その分よく動くのでしょうか?・・・なんてね」

 

 

 

 

 

その眼鏡が、鈍く光を照り返した。

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

どうも〜!YOUです。

ごめんなさい。前後編になってしまいました〜!テヘ♪

・・・

ス、スイマセン・・・自分もなんでこんなことになってしまったのか・・・

ホントに・・・わからなくて・・・なんか長くて・・・切なくて・・・長くて・・・長くて・・・

 

ええ。長くて。

 

 

 

次回

 

第五話

【強襲、悲しみの『追撃者』】

後編

 

 

 

お楽しみに!

いや、たいした展開ないっスよ。

 


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