バカップル〜スキー旅行へ(後編)〜

 

「あ、ネコサワ少尉にイヌヅカ少尉。おはようございます」

「二人とも、おはよう。昨日はよく眠れた?」

スキー旅行の二日目を迎えたハルナとマユミ。

そんな二人に聞きなれない声で話しかける人達がいた。

声の方に振り返った二人が目にしたのは見知らぬ少女と少年だった。

一人は12.3歳ぐらいの金色の瞳をしたかわいらしい少女。

もう一人は少女よりも年上でどこか大人びた感じのする少年。

二人とも文句なしの美少女、美少年だった。

「え、え〜と・・・」

ハルナはなぜ声をかけられたのか思いつかずに黙ってしまう。

「あの〜私たちに声をかけたのかな?」

戸惑っているハルナの代わりにマユミが目の前の二人に声をかける。

「どうしたんですか、お二人とも?」

少女はかわいらしく首をかしげて二人の様子を見ている。

「もしかしたら誰かと間違えてたりしないかな?」

「そんなことないですよ。ね、”カイトさん”?」

マユミの言葉を否定するように隣の少年に話しかける少女。

「うん、いくらなんでも間違えたりしないよ」

「ちょ、ちょっと待って!」

さっきまで黙っていたハルナが声を上げる。

「い、今さっきその女の子・・・この男の子のこと”カイトさん”って呼ばなかった?」

少年の方を指差しながら言うハルナ。

「え!ってことは!」

マユミも恐ろしい考えが思い浮かんだのかどこか青ざめた顔で声を上げる。

「「??」」

少女とカイトと呼ばれた少年はハルナたちの反応に?マークを浮かべていた。

「ま・・・まさか、艦長・・・ですか?」

恐る恐る目の前の少女に声をかけるマユミ。

「そうですけど、それがどうかしましたか?」

きょとんとした顔で問いかける少女。

「は、はは。まさかこんな・・・」

「きっと悪い夢よ・・・私はまだあったかいお布団ので眠ってるんだわ・・・」

ハルナもマユミも目の前の現実から逃避するようにうつろな笑みを浮かべて呟いている。

「どうしたんでしょう?」

「さあ、まだちゃんと起きれてないんじゃないかな?」

そう言いある少女と少年。

「は!なんて放心してる場合じゃない・!」

無理やり頭を切り替えたマユミが少女と少年に向き直る。

「本当の本当にホシノ艦長とカザマ大尉なんですね」

「はい」

「うん」

マユミの問いかけにはっきりと答えるルリとカイト。

「何でまた、そんな姿になったんですか?」

その言葉を聴いたハルナがため息をつきながら尋ねる。

「私たちもよくわからないんですけど」

「朝目が覚めたらこうなってたんだよ」

けろっとした感じで答えるルリとカイトの言葉にハルナたちはまたもや盛大なため息をついた。

「お二人とも、もう少しあわてるなりしないんですか?」

「ん〜、まあなってしまったものはしょうがないですし」

「そのうち元にもどるよきっと」

お互いに笑いながら答えるルリとカイト。

「こ・・・この人たちは・・・」

ルリとカイトにとっては姿が変わってしまったことなどぜんぜん気にすることではないようだ。

「それに、今のルリちゃんも可愛いしね」

「そんな、カイトさんだって昔からかっこよかったんですね」

「そうかな。ルリちゃんにそう言ってもらえてすごくうれしいよ」

頬を染めながらお互いに見つめあうルリとカイト。

その様子に三度ため息をつくハルナたちだった。

「そ、それで何か心当たりはないんですか?」

マユミの問いかけに考える顔をするルリ。

「心当たりといっても・・・昨日は普通にスキーをして食事をして、カイトさんと一緒に寝ただけですよ」

何気に大胆なことをさらっと言っているが本人は気にした様子はない。

((い、一緒に寝てたんですか・・・))

ハルナたちは無言で突っ込む。

「何か変なものを食べたとか、変な薬を飲んだとかはないんですか?」

気を取り直してマユミはたずねる。

「そうですね〜、薬は飲みませんし、特に変なものは・・・あ、そういえばカイトさん」

「ん?ああ、あれか」

ルリにたずねられたカイトが気が付いたように言う。

「確か食堂で食事をしてたときに妙なものがあったね」

「はい、え〜っと確か・・・、”甘さ控えめ!真砂糖!”って書かれたラベルが張ってある砂糖」

その言葉を聴いてハルナとマユミの体がビクッと震えた。

「そうそう、ああいうレストランでラベルの付いた砂糖がおいてあるなんて変だなって部屋に帰ったときに気が付いたんだよ」

「今思えばあれが原因かもしれませんね」

笑いながらそんなことを言っているルリとカイト。

「「・・・」」

ハルナとマユミは今度こそ完全に思考が止まってしまった。

「よりによってなんで艦長と大尉があの薬を飲んでるのよ!」

「私に聞かれたってわからないわよ!」

「どうするのよ〜」

「う〜、どうしよ〜」

ルリ達に背を向けて小声で話しあうハルナとマユミ。

「あ、あの〜。ちなみにその砂糖は何に使ったんですか?」

ヒクついた笑顔でそうたずねるマユミ。

「コーヒーを飲むのに使いましたけど」

((くはぁ!))

お約束な展開に声にならないうめき声を上げるハルナ達。

「よりによってなんでコーヒーなのよ!」

「だから私に聞かないでよ!」

再度ルリ達に背を向けて話しあう。

「あの〜二人ともどうかしたの?」

そんな二人に背中越しに声をかけるカイト。

「い、いえ!なんでもないですよ!」

無理やり笑顔を浮かべて答えるハルナ。

「そう?それじゃあ僕達は朝食を食べに行くから」

「お二人とも、それでは」

ルリとカイトはそう言ってから離れていった。

「「・・・」」

ハルナ達は黙ってルリとカイトの背中を見送った。

「ね〜、どうする・・・?」

「どうしようもないわよ・・・」

「でもコーヒーに混ぜて飲むとあんな効果があるなんて知ってたの?」

「まさか、そこまではあの本にも書いてなかったわよ」

うんざりした顔で立ち尽くすハルナとマユミ。

「「はあ・・・」」

またしても自分達のせいでルリとカイトをあんな目にあわせてしまったことに責任を感じる二人。

そしてため息をつきながら自分達の運の悪さを呪うしかない二人だった。

 

 

朝食を食べたルリとカイトは今日もスキーを楽しむべくゲレンデへとやってきていた。

「ん〜、今日もいい天気だね」

「はい、絶好のスキー日和です」

カイトの言葉に笑顔でかえすルリ。

二人の言葉どおり二人の頭上にはさんさんと輝く太陽が昇っていた。

二人とも小さくなったので昨日とはサイズの違うスキーウェアをレンタルしていた。

「やっぱり急に子供に戻るとなんか変な感じだね」

カイトが隣にいるルリを見ながら言う。

「そうですね。でも昨日やっと滑れるようになったのに子供になったせいで滑れなくなってたら困ります」

「それじゃあ、最初に少し練習でもしようか?」

「はい」

二人は昨日練習した場所へと足を進めた。

どうやら体は小さくなっても経験したことは忘れていないのか昨日と同じように普通に滑れるようだった。

「よかったね、ルリちゃん」

「はい、これで今日もいっぱい滑れます」

うれしそうにカイトになしかけるルリ。

「それじゃあ、今日は中級コースを滑ってみようか。

そこでカイトが今日の予定をルリに話した。

「え、でも大丈夫でしょうか?」

少し不安げにたずねるルリ。

「ルリちゃんならきっと大丈夫だよ。僕が付いてるし、ゆっくりと滑れば心配いらないよ」

「わ、わかりました。カイトさんがそう言うのでしたら。でも私から絶対に離れないでくださいね」

瞳をうるうるさせながらカイトを見上げるルリ。

「もちろんだよ、絶対にルリちゃんから離れないから」

カイトも熱いまなざしでルリのことを見つめる。

「カイトさん・・・」

「ルリちゃん・・・」

どちらともなく両手を重ねあう二人。

そしてゆっくりと抱きしめあうのだった。

そんな二人を遠巻きに見ている他のスキー客。

今日も今日とてルリとカイトのバカップルぶりは全開だった。

その後たっぷり30分ほど抱きあったルリとカイトは中級コースへ向かうべくリフトに乗り込んだ。

「うわ〜」

リフトを降りたルリは眼前に広がる光景に驚きの声を上げた。

山の上から見渡せる光景は想像以上にいい景色だった。

「カイトさん、私達の泊まってるホテルがあんなに小さいですよ」

「そうだね、結構高いところまで来たから」

「う・・・そういえばなんかすごく傾斜も急ですね」

景色に感動していたルリだったが思ったよりも急斜面なのを見て不安度が増してきた。

「基本をしっかりと守ってれば大丈夫だよ」

そんなルリを励ますように言うカイト。

「わ、わかりました」

むん、と気合を入れるルリ。

そんなルリの様子が可愛くてカイトが優しく笑っていた。

「それじゃあ、ゆっくりと滑ろうか」

「はい」

ルリとカイトは隣り合ってゆっくりと体を滑らせた。

途中何度か休みながらも無事に下までたどりついた二人。

ルリも何とか滑りきれたことに喜んでいた。

「ふ〜、最初は緊張しましたけどちゃんと滑ることができました」

「そうだね、ルリちゃんはセンスがいいから。これでもう中級コースも一人で大丈夫だね」

「そうかも知れませんけど、私はやっぱりカイトさんと一緒に滑りたいです」

「僕もルリちゃんと一緒に滑ってるときが一番楽しいよ」

笑顔を向けながら話しかけるルリに、カイトもやさしく微笑みながらうなずいた。

その後二人は昼食の時間まで何度も一緒に中級コースを滑ったのだった。

 

 

ルリとカイトが楽しくスキーをしていたころ。

ハルナとマユミの二人はどこに行くでもなくホテルの部屋の中でボーッとしていた。

「ねえ・・・」

「なに・・・?」

「いつまでここでボーッとしてるの・・・?」

「そう言っても今は何にもやる気がおきないし・・・」

旅行二日目を楽しもうと意気込んでいた丁度そのときにあんなことが起こったので一気にやる気がうせたのだった。

「・・・・・・あ〜〜もう!」

突然大声を上げるハルナ。

「ど、どうしたのよ急に大声なんか出して」

びっくりしたように話しかけるマユミ。

「いつまでもこんなんじゃ駄目よ!」

すっくと立ち上がり、こぶしを握るハルナ。

「私達は旅行に来たのよ!。久しぶりに取れた休暇を楽しむために来たのよ!」

「それはそうだけど・・・」

「いつまでもこんなところでウジウジしてたらせっかくの旅行が台無しよ!」

「でも、私達のせいでこんなことに・・・」

ハルナの言葉に口ごもるように言うマユミ。

「だいたい、艦長も大尉もぜんぜん気にしてないんだから私達が気にしたって仕方ないのよ!」

「そ、そうかなぁ?」

「そうなの!」

「マユミだってこんなことでせっかくの旅行がつぶれるのはいやでしょ?」

「それはそうだけど」

「そうよ!だから行くわよ!」

「い、行くってどこへ?」

「もちろんスキーよ!」

そう言ってハルナは猛然と部屋を飛び出したのだった。

「いいのかなぁ?」

マユミはどこか釈然としない顔をしながらもハルナの後を追いかけるのだった。

部屋を出た二人はとりあえず空腹を何とかするために少し遅めの昼食をとることにした。

ホテルの一階にある食堂にやってきた二人。

「ふ〜、やっぱり腹が減っては戦はできぬってね」

目の前にあるラーメンセットに箸を伸ばしつつ言うハルナ。

「まあ、いまさら気にしてもしょうがないのよね」

半ばあきらめに近い顔でそういいながら目の前の、カレーをすくうマユミ。

「そうそう、私達が悩んだってどうなるでもないんだし」

完全に開き直ったハルナがラーメンを口に入れようとしたとき、二人の目の前に二人組みの客が座った。

「あ、ネコサワ少尉にイヌヅカ少尉」

「二人ともこれからお昼かい?」

ルリはチャーハンを、カイトは焼きそばを手にしながらハルナとマユミに話しかけた。

「「か、艦長・・・大尉」」

いきなりの登場に言葉を詰まらせるハルナとマユミ。

これから目の前で起こる出来事を想像して二人の顔が引きつるのだった。

「「いただきます」」

ルリとカイトは声をそろえていただきますを言うとそそれぞれの料理にスプーンと箸を伸ばした。

「ハフハフ・・・」

熱いチャーハンを口に入れ小さく口を動かすルリ。

少女のころに戻ったルリのそんな姿はまさに可愛さ爆発だった。

普段のルリは可愛いと言うよりもむしろ綺麗といった感じだったので昔のルリを知らない者にとってその姿はすごく新鮮だった。

((うあ〜、か、可愛い〜))

ハルナもマユミもルリの姿に頬が緩んでくる。

「ルリちゃん、おいしいかい?」

ルリの隣で焼きそばを食べていたカイトがルリに話しかける。

「・・・コクン・・・はい、悪くないです」

口の中のものを飲み込んだルリが笑顔で答える。

「カイトさんも食べてみますか?」

そう言ってルリは自分のお皿からスプーンでチャーハンを掬う。

「はい、カイトさん。あ〜んしてください♪」

「あ〜ん・・・もぐもぐ・・・」

ルリに食べさせてもらったカイトは味わうように口を動かす。

「うん、この味なら十分おいしい部類に入るね」

そう言ってルリに笑いかけるカイト。

「それじゃあ、カイトさんの焼きそばをもらえますか?」

「うん、もちろんいいよ」

カイトが箸を焼きそばの麺に絡めてルリの方に持っていく。

「はい、ルリちゃん。あ〜ん♪」

ルリもカイトのそばに体を寄せて口を開く。

「あ〜ん・・・ん、おいしいです♪」

微笑みながらカイトに話しかけるルリ。

「よかった」

カイトもルリの笑顔に満足していた。

「味もそうですけど、やっぱりカイトさんに食べさせてもらうのが一番うれしいです♪」

ポッと頬を染めて恥ずかしげに言うルリ。

「僕もルリちゃんに食べさせてあげれてすごくうれしいよ♪」

カイトも顔を赤くしながらそう答える。

「じゃあ、今度は私からもう一度・・・あ〜ん♪」

ニコニコしながらルリはチャーハンの乗ったスプーンをカイトの口元に差し出す。

「あ〜ん♪」

カイトもうれしそうな顔でソレを口に入れる。

すでにルリとカイトにはお互いの存在以外頭の中にはなかった。

「「・・・」」

そんなルリとカイトを見ながら先ほどからピクリとも動かないハルナとマユミ。

「「・・・」」

わかっていたこととはいえ目の前の光景から逃れることができずにただただ固まっていた。

そんなハルナ達と同じように辺りにいるほかの客達も目の前の光景に唖然としていた。

美少女と美少年であるルリとカイト。それゆえに周りの視線をひきつけるのに加えて、まともなカップルなら人前ではやらないようなことをやっているのだから当然かもしれない。

「ん〜、やっぱりルリちゃんに食べさせてもらうとただの食事もすごく幸せな時間になるよ♪」

幸せいっぱいの顔をしてルリを見つめるカイト。

「そう言ってもらえてすごくうれしいです♪」

ルリも同じく幸せいっぱいの顔でカイトを見つめる。

自分達の周りにピンク色の空間を展開しつつお互いに料理を食べさせあう二人。

「あ、カイトさん。ほっぺたにカレールーがついてますよ」

「え、本当かい?」

「いまとってあげますからね」

そう言ってカイトの顔に顔を近づけるルリ。

「ペロッ・・・はい、取れましたよ♪」

顔を赤くしながら少し恥ずかしげに言うルリの姿は誰の目から見てもうっとりするような姿だった。

「ん〜〜〜!やっぱりルリちゃん可愛い!」

もう辛抱たまらずルリの体をぎゅっと抱きしめるカイト。

「あ、やん♪」

口ではそういいながらもうっとりとした顔でカイトのされるままになっているルリ。

「ルリちゃん♪」

「あん!カイトさん、もう少しやさしくしてください♪」

腕の中からカイトの顔を見上げながらそう言うルリ。

「あ!ごめんね、つい」

あわててルリを離すカイト。

「痛くなかった?」

心配そうにルリを見つめるカイト。

「大丈夫ですよ、カイトさん。でも今度からはもう少しやさしくしてくださいね♪」

そう言って今度は自分の方からカイトの胸にゆっくりと体を寄せるルリ。

「うん・・・」

今度はやさしくルリの背に手をまわし抱きしめる。

「カイトさん・・・あったかい・・・」

「ルリちゃんも・・・いい匂いだよ・・・」

瞳を閉じてお互いの体温を感じあうルリとカイト。

さらにエスカレートしていくそんな二人の姿に周りの客は我先にと食堂から出て行くのだった。

ハルナとマユミも食堂をからにげだそうとしたのだが、なぜか足が動かなくなっていて脱出の機会を逃してしまった。

ルリとの抱擁を十分に楽しんだカイトはコップの中に水がないのに気づき席を立った。

「どうしましたか、カイトさん?」

そんなカイトにルリがたずねる。

「うん、水がなくなったから汲んでくるよ」

「のどが渇いたんですか?それでしたら・・・」

ポッと頬を染めながらルリが自分のコップを手に取る。

「?」

カイトはルリの様子を不思議そうに見つめる。

「カイトさん、目を閉じてくれますか?」

「目を?」

「はい」

「いいけど・・・」

ルリの言葉にうなずいたカイトは席に座りなおし目を閉じた。

ルリはカイトが目を閉じたのを確認すると手に取ったコップの中の水を口に含む。

そしてコップをテーブルに置いてゆっくりとカイトの唇に自分を唇を押し当てる。

「ん・・・」

「!」

いきなり唇に感じる柔らかい感触に一瞬びっくりしたカイトだが、すぐにソレがなんであるか理解してルリのされるがままなっていた。

「・・・ん・・・んん・・・」

「・・・コクン・・・コクン・・・」

ルリの口から流れてくる水をゆっくりと飲み込むカイト。

ツ〜ッとカイトとルリの唇の間から水がこぼれる落ちる。

無意識のうちにカイトの両手はルリの腰を引き寄せていた。

「「んん・・・・・・」」

水を飲み干した後もしばらく二人の唇は重なったままだった。

「・・・んはぁ・・・」

「・・・ふぅ・・・」

顔を離したルリとカイトはお互いの顔をじっと見つめた。

「びっくりしたな、ルリちゃんが口移しで水を飲ませてくれるなんて」

顔を赤くしたカイトがルリに話しかける。

「この間読んだ本にこうすれば男の人が喜ぶって書いてましたので・・・」

同じく顔を赤く染めたルリが答える。

「・・・そっか・・・うん、すごくうれしかったよ」

「私も喜んでもらえてうれしいです」

お互いに微笑みあうルリとカイト。

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

そんな二人の様子をすでに生きた化石と化したハルナとマユミはどうすることもできずに見続けるのだった。

・・・・・・

・・・

「「ご馳走様でした」」

一時間という長い時間をかけて食事を終わらせたルリとカイトは目の前のハルナとマユミに声をかけて食堂から出て行った。

その後ハルナとマユミが元の状態に戻るのにそれから30分の時間を要したのだった。

 

 

ワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

ワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

食事を終えてゲレンデへとやってきたルリとカイト。二人の耳に何かの歓声のようなものが聞こえてきた。

「なんだろ?」

「なんでしょう?」

二人は首をかしげながらその歓声のする方に向かった。

少し歩いたところには大勢の人だかりができていて、その視線の先にはステージが立っていた。

「さあ〜〜〜〜〜今年もやってまいりました!」

ステージに立つ司会者と思しき男が声を上げている。

「第22回最速スキー大会!優勝賞金100万円をゲットするの誰か!」

司会者の言葉に周りにいるギャラリーが声を上げる。

「へ〜、スキー大会だってルリちゃん」

カイトが隣にいるルリに話しかける。

「そんなものがあるなんて知りませんでしたね」

「なんか面白そうだね」

カイトが興味深そうにステージを眺める。

「カイトさん出てみますか?」

ルリはそんなカイトの考えに気づいたのかそうたずねる。

「ん〜そうだね、せっかくここまで来たんだし記念に出てみようかな」

少し考えた後そう言ってルリに向き直るカイト。

「ルールは去年までと一緒で上級者コースに立てられて旗を回り一番早いタイムでゴールした人の優勝です!参加資格は自信がある人なら誰でもかまいません!われこそはと思う方はふるってご参加ください!」

おお〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

その声とともに大会受付に大勢の人が走り出した。

「じゃあ、ちょっと行ってくるね」

「はい」

カイトはルリに声をかけると人の波に消えるように受付に向かった。

「さあ、今年も賞金100万円を手に入れようと大勢の参加者が集いました。みなさん見るからにスキーに自信があることがその表情から伺えます」

ステージに集まった参加者を見回しながら司会者が話す。

そのとき一瞬司会者の目が不意に止まった。

その視線の先にあるのはカイトの姿だった。カイト以外の参加者は全員大人なので見た目中学生位のカイトの姿はずいぶんと浮いている。

「なんと、今回は子供の参加者がいます。いままで子供の参加者はほとんどいなかったのでこれは珍しい。少し話を聞いてみましょう」

司会者はカイトのそばに近寄る。

「それでは名前を教えてもらえるかな?」

「カザマ・カイトです」

「カザマくんはここには家族で遊びに来たのかな?」

「いえ、恋人と二人で遊びににきました」

笑顔で答えるカイトの言葉に一瞬司会者の口が止まる。まさかこんな少年が恋人と二人だけでスキーにくるなどとはおもっても見なかったからだ。

「え・・・と、その恋人さんは今この会場にいるのかな?」

「ええ。ルリちゃん!」

かろうじてそう聞き返す司会者にカイトはルリを呼ぶことで答える。

「カイトさん」

カイトに呼ばれてステージの前にやってくるルリ。

見た目小学生のルリの姿を見て司会者の言葉がまた止まった。

「・・・は!そ、それじゃあ恋人さんにもステージに上がってもらいましょうか」

しかし司会者もプロの端くれこんなことで戸惑ってはいかんとルリに声をかける。

その後ルリがカイトのそばにやってきてさらに質問が続いた。

「は〜、かわいらしい彼女ですね〜」

ステージに上がってきたルリの姿を見て改めてそう感じた司会者。

大人のルリは綺麗といった感じだが今のルリは文句なしに可愛いという言葉が恐ろしいほどに似合っていた。

「はい、僕の自慢の彼女です」

カイトはルリがほめられたのがうれしくてそう答える。

「もう、カイトさんったら・・・」

カイトの言葉に頬を赤く染めてうつむくルリ。

うお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

その姿が男の観客のつぼにはまったのか歓声が沸き起こった。

司会者も目の前のルリの姿をボ〜っと見ていた。

「カイトさんも、私の自慢の彼氏ですよ」

まだ頬を赤く染めたままルリはカイトに向かってそう答えた。

「ルリちゃん・・・」

「カイトさん・・・」

お互いの名前を呼び合いながら二人が見詰め合う。

その二人に声をかける司会者だったがすでにルリとカイトにはその声は届いていなかった。

「ルリちゃん、絶対に優勝してみせるから」

「カイトさんなら絶対に優勝できます。私精一杯応援しますね」

「うん、ありがとうルリちゃん」

二人はゆっくりとお互いの体を抱きしめあった。

目の前で展開される見た目小学生と中学生のラブシーン、それを目の当たりにした司会者はいきなりの展開にどう言葉をつなげればいいのかわからなくなったのかじっと黙ったまま立ち尽くしていた。

それは観客も同じでまさかこんな大勢の目の前でラブシーンを演じる子供がいるとは思わなかったのか唖然とした顔でじっと二人を見続けていた。

 

 

とまあ、ちょっとしたトラブルはあったもののなんとか大会は無事開始された。

「それでは早速一番の方スタートお願いします!」

司会者の掛け声とともに一番手の参加者がスタートした。

前回の大会優勝者のタイムは5分21秒で、平均タイムは5分37秒。チャンスは一度だけなので最低でも前回優勝タイムに近いタイムでなければ優勝はむずかしい。

一番手の選手がゴールし、それから次々と滑り出す。

17番の選手がゴールをした時点で一番のタイムは5分25秒。前回の優勝タイムには届かないもののなかなかのタイムだ。

そんな中前回の優勝者である18番(新庄道夫(28歳独身))がスタート位置についた。

「ふっ、今年も優勝は俺様がいただきだな」

ゴーグルの位置を直しながら呟く道夫。ふとその視線が順番待ちをしているカイトのところで止まった。

「ちっ、ガキのくせに女とイチャイチャしやがって。まあ、せいぜい彼女の前で恥をかかないように気をつけるんだな」

先ほどのカイトたちのラブシーンを見た道夫は、カイトに対してイライラを募らせていた。

生まれてから28年彼女はおろかまともに女性と話したこともない道夫にとって、子供(実際は大人だが)であるカイトが可愛い女の子とラブラブしているのが許せないのだろう。

付け加えるならカイトが美少年であることもその理由に入っている。

「彼女の前でかっこつけようとしてるみたいだが、スキー暦20年のこの俺様に勝てるわけねえんだからな」

ニヤリと口の端を歪めるとスタートのタイミングを待つ。

そしてスタート。

無駄のない今までで最高のスタート。

(いける!)

道夫は心の中で自分の勝利を確信した。

1本目、二本目、三本目・・・

立てられた旗を次々と回りゴールへと向かう。そして最後の旗を回り、目の前の段差を回りゴールに飛び込んだ。

「ゴール!」

係員の声と同時に道夫はガッツポーズをした。

「よしっ、いままでで最高の滑りだ」

自信満々の顔で順位表を見る。結果は第1位、タイムは5分19秒47で自己ベストだった。

「おお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

そのタイムが表示されると同時にあたりから歓声が上がった。

「これで今回の優勝も俺で決まりだな」

自分の優勝を確信した道夫の耳に一人の少女の声が耳に入った。

「カイトさ〜ん、がんばってくださ〜い!」

観戦場所からルリが大きな声でスタート位置につこうとしているカイトに声をかける。

その声に気が付いたカイトが手を振ってルリにこたえる。

「ちっ」

その姿を見て道夫はさっきまでの満足感が消えていくのを感じた。

(いくら応援したところであんなガキに俺のタイムが抜かれるわけねえ)

自分のタイムが抜かれることなど少しも疑っていない道夫。

そして、スタート位置についたカイトがスタートする。

ほかの選手よりも一回りからだが小さいカイトだがそのすべりからは子供とは思えないほどの力強さがあった。

旗を一本、二本とパスしていくカイトを見て周りの人から驚いたような声が出た。

大人顔負けのすべりを見せるカイトが最後の旗を回ったところで驚きの声はさらに大きくなった。

「な!」

カイトの滑りを見ていた道夫もその光景を見て言葉を失った。

「すごーい、飛んでるよ!」

観客の一人が周りの人の言葉を代弁するように声を上げる。

そう、カイトは最後の旗のあとにある段差からジャンプしたのだ。段差は約二メートルほどあるが今までの選手は全員その段差を迂回してゴールしていたのだ。

「馬鹿な!」

まさかカイトがジャンプをするとは思わなかった道夫は一気に不安になった。

(くっ、思ったよりも滑れるようだがあの程度の速さだったら抜かれることはないと思っていたが、まさかあそこでジャンプを使うとは!)

そしてカイトは奇麗に着地を決めるとスピードを落とすことなくゴールに飛び込んだ。

「タイムは!」

あせった声を上げて順位表を見る道夫。

その視線の先にあるものは

1位:カザマ・カイト 5分18秒53

2位:新庄道夫 5分19秒47

ソレをみた道夫はガクッとその場に膝をついた。

道夫はそこから先の記憶を覚えていなかった。そして気づいたときにはすでに全員が滑り終えて表彰式が行われるところだった。

「さあ、今年も怪我人を一人も出すことなく無事に全員滑り終えました」

司会者の声が会場内に響く。

「それでは表彰を始めたいと思います。まずは第三位、5分23秒22の益田幸信さん」

司会者がそう言うと一人の男性がステージに上がってくる。

「益田さんには賞金10万円が送られます。おめでとうございます!」

司会者の言葉と同時に周りから拍手が起こる。

「続いて第二位、5分19秒47の新庄道夫さん!」

その言葉を聴いて道夫はステージに上った。だがその顔は悔しさがにじみ出ていた。

「新庄さんは前回の優勝者でしたが今回は惜しいところで第二位となってしまいましたが、そのタイムは前回よりもすばらしいものでした。新庄さんには賞金30万円が送られます。おめでとうございます!」

賞金を受け取っても、拍手を送られても道夫の顔から悔しさが消えることはなかった。

「そして今回の第一位です!」

司会者の声が一段と大きくなる。

「第一位は5分18秒53のカザマ・カイトくん!このタイムは今までの大会記録をあわせての最高新記録になります」

わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

観客の間から歓声が上がる。そんな中をカイトがステージに上がってくる。

「おめでとうございます!」

「ありがとうございます」

司会者の言葉に笑顔で答えるカイト。

「いや〜、まさか子供の優勝者が出るとは思っていませんでした。並み居る大人を追い抜き見事優勝を勝ち取ったカザマくんには賞金100万円が送られます」

今までで一番大きな拍手を受けながらカイトは賞金を受け取る。

「今の気持ちを聞かせていただけますか?」

司会者からマイクを受け取ったカイトはステージの下で自分を見つめるルリに向かってゆっくりと話しかける。

「優勝できたことはとてもうれしいです。けど僕が優勝できたのは僕の大切な人が一生懸命応援してくれたからです。ありがとうルリちゃん」

ルリに向かってやさしく微笑むカイト、そしてルリもまたカイトにやさしい笑顔を返すのだった。

「恋人の声援のおかげで優勝できた・・・ん〜〜、いい話ですね〜〜。それではその恋人さんにも感想を聞かせていただきましょう」

そう言って司会者はルリをステージに招いた。

「それでは彼氏であるカザマくんが優勝した今のお気持ちをどうぞ」

「えっと、カイトさんが優勝してすごくうれしいですし、私の応援がカイトさんの役に立てたのがすごく幸せです」

そこで言葉を切った後、カイトに向き直るルリ。

「カイトさん、優勝おめでとうございます」

そしてやさしくカイトに微笑みながら言う。そんなルリの微笑みにしばし見とれるカイト。

「ルリちゃん・・・ありがとう。どんな人のおめでとうの言葉より、どんな高い賞金より、ルリちゃんのその一言が僕にとって一番の贈り物だよ」

カイトはゆっくりとルリに近づくと右手を差し出す。

ルリもまたカイトの手をとり、その身を寄せる。

「カイトさん」

「なに?」

「もうひとつ贈り物があるんですけど・・・受け取ってもらえますか?」

カイトの胸の中で頬を赤く染めながらカイトを見上げるルリ。

「うん。僕もその贈り物・・・ほしいな・・・」

ルリの言葉の意味を理解したカイトはそう言うとゆっくりとルリの顔に自分の顔を近づける。

そしてルリのもうひとつの贈り物がカイトに渡された。

ちなみに司会者を含めた周りの人の中には、ルリとカイトのさらにレベルアップしたラブシーンを見て唖然としている人や、その場でうめき声を上げる人、さらには泣きながら会場から逃げていく人(新庄道夫(28歳独身))もいた。

だがルリとカイトの二人には当然周りの様子など目には入っていなかった。

こうしてスキー大会もカイトの優勝で無事?に終わりを告げるのだった。その後ルリとカイトが道を歩いていると他の人が一斉にどこかに逃げるように離れていく姿が多々見かけられたがソレはまた別の話だ。

さらに付け加えるなら、この日の夜カイトがルリにさらに別の贈り物をもらうことになるのだがそちらの内容は最重要機密となっている。

 

 

「楽しかったですね、カイトさん」

「そうだね、ルリちゃん」

ホテルをチェックアウトしたルリとカイトは荷物を持って帰りのバスへと向かっていた。

夜が明けても結局体は元に戻らなかった二人、そんな二人を心底付かれきった顔で見ている別の二人がいた。

ネコサワ・ハルナとイヌヅカ・マユミの二人だ。

「ねえ・・・」

「なに・・・?」

「私たち何しに来たんだっけ」

「休暇にきたんでしょ」

「だよね・・・」

「そうよ・・・」

「・・・でもぜんぜん休めてないどころか、休暇に来る前より疲れてるのはどおしてなの?」

「・・・それを私に聞くの?」

「ごめん・・・」

「「・・・はぁ・・・」」

二人して重いため息をつくハルナとマユミだった。

「あ、ネコサワ少尉、イヌヅカ少尉」

そんな二人に声をかけながら近づいてくる人影があった。ルリとカイトだ。

「二人とも今日帰るんだ」

二人の持っている荷物を見てカイトが声をかける。

「あ、はい」

「お二人もですか?」

「うん、10時のバスでね」

知ってはいたがカイトの口から同じバスに乗ることを知らされて二人から小さなため息が漏れたがルリたちはそれに気づかなかった。

「お二人とも久しぶりの休暇は楽しめましたか?」

ルリがそう尋ねると二人の体が一瞬震えた。

((うう〜、艦長からその言葉は聞きたくなかったです))

ふたりして心の涙を流す。一時はルリとカイトのことを気にしないようにしていたが、結局ルリとカイトが子供になった責任の重さを改めて思い知りハルナとマユミは結局帰るときになるまで旅行を楽しむことができなかったのだ。まあ、ルリとカイトがそのことをぜんぜん気にしていないとしても、やはり自分達の上官をそんな目にあわせてしまった事実はそう簡単に消せるものではないのだろう。

「も、もちろん楽しみましたよ!」

「もう、さいこ〜って感じでしたよ!」

本当のことを話すこともできないので、どこか引きつった顔をしながら答える二人。

「そうですか、それはよかったです」

そんな二人の心など知らずに笑顔で答えるルリだった。

「それじゃあそろそろ行こうか、もうすぐバスも来るだろうし」

そしてカイトの言葉で四人は帰りのバスが止まっている場所へと向かった。

到着時間を5分ほど遅れてやってきたバスに乗り込んだ二人。ルリとカイトは後ろから3番目の左側の席に、ハルナとマユミはその前の席に座った。

バスが発進して1時間も経つと、バスの中にいる人は疲れているのかほとんどの人が眠っていた。

そんな中ハルナとマユミはボ〜ッと窓の外を眺めていた。

「明日からはまた仕事か〜」

眠っている人を起こさないように小さな声で呟くハルナ。

「今度の休みがいつになるかわからないけど、今度こそゆっくりできる場所に行きましょ」

「そうね、今度こそは・・・」

そう呟きながらハルナは後ろにいる二人の様子を席の間から覗く。するとハルナが小さく笑っていることにマユミは気づいた。

「どうしたの、ハルナ?」

「ん〜、ちょっと見てごらんよ」

ハルナはマユミに後ろを見るように促す。

「後ろ?」

マユミが?顔で後ろの席を覗き込む。

「あっ」

マユミが後ろを覗くとそこにはお互いに肩を寄せ合いながら無邪気に眠っているルリとカイトの姿があった。

「うわ〜かわいい〜」

マユミが思わず声を出す。

「ん〜〜〜、こうやって見てると、艦長も大尉も本当に子供みたいよね」

「そうね、連合宇宙軍最強の二人にはぜんぜん見えない」

そう言い、小さく笑うハルナとマユミ。

「ん〜〜〜〜、カイト・・・さん・・・」

「ルリ・・・ちゃん・・・」

ハルナとマユミが見ていることにも気づかずにお互いの名前を寝言で言い合うルリとカイト。

「夢の中でも二人でいるみたい」

「ここまでくるともう言葉もないわね」

二人の顔がいっそう優しくなる。

「まあ、いろいろあって大変だったけど。艦長と大尉のこんな顔を見れただけでもよかったかな?」

「あ〜〜〜、カメラでも持ってくればよかったな〜」

「なに言ってんのよマユミ」

「冗談だって」

自分の席に座り直りながら話す二人。

「ふぁ・・・私ももう寝るね。ハルナは?」

眠気が襲ってきたのか小さくあくびをしながら隣にいるハルナに声をかけるマユミ。

「うん、私ももう少ししたら寝るわ」

「うん、じゃあお休み」

マユミが寝息を立てたのを確認してハルナはフゥ〜と息をつく。

(たしかにすごく大変な旅行になったけど、ほんの少しだけ楽しかった・・・かな)

そう考えながらハルナも眠りの中へと意識を手放すのだった。

その後ハルナとマユミは目が覚めた時にルリとカイトの姿が元に戻っていたのを見て嬉し涙を流した。

ただ当の本人であるルリとカイトはそんな二人の様子に不思議そうな顔をしていた。

こうしてルリとカイトにとっては最高の休暇が、ハルナとマユミにとっては散々な休暇が終わりを告げたのだった。

 

 

 

END


 

どうも皆さんおひさしぶりです、S=DASHです。(^^)

今回お届けした”バカップル〜スキー旅行へ(後編)〜”は楽しんでいただけましたか?

僕はスキーはあまり得意じゃないので上級コースがどんなものかはよく知りませんが、とても難しいのでしょうね?

めったにスキーに行くことはないので、またいつかスキーに行ってみたいものです。

とりあえず無事に後編を完成できて本当によかったです。

 

それでは、また別の作品で お会いしましょう。(^^)

 


[戻る][SS小ネタBBS]

※S=DASH さんに感想を書こう! メールはこちら[n.s-dash-e@k4.dion.ne.jp]! SS小ネタ掲示板はこちら

<感想アンケートにご協力をお願いします>  [今までの結果]

■読後の印象は?(必須)
気に入った! まぁまぁ面白い ふつう いまいち もっと精進してください

■ご意見・ご感想を一言お願いします(任意:無記入でも送信できます)
ハンドル ひとこと