機動戦艦ナデシコ 真紅の冥王 |
プロローグ|紅騎士団の長 2195年、人類は初めての宇宙戦争を体験する事になる。 以前より小惑星付近に侵略を繰り返してきた木星を本拠地とする謎の生命体が火星コロニーに侵略を開始。 宇宙軍の第一艦隊が迎撃に向かうが…。 敵の科学力は地球人類の予想を遥かに超え、宇宙軍の兵器はことごとく無力化され壊滅。 火星コロニーは敵の勢力圏内となった。 しかし、火星には生き残った人々が大勢居た。 地下に逃げ隠れ生き残ろうとする者。 シャトル基地へ向かい脱出する者。 人々はその二つの道どちらかに分かれた。 そんな時であった地球連合本部に“ある部隊”の結成報告がされたのは。 その部隊は本来、新型起動兵器の開発をする為に火星に駐在していた。 しかし、火星がこんな状況になってしまってはそれどころではない。 運が良いのか丁度、試作機が完成したのだ。 そして、その施設に居た実験データ採取を目的としたパイロット4名が部隊を結成したのだ。 その名は…
紅騎士団
紅は火星の意味を持つ。 言うなれば火星の騎士団、彼らの(いや彼女らと言った方が良いのか…)結成は軍内部でも話題になった。 なにせあの木星蜥蜴に対抗できる唯一の部隊なのだから。 +火星+ 軍用シャトル基地からは火星から逃げる人々を乗せたシャトルが次々に発進していた。 その発射を護衛しているのが『紅騎士団』である。 「はぁ…有香〜シャトルは後何機残ってるんだ?」 「後3機です団長、…やる気の無い声出さないでください」 「だってよぉ、なんで俺たちが御偉いさん達の為に戦わにゃならんのだ」 「団長ぉ駄目だよぉ〜そんなこと言っちゃぁ」 「…」 戦闘中にも関わらず当然のように喋っている団員達、約一名例外が居るが…。 さて、ではここで団員の紹介をしようか。 やる気なさそうにしているのが団長である「龍冥・正人」 2番機に乗っている副団長の「藍原・有香」 3番機の射撃を得意とし言葉使いが幼い「片瀬・鈴」 4番機で冷静沈着でさらに無口の「宮中・静穂」 言うまでも無いが皆腕は一流である。 今まで一機も撃墜されたシャトルは無いことが証明している。 先程彼女らと言った方が良いと言ったのは団員の構成からである。 男一人に女3人、何とも羨ま…ゴホゴホ変わった部隊だ。 「団長、最後の1機が無事脱出しました」 「そうか…敵さんは俺達を逃がしてはくれないようだが」 「敵残存勢力…バッタ120機、戦艦クラス5隻」 静穂が呟くように言う。 正人はその言葉にため息をつく。 「団長ぉ〜どうするぅ?」 「そうだな、有香輸送シャトルは残ってるか?」 「一機残っています5機収納可能なシャトルです」 「そうか、よし俺達も脱出するぞ全機シャトルに乗り込め」 基地へと降りていく団員達。 しかし、正人だけは残り敵を殲滅し始める。 「団長!何をしているんですか、早く乗り込んでください」 「団長ぉなにやってるのさぁ」 「急いで…」 「ば〜か、乗り込んでる時に攻撃されたらやべぇだろ?」 「それはそうですが…なら私が迎撃しますので!」 名案だと言いたげに叫ぶ有香。 しかし、正人は。 「だ〜め、早く行け」 「し、しかし」 「団長命令だぞ?」 「分かりました…絶対きて下さいね」 「早く行け」 通信を切りシャトルへ向かう有香。 それを確認した正人はシャトルへ…。 ハッキングをした、自動操縦システムへ。 発進するシャトル。 あの中で3人が焦ってるのが目に見える。 「お前らだけは生き残れよ」 そう言って戦闘に集中しようとした時…。 ドォォォォォォン!! 「!?」 後ろから聞こえたのは爆音。 そして思わず敵が居るのも忘れ振り返った先に見たものは…。 炎に包まれ落ちていく輸送シャトルであった。 「嘘だろ…?」 そう呟いてコックピットを衝撃が襲う。 敵が背中を向けて棒立ちしている正人に攻撃を仕掛けてきたのだ。 「返事しろよ…おい!!」 機体のダメージを示すウィンドウが真っ赤になっていく。 「くそぉぉぉぉ!!」 叫ぶ正人。 そして願った時を飛びたいと強く激しく。 正人の体を光が包みこむ…。 ついにダメージに耐えられなくなり爆発四散する機体。 しかし、その時すでに正人はコックピットから消えていた。
*続く*
次回予告| 無意識のうちにボソンジャンプをした正人。目覚めた場所は意外な場所であった…。 次回<始まり> 設定: 主人公| 名前;龍冥・正人 歳;20 お気楽な正確で言うなれば劇場版の三郎太キャラである。 ただパイロットの腕は一流でテストパイロットなんかに納まるような器ではない。 彼が戦場を駆け巡ったのならエースになれたのは間違いないだろう。 |
[戻る][SS小ネタBBS] ※龍師 さんに感想を書こう! メールはこちら[shadowhearts_1@yahoo.co.jp]! SS小ネタ掲示板はこちら! |
<感想アンケートにご協力をお願いします> [今までの結果] |