ボソンジャンプの実験中にイツキさんと出会ってからいっしょに食事をするカイトさん。
食事中、カイトさんは懐かしさから涙を流しました。
(なんとなく、分かるような気がします。きっとカイトさんにとって、大事な記憶だったのでしょう)
私としてはカイトさんが喜んでいるのはとても嬉しいです。
食事が終わってからカイトさんはイツキさんに連れられてご両親のお墓参りに行きました。
バスに乗り込んだカイトさんとイツキさん。
途中で私の話になりました。
(離れていてもカイトさんが私の事を思い出してくれて嬉しかったです)(ポッ)
それから目的地に到着して・・・
お墓参りをしている時にカイトさんがご両親の墓石の前で記憶を失っている事に対して謝りました。
(カイトさんは優しい人ですから。たとえ自分のせいじゃないにしても、大事な事を忘れているという事実が許せなかったのでしょう・・・カイトさんらしいです)
その後、イツキさんから今いる場所が2195年の火星のユートピアコロニーである事を教えてもらって驚くカイトさん。
歴史の通り、宇宙からチューリップが落下してきました。
覚悟を決めたカイトさんが爆発からイツキさんを守ろうと抱きしめると、途端に二人の体が光を放ちその場から消えてしまいました。
そして・・・
私は医務室で、意識を失ったままのカイトさんに必死に呼びかけました。でもカイトさんは目を覚ましてはくれません。
その時に私がエリナさんに言った言葉。
『・・・このままカイトさんが目を覚まさなかったら・・・私は絶対にあなたを許しませんから』
この時の私は初めて怒りの先にある感情を知りました。
きっとその時の私は信じられないくらい恐い顔をしていたでしょう。
でもその後、カイトさんが目を覚ましてくれて私の中からそんな黒い感情を消してくれました。
カイトさんが私に微笑んでくれたから。
私の大好きな笑顔で。
そして私はカイトさんに言います。
カイトさんが目を覚ましたら、言いたかった言葉を。
「お帰りなさい、カイトさん」
カイトさん、これからも私の側にいて下さいね・・・
機動戦艦ナデシコ
〜妖精の微笑み〜
エピソード11:夢と現実と・・・
医務室で気が付いてからルリたちに今までの事を聞いたカイト。
自分が実験中に意識を失って、そのまま目を覚まさなかった事。
実験が失敗した事。
そして、医者の報告ではカイトが意識を取り戻すのは難しいという結果だった事。
その話をした時のエリナの辛そうな顔を見てエリナが今回の事に責任を感じている事を感じたカイト。
だがカイトはエリナを責めるつもりはなかった。
(エリナさんも僕の事を心配してくれたんだ)
カイトにとってエリナは苦手な人間だった。
自分に話し掛けてくる時も二言目には実験に付いての話ばかりだったから
(この人は僕の事を実験の道具としか見ていないのだろうか?)
と思っていたから。
でも自分を心配してくれたという事がカイトのエリナに対する印象を変えた。
少なくともやさしいところもあるのだということに気が付いたのだ。
そのこともあり、カイトはエリナの事を責める気はなかった。
それよりも今はカイトには気になる事があった。
(エリナさんは実験が失敗だって言ってたけど、それじゃああの時のイツキとの出来事は夢だったのか?)
カイトは俯いて考えた。
その時のカイトを見て、ルリが話し掛ける。
「カイトさん、大丈夫ですか?」
ルリがカイトの顔を心配そうに見る。
「うん、もう大丈夫だよ。ありがとう、ルリちゃん」
カイトは笑顔で答える。
「よかった」
ルリも笑顔で答える。
(はっきりとした事が分からない以上、考えても仕方ないかな。でもあの時の事は決して夢なんかじゃない・・・今はそう信じたい)
カイトはイツキの事を思い出しながら自分の両手を見る。
(イツキはあれからどうなったんだろうか・・・)
爆風からイツキを守るために、イツキを抱きしめたのは覚えているがそこから先の記憶がない。
(無事ならいいんだけど・・・)
カイトの心配しているイツキは、その後ナデシコに配属されたのでそのときは無事ではあったのだが、どうして無事だったかはまだわからない。
しばらく二人を黙って見ていたエリナがカイトの側に来て話し掛ける。
「ごめんなさい、カイト君。こんな事になってしまって」
「もういいんですよ、エリナさん」
カイトは悲しそうな顔をしたエリナに笑いかける。
エリナにはその笑顔が辛かった。
絶対に大丈夫だと言っておきながらこんな事になってしまって、自分が許せなかった。
「ルリちゃんも、もう許してあげなよ」
カイトは恐い顔をしてエリナを見ているルリに話し掛ける。
「カイトさん、でも・・・」
「ルリちゃんにそんな顔は似合わないよ」
カイトがルリを優しい顔で見ている。
「カイトさん・・・・・・分かりました、カイトさんがそう言うなら・・・。エリナさん、今回は許してあげます。でもこれからはこんな事がないように、もっと気を付けて下さい」
ルリがエリナの方を見ながらそう言う。
「ルリちゃん、ありがとう」
エリナがすまなさそうな顔をして答える。
そんな二人の間にユリカが割って入る。
「さっ、暗い話はそれぐらいにして!」
「ユリカさん」
ユリカがその場の重苦しい雰囲気をなくすために声をかける。
「せっかくのお正月なんだから、パーッとやりましょう!」
ユリカの元気一杯の声で、さっきまでの沈んだ雰囲気が明るい物に変わる。
(ユリカさんにかかれば、どんな時でも明るい雰囲気になっちゃうな。きっとそれがユリカさんのすごいところなんだろうな)
カイトは苦笑しながらそう考える。
「いいね〜、せっかくの正月だ。パーっとやろうじゃねえか!」
ウリバタケが賛成の声を上げる。
「そうですね」
アキトも笑顔で答える。
「ウ、ウリバタケさん。いつのまに来てたんですか?」
いつのまにかウリバタケがいた事に不思議そうな顔をするカイト。
「あん、そんなこたぁどうでもいいだろ」
「ここに来る途中に偶然出会ってね、付いてきたんだよ」
ユリカがカイトの疑問に答える。
(ウリバタケさんの性格だから面白そうだと思って付いて来たんだろうな・・・、エリナさんも何も言ってないみたいだし許可したってことかな?)
カイトはエリナが許可したことに少なからず驚いた。
実際のところはエリナはカイトのことが心配でそこまで気が回らなかっただけなのだが。
「カイトも、もう大丈夫なんだろ?」
「はい、心配かけてすみませんでした」
アキトに笑顔でこたえるカイト。
「いいって、大丈夫ならさ」
「はい」
カイトとアキトが笑いあう。
「さ、それじゃあ早く帰りましょ!」
ユリカが掛け声をかける。
「そうだ、エリナさんも一緒にどうですか?」
カイトが笑顔でエリナに話し掛ける。
「私も行っていいのかしら?」
エリナは遠慮がちに聞く。
「もちろん、今日は皆で楽しみましょう」
「ありがとう、カイト君」
エリナもようやく落ち着いたのか笑顔で答える。
医務室から出ようとするカイトの横にルリが近づいてきた。
「カイトさん、今年もよろしくお願いします」
ルリがカイトの顔を見上げて言う。
「こちらこそ、よろしくルリちゃん」
カイトも笑顔で答える。
(新しい年の始まりです。今年も楽しい1年になるといいですね)
ルリはこれから始まる新しい年について、思いをはせた。
ネルガル研究所を出て家に向かう帰り道に、カイトはルリに頼みごとをした。
「ルリちゃん、あとでイツキのことをもう一度調べてくれないかな?」
「前に一度調べましたよ。どうかしたんですか?」
ルリは不思議そうな顔でカイトを見る。
「ちょっと、ね・・・」
カイトが黙ってしまったので、ルリはそれ以上何も聞かなかった。
(意識を無くしていた間に、何かあったんでしょうか?)
ルリは実験の前と後で、カイトの雰囲気が違うことに気が付いた。
ルリたちがアキトの部屋に戻るともう太陽が沈むところだった。
部屋に入り、ルリにもう一度頼むカイト。
「ルリちゃん、じゃあお願い」
「はい、じゃあ調べますね」
ルリがカイトの言葉に答える。
オモイカネにアクセスしてもう一度イツキ・カザマについて調べるルリ。
検索中・・・・・・
検索中・・・・・・
「お、なんだなんだ」
後ろで見ていたウリバタケがルリのパソコンを覗き込む。
アキト達もウリバタケに続く。
検索終了
検索終了の表示と共に情報が表示される。
「以下の情報が検索されました・・・・・・おかしいですね?」
ルリは結果を見ておかしなことに気が付いた。
「どうしたの?」
カイトが不思議そうな顔をしたルリに訊ねる
「情報が少し増えています。ネルガルさん、なにかしましたか?」
「さあ?」
エリナが”知らないわ”といった感じで答える。
「イツキ・カザマ・・・・・・本名同じ。2181年、静岡県浜松で父モリオ、母ユカの長女として生まれる。宇宙連合に入隊後、火星ネルガル研究所でパイロット候補生として勤務・・・・・・2198年ナデシコに転属・・・・・・カワサキシティにおいて木星トカゲ迎撃に出動、戦闘中、敵ボソンジャンプに巻き込まれ殉職・・・・・・以上です」
とりあえず情報を読み上げるルリ。
「前と比べてなにか増えてたか?」
ルリの報告を聞いてアキトがユリカに話し掛ける。
「う〜ん・・・」
ユリカが考え込む。
「生まれた場所だ」
「そうですね」
カイトの言葉にルリが答える。
カイトはルリの言葉を聞いて、訳がわからなくなってしまった。
(どういうことだ、イツキの生まれた場所は火星のユートピアコロニーじゃなかったのか?なのにデータには静岡県の浜松になってる。やっぱりあのときのことは夢だったのか?)
カイトはあのときのことが現実であって欲しいと思っていたが今回のことで自信がなくなってしまった。
(浜松・・・・・・やっぱり行ってみるしかないか・・・)
カイトが俯いて黙っているのを見て、心配になったルリが声をかける。
「カイトさん・・・どうかしたんですか?」
「えっ!ああ、なんでもないよルリちゃん。ちょっと考え事してただけだから」
そういって笑って答えるカイト。
ルリはカイトの顔に何かしらの決意があるのを見逃さなかった。
(カイトさん、浜松に行くつもりですね・・・それなら、私も・・・)
ルリにはカイトの行動がお見通しのようだ。
「ふ〜ん」
二人の考えも知らずになんとなく納得するユリカ。
「まあ、とりあえず一杯やるか!」
ウリバタケはすでに興味がなくなったのかさっさと話を変える。
「ウリバタケさん、あんまり飲みすぎると奥さんに怒られますよ」
「バーロー!あいつが怖くて酒が飲めるかってんだ!」
アキトの言葉にハイテンションで答えるウリバタケ。
「ふー、ウリバタケさんがいるとゆっくりと考えることもできませんね」
ルリは考え事は途中であきらめることにした。
「ははは、そうだね」
カイトもルリと同じくとりあえず、考えることを一旦止めることにした。
「よーし、今日はじゃんじゃん飲むぞー!」
ウリバタケが掛け声を上げる。
「おーーーーーー!」
ユリカも声をあげる。
その後は、6人とも思い思いの飲み物を手に持ち宴会が始まった。
ルリとカイトは未成年なのでオレンジジュースを、アキト達はお酒を飲み、新年を祝った。
ウリバタケはアキトとユリカの結婚のことで、二人を冷やかしていた。
ルリとカイトはそんな三人をあきれた顔で見ながら飲んでいた。
エリナは黙ったままお酒を傾けていた。
しかし、みんな疲れが溜まっていたのか、1時間もしないうちに眠りに落ちていった。
早朝目が覚めたカイトは皆を起こさないように静かに一人で外出した。
握りしめたメモにはさっき調べてもらったイツキのことが走り書きされている。
(行こうイツキの住んでいたっていう場所へ、何が真実かはわからないけど今は行くしかないんだ)
明るくなった空を見上げながら心に決意を固めるカイト。
そんなカイトの後ろに小さな影が近づく。
「どこ・・・行くんですか?」
小さな影はルリで、カイトが部屋を出るのに気が付いて追ってきたのだ。
「浜松・・・行けば何かわかるかもしれない」
(やっぱり、私の思ったとおりです。カイトさんのことですから、きっとそう考えると思っていました。だから私も・・・)
「私もついて行っていいですか?」
カイトの顔を見上げながら話すルリ。
「え?どうしてルリちゃんが?」
ちょっと驚いた顔で聞くカイト。
「カイトさんの記憶を見つけるのに、力になりたいと思いました」
「・・・ありがとう、うれしいよ」
「・・・」
笑顔で答えるカイトの顔を見て、ルリはほんのり頬を染めて俯く。
カイトもルリが自分のためにそこまで思ってくれていることに嬉しかった。
(行こう、浜松へ。たとえどんな真実が待ってても大丈夫だ。僕は一人じゃないんだから・・・)
数時間後、カイトとルリは浜松のイツキの家があるはずの場所の前に立ち愕然とした。
イツキの家は焼け落ちていて、見る影もなかったから・・・
「住所ではここのはずだ・・・」
カイトはその後しばらく言葉が出なかった。
隣にいるルリも同じだった。
「戦災・・・ですね」
「そうだね」
ルリの言葉にカイトもうなずく。
地球が戦場でなくなってから、もう1年が過ぎようとしている。都市部の復興は早く、皆戦争のことなど忘れかけていた。
しかしここにはいまだに生々しい傷跡が残っている。
「とにかく近くへ行ってみよう」
カイトは瓦礫の中に転がっている物を一つ一つ確認した。
ここがイツキの家ではない証拠が欲しかった。
もしここが本当にイツキの家だったら、カイトがネルガルでの実験中に過ごしたイツキとの出来事を否定することになるから。
数分後、黙って手伝ってくれていたルリが、一枚の写真をカイトの目の前に差し出した。
「そこの・・・箱の中に・・・」
ルリの持っていた写真、その写真はイツキの写真だった。
このときカイトの中で何かが崩れていくのを感じた。
(やっぱりあのときのことは夢だったのか・・・)
「そ・・・んな・・・」
カイトの口からあきらめにも似た呟きがもれた。
(カイトさん・・・)
ルリはカイトのつぶやきを聞いて心が苦しくなった。
それから二人は黙ったまま来た道を引き返していった。
帰り道の途中・・・
ずっと黙っていたカイトが口を開いた。
「ルリちゃん・・・」
「はい・・・」
「これから僕が話すことは僕の夢の中の出来事かもしれない・・・でも、今でもあのときの出来事が夢だなんて思えないんだ・・・だからルリちゃんには聞いて欲しい・・・僕が何をしていたか・・・。聞いてくれるかい?」
「聞かせてください、カイトさんのお話」
ルリにはカイトの話がとても大事なことであることがわかっていた。
いや、ルリはカイトの話がどんなものであろうとかまわなかった。
ルリはただ、カイト自身を信じていたから。
(私はカイトさんのことを信じてます)
「ありがとう、ルリちゃん・・・」
カイトはルリの返事を聞くとゆっくりと話し始めた。
実験中に過ごしたイツキとの出来事を・・・ありのままに・・・。
「ボソンジャンプの実験中、僕は・・・イツキに会ったんだ・・・」
気が付いたら目の前にイツキがいた。
イツキは僕のことを”兄さん”と呼んだ。
イツキと朝食をいっしょに食べた時、とても懐かしい感じがして僕は涙を流した。
バスに乗って両親のお墓参りに行った。
両親のお墓の前で自分のことを話した、記憶を失ったことを・・・そして墓前での誓いを。
それからイツキのことを聞いた。
イツキの年齢、イツキの特技、イツキの趣味・・・
そして理解した、そこが3年前の火星であることを・・・
そして・・・
歴史通りに・・・
チューリップが・・・
落ちてきた・・・
「・・・そして、気が付いたら僕の目の前にルリちゃんがいたんだ」
カイトが話している間、ルリは黙ってカイトの言葉を聞いていた。
「僕はわからなくなった。エリナさんは実験は失敗だって言ってたけど、僕にはそうは思えなかった。たしかにイツキといっしょにいたんだ・・・」
「・・・」
「でも、今日ここにきてようやくわかった。あのときの出来事は夢だったんだ。記憶を取り戻そうとしてイツキのことを考えていたからあんな夢を見たんだって・・・」
「・・・」
「そう・・・あれは・・・夢だったんだ・・・」
カイトの表情が沈む。
「・・・カイトさん、本当にそう思ってるんですか?」
そんなカイトを見て、さっきまで黙っていたルリが口を開く。
「ルリちゃん?」
「カイトさんの話を聞いていて私、イツキさんの気持ちがすごくはっきりと感じられました。カイトさんのことを大事に思っている気持ちが」
「・・・」
カイトはルリの言葉を黙って聞く。
「それはきっと本当のイツキさんにカイトさんが会っていたからだと思います」
「でも、イツキの家は火星でなく地球にあったし・・・」
「なぜイツキさんの家が地球にあったのかはわかりません。ですが私にはカイトさんの話が夢だとは思えません。記憶を失っているはずの今のカイトさんにイツキさんの夢が見られるとは思えませんし、あんなにはっきりとイツキさんのことを話せるはずはないと思います」
「確かに・・・そう思うけど・・・」
「何よりも、イツキさんの情報が知らないうちに増えていたのが気になります。まるで後から付け加えたような・・・。ですからその情報が100%真実ではないと思います」
ルリはまじめな顔でカイトに話す。
「ルリちゃん・・・」
カイトもルリの話を聞いてルリの優しさが感じられてくる。
(ルリちゃん、僕を励ましてくれて・・・)
「ですから、カイトさんは自分の信じたいものを信じてください」
「・・・そうだね。ありがとうルリちゃん、あのときの出来事をもう一度信じてみるよ」
ルリの笑顔を見てカイトもようやく吹っ切れたのか、笑顔でルリに答える。
(よかった、カイトさんが元気になってくれて・・・。でもカイトさんの話が本当だとして、いったい誰がイツキさんの情報を書き換えたのでしょう?それに兄妹だとしたらどうしてカイトさんの事が書かれてなかったのでしょうか?)
その後、ルリは家に着くまで、そのことが頭から離れなかった。
〜続く〜
後書き:
S:どうも皆さん、こんにちは。S=DASHです。”エピソード11:夢と現実と・・・”をお送りしましたがいかがだったでしょうか、楽しんでいただけたら幸いです。ただ、自分では今回のSSはちょっと・・・かな。特に最後の方はどうも無理矢理話をまとめたような感じがしてしまって、もっと勉強せねば・・・。とにかく、これからもがんばって書いていきますので応援よろしくお願いします。
ルリ:どうもこんにちは、ホシノ・ルリです。
S:ルリちゃん、今回のお話はどうでしたか?
ルリ:そうですね、今回は私の出番もいっぱいありましたからとりあえず満足していますよ。
S:そうですか、よかったです。(ホッ、今回はルリちゃんの機嫌もいいみたいですね)
ほっと一安心するS。
ルリ:ただ、カイトさんとのラブラブが少ないですけど。(−−)
S:うっ、そ、そのことは大丈夫ですよ。次の話ではその辺もちゃんと書く予定ですから。(^^;
ルリ:そうですか、ならがんばってくださいね(^^)
S:はい(あくまでも予定ですけど・・・)(−−;
カイト:Sさん、ひとつ聞きたいことがあるんですけど。
ルリの隣からカイトが出てくる。
ルリ:あ、カイトさん(ハァト)
S:どうかしましたか、カイト君?
カイト:今回の話では、イツキの生まれた場所が地球になってるけどどうしてなんですか?僕がイツキと会ったのは火星なのに。
S:それは秘密です。そのときのボソンジャンプが二人の人生に大きな影響を与えているのは確かですけど。
カイトの質問にSがニヤリ顔で答える。
ルリ:あんまりいい影響じゃないんでしょうけど。
その顔を見てルリは素直な感想を述べる。
カイト:だろうね・・・。
S:まあまあ、その辺はおいおいわかってきますから楽しみにしていてください。
カイト:楽しみにできる過去ならいいんだけど。
ルリ:カイトさん、Sさんにそんなことを期待しても無駄ですよ。(−−)
カイト:それもそうだね、だってSさんだもんね・・・。(−−)
ルリ:そうですよ・・・。
ルリ・カイト:ハァ・・・
ルリとカイトが二人してため息をつく。
S:き、君たちは・・・(TT)
カイト:それじゃあ、そろそろ帰ろうか。
ルリ:そうですね
ルリとカイトはSのことを無視して話を進める。
ルリ・カイト:読者の皆さん、今回のSSも読んで下さってありがとうございました。これからも精一杯頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。それでは次のお話でまたお会いしましょう。(ペコリ)
二人は並んで歩いていく。
S:お〜い、二人とも〜〜。
・・・・・・
S:無視しないでよ〜〜。
・・・・・・
S:お〜い・・・・・・。
・・・・・・
今回はルリのG釘バットの攻撃を受けずに済んだSだが、そのかわりに二人に無視されたことによる精神的ダメージが今までのそれと同じなので意味がなかった。
S:なんで僕がこんな目に・・・?(TT)
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