機動戦艦ナデシコ                   

                       ”AからBへの3年間”                    

                     −記憶亡き『来訪者』− 

                  Text: Morry

 

            プロローグ:出会いは『ボソン・ジャンプ』と共に(後編)  

 

格納庫。

次々と格納されるエステバリス。中からそれぞれ、男女が降りてくる。アカツキも降りていった。格納庫には、整備班の人間のほかに、先ほど尋問した、5人の男女や、オペレータの少女−ルリ−や、ブリッジ要員と思われる数名の男女が、ピンク色のエステバリスから出てきた二人−痴話げんかしていた−を囲んでいた。

青年はアカツキ機のコックピットから、辺りを見回すと、奥のほうにある1台の青いスポーツ・カー -スカイラインGT−R−を見つける。アカツキが言った通り分解されていない様だ。青年は、彼らの隙を見て、コックピットから飛び降り、車に向かい、彼らの死角になる助手席側のドアの所まで駆け込んだ。そして、音を立てないようにドアを開け、中に乗り込んだ。

「この車・・・・そうだ。この車に乗って・・・。でもその前の事が思い出せない。・・・・・このパソコンは・・・。」

彼は、助手席側のダッシュボードに固定されていたノートパソコンに気付き、操作を試みる・・・。が、スイッチを入れても電源が入らない。良く見ると、車のシガライター・ソケットから、電源をとっていた。そこで、イグニッションスイッチに手を伸ばす・・・。が、既にキーが抜かれていた。

「くそっ。やっぱりだめか。・・・・いや、まてよ・・・。」

何かを思い出し、そういって、運転席の足元を探り出す。

一方そのころ、その間、誰も気づかず会話が弾んでいた。

「アカツキさんさっきはすごかったですねえ。」

「も〜しびれるってかんじ〜」

といった感じでアカツキを賞賛する一同。だが当の本人は、

「いやいやそれは僕のおかげじゃあない。ナビゲートしてくれた名無し君のおかげさ。彼の指示に従ったお陰でさっきのとーりって訳さ。」

黙っていれば自分の手柄だったのに素直に協力者の存在を明かすアカツキ。

「確かに、そいつがいなければ、俺達ぁ、

間違いなくやられてた。」

「リョーコ知ってたの?」

「そりゃ解るさ。最初あんなに苦戦してたのに突然快進撃始めりゃあな。今までの会長の動きとはまるで違ってた。」

「ま、それはそれとして、テンカワ君にユリカ君。さっきはお熱い所をどーも」

「な・・・なんで知ってるんだよー」

アカツキに振られてうろたえるアキトにルリが突っ込む。

「音声、映像流してました。全部筒抜けです。みんな知っています。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「や・・・やだあルリちゃん。そんなことしたら私たち公認のカップルになっちゃうじゃない。」

黙り込むアキトに、まんざらでもないユリカ。

「ところで、その名無しって人は?」

話題を変えようとアカツキに聞くアキト。

「それなら、一緒にここに・・・・・いない。おや?」

「ここってどこです?」

「ルリちゃん調べてくれる。」

アカツキはあたりを見回す。てっきり一緒について来てる者と思ったからだ。いなくなったのに気づいたユリカが、ルリに探させる。するとルリは、車の方を指差し、

「その人なら・・・ウリバタケさん。あの車、キー付いたままですか?」

「いや。これがそうだ。」

「ちょっと貸してください。」

そういってキーを受け取り、車に向かって歩き出し、

「アカツキさんのエステに乗る前は、色々と艦内を歩き回ってました。・・・そして・・・いまは・・・。」

そういってキーに付いてるキーホルダーのアンロックボタンを押して、運転席のドアをあける。

「・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・。」

「この車のコックピットにいますね。・・・・・・・・・探し物は、これですか?」

突然開いたドアに動きが固まる青年。助手席から、運転席のほうに身を乗り出しステアリングの下の方から、なにかを取り出していた。ルリは青年にキーを差し出す。

「貴方にお返しします。失礼とは思いましたが貴方の事はずっと監視してました。」

「それじゃあ今までの行動・・・」

「はい。全部、筒抜けです。」

「だーから言ったでしょ。逃げられないって。」

唖然としている青年に対し、当たり前のようにいうアカツキ。そこにウリバタケが、目を輝かせながらまくし立ててくる。

「それよりあんた。すげえ車のってんじゃねえか。バリモンのR32のスカイラインGT-R。それもかなりのチューニングされてる。だが、さっきから何回も試したんだが一向にエンジンが掛からないんだよ。それどころかメインスイッチすら入らない。どうもぶつかった際にメインヒューズが飛んだのか、それともなんかコツでもあるのか?」

「エンジンがかからない?そういえば、さっき気付いたときも・・・。あ、そうか。システム・ブレーカとイモビライザ−か。」

そういって、車の灰皿を外し、その奥にあるOFFになっていたスイッチをONにして、、イグニッションキーを挿し、スイッチをオンにする。そしてキーホルダーに付いてるロックとアンロック両方のボタンを押した。。メーターパネルの警告灯が、全て点灯し、ダッシュボード中央上部から液晶パネルがせり出し‘System Check .Please Wait‘の表示が現れ、程なく表示が切り替わる。

                   Please Start ”RB−XGT2”

 

その表示を合図にキースイッチをSTARTまで回す。短いクランキングの後、レーシングエンジン特有の図太い、それでいて、穏やかにアイドリングしながらエグゾ−スト・ノート(排気音)が、格納庫の中で木霊する。

「よかった。壊れてなかった。」

「ちょっとエンジンルーム見せてくれや。さっきは見る暇なかったからな。」

安心する青年。そこへ、ウリバタケが車の中を覗き込み、ボンネット・オープナーに手を掛ける。そして、ボンネットを開けるとまたも狂喜した。

「うおーー!!このエンジン!!”RB-X GT2”じゃねーーかーー。」

「RB-XGT-2 ? なんですか、それ?」

「おまえは自分の車のエンジンの事も知らんのかー。って記憶失ってんだったな。悪い悪い。このエンジンは、元々レース用に開発されたもので、こいつの次世代型GT-R”R33”型のコンプリートカー”NISMO400R"に搭載されたものなんだ。でもはっきり言って手に入れる事は、不可能に等しいはず・・・なのになんでそれが、この車に載っかってんだか・・・?」

「私に言われても・・・そんなに特殊なものなんですか?この車って?。」

青年は車から降りて、ウリバタケの所に行ってエンジンを覗き込む。

「ああ。しかも特殊なのは、エンジンだけじゃあ無い。サスペンションも、ブレーキシステムも、内装も、ボディにも、ほとんど手がはいってる・・・。んだけど、どういうわけか、

サンルーフが付いてるってのはどうよ?」

「サ・・・サンルーフ?」

「ああ。しかも、そこら辺のカーショップなんかで、穴をあけて、ガラス板を付けるって奴じゃなくて、メーカーの純正オプションのモンだ。ちゃんとチルト、スライドするな。もっとも、本来、GT-Rには、サンルーフの設定は無かった。 この車は、一度ルーフのパネルそのものを交換している。そのときに、標準車のクーペGTSのサンルーフ付きの奴に入れ替えたんだろう。もっとも、かなり綺麗に仕上がってるから素人はもちろん、よほどのプロでなければ、パネルを交換したとは思わんがな〜。まあ、いろんな意味で凄いってこった。」

「はあ・・・・・。」

「もっとも、一番の疑問は、この車がV-SpecVを名乗ってるってこった。本来、R32型GT-RにはV-SpecUまでしか存在しないはずなんだが。」

そう言って車の後ろの方へいきトランク右端のステッカーを指差す。そこにはたしかにV-SpecVと書いてあった。

「つまりこの車も、私と同様素性が解らない訳ですか・・・。」

そういって運転席のほうに向かい、エンジンを停め、キーを抜き、ドアロックする青年。もっとも、ドアロックする必要もないのだが・・・。そんな青年のそばにアカツキが近づき、

「へ〜。確かにかなり手を加えてるみたいだねえ。僕が知ってる人もこれと同じ型の車持ってるけどこんなに派手じゃなかったしね。」

といって車に触ろうとすると、青年はその手を掴み、アカツキを床に組み伏せて、拘束した。アカツキの喉元には、車のキーが、押し付けられている。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下手に車に触るな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。死ぬよ。」

今までと全く違う、冷徹な口調で言う青年。殺気だった青年の雰囲気に格納庫にいた誰もが圧倒され、凍りついた空気が流れる。だが、その場の雰囲気を変えたのもまた彼だった。

「・・・・・・・・・・・あっ。す・・・・すっ・・すっすっすみません。大丈夫ですか。警報装置が作動するんで止めようとしただけだったんですが。体が過剰に反応したみたいで・・・・」

といって床に倒れた(というより倒した)アカツキをあわてて起こす。そして平謝りに謝る青年。

「い・・・いやあ・・・勝手に触ろうとした僕も悪かったことだし・・・。それよりも、さすがだねえ。ゴート君が倒されただけのことはあるよ。あは・あはあははは・・・。」

冷や汗をかきながら乾いた笑いをうかべるアカツキ。あまりの豹変ぶりに唖然とする一同。そんな一同をよそに車のガラスを叩く物が約一名。

「ふ〜ん。どれどれ。(コンコン)」

「「「「「「「「「「「え”」」」」」」」」」」」

「ユ・・・ユリカおまえなにやって・・・」

そんなアキトの叫びも空しく・・・・3秒後。

『パパァ−−−−−−−−−−−』

突然大音量でクラクションが鳴り響く。青年は慌ててドアロックを解除すると鳴り止んだ。ただでさえ音が反響する格納庫でユリカを除く全員が、その音によって倒れていた。

「ほぇ?どしたの、みんな?」

「・・・・・・・・どしたでなくて・・・・・・・・・・あんたはどーゆー耳してんですか・・・・・・・・・・・・・・・」

何で倒れたのかまるでわかってないユリカに青年は力無く訴えようとしたが、

「「「「あんたのせいでしょ!!!」」」」

青年を除く殆どの人がユリカに叫んだ。

「何考えとんじゃ! ! われーーーー−!!」

すかさず突っ込むアキト。

「あ・・・あははは・・・・いや、警報装置ってどんなもんかな〜って思ったから、つい・・・・・。」

「あーそりゃ警報装置じゃなくって、自爆装置だったんで爆弾とっぱらってクラクション鳴るようにしといた。なんせ、歴史に残る名車だ。吹っ飛ばすのは惜しいかんな〜。」

「「「「「じ・・・自爆装置〜〜〜」」」」」

「なんでそんなもんが組み込まれてるんですか?」

「んなもん俺に聞くな。」

青年はウリバタケに聞くもあっさりかわされた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・ばか。」

最後に復活したルリは、朦朧としたあたまでつぶやいた。

「あ・・・・あは・・・あははは・・・ま、とにかくこれですべて終わった訳ですし、ぱーっとお祝いでもしちゃいましょう。アカツキさん名無しさんもお願いしますね〜。」

「はいはい・・・・。って艦長。ぼくはいつから名無し君のお守り役になったわけ?」

え?・・・こ・・こ・・・・この人が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・艦長ぉ〜〜〜〜」

 

「えっへん。私がこの機動戦艦ナデシコ艦長のミスマル・ユリカで〜〜〜す。

                        ぶいっ!!」

「・・・・・・・・・・・・・あなたが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

唖然とする青年。彼の思考が数分間ストップしたのはいうまでもなかった。苦笑するナデシコの面々。当のユリカといえば・・・。

「ほぇっ?ねえねえ、アキトォ今の挨拶、なんかおかしかった?名無しさん固まっちゃってるけど。」

ぜーんぜん分かってなかったりする。

いつまでも呆然としていた青年を現実に引き戻したのはユリカの一言だった。

「それよりあなたいつまでも名無しじゃあ可哀想ですからいまここで名前、決めちゃいましょう。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なまえ・・・・・・・ですか・・・・・?」

「そうっ。カイトっていうのはどうかしら?結構いい名前だと思うんだけどねっねっアキトもそうおもうでしょ?」

「カイト・・・・・・・ですか・・・・?」

その名をつぶやく青年。するとアキトがユリカに問い掛ける。

「悪くはないけど・・・その名はどっからでてきたんだ?」

「あたしが昔かってた犬なの〜〜〜

         ユリカとすっごく仲良かったんだよ〜」

「おまえっ!!何考えてんだっ!!

       いくらなんでも犬はないだろ。犬は!!」

「え〜〜〜〜かっこいいと思うけどな〜〜〜」

「カッコいいったって犬はまずいだろ。犬は。」

あまりの由来の間抜けさに即座に突っ込むアキト。そこから再び夫婦漫才が始まった。

「犬・・・・・・・・・っすか・・・・・・・・。あ・・・あは・・・あは・・・・」

その二人をみながら引きつった笑顔の青年。と、そこへ

「べつに彼を犬扱いする訳じゃないからいいんじゃない。実際、カイトって名前の人がいてもわるくないでしょ。」

と格納庫の出入り口から白衣の女性が現れた。

「イネスさん。」

「遅い登場だねえ、説明おばさん。」

ユリカが、叫び、ウリバタケが突っ込んだ。

「おばさんは余計。わたしはまだ若いわよ。初めまして。わたしはイネス・フレサンジュ。このナデシコのチーフ・ドクター兼科学部主任よ。記憶喪失君。いや、カイト君といたほうがいいかしら。もっとも、あなたがその名を気に入れば、だけど。」

「ええ、せっかくつけてくれたんです。ありがたくいただきます。」

「結構。となると苗字も必要になるけど・・・アムネジア・・・ってのはどお?。」

「アムネジア・・・・・ですか?」

「記憶喪失症・・・・という意味よ。今の貴方にはあってると思うけど」

彼は腕を組み、そして、右手で右目の辺りを蓋い、人差し指で額を連続して、突いた。そして指の動きが止まると一点の曇りの無い笑顔で言った。

「その名前。ありがたく拝命します。そして・・・ナデシコの皆さん。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。いかなる処罰も受けさせていただきます。」

青年−カイト・アムネジア−は敬礼しながらそういった。

「処罰だなんて・・・とんでもない。こちらこそ私たち命の恩人です。気にしないで下さい。それより、この人ナデシコで保護した難民ということでいいでしょうか?皆さん。」

あたりまえだが反対するものは一人もいなかった。一人ずつ自己紹介するクルー達。

「なにより、命の恩人だからな。改めて、俺はテンカワ・アキト。さっきは出撃してたけど、本来の役職は、コック。よろしく。」

「改めまして、当艦々長ミスマル・ユリカです。」

「っておまえはさっき自己紹介しただろ〜」

「いいじゃない。挨拶はきちんとしなきゃ。」

またも始める夫婦漫才。そんな二人にカイトが一言

「お二人とも仲いいんですね。恋人同士ですか?」

「いいや・・まあ・・その・・・」

「アキトは私の王子様なんです。」

「ユ・・ユリカ!!おまえ・・・」

きっぱり言うユリカにしどろもどろのアキト。

そんな中、格納庫に居るメンバーが一人一人自己紹介していく。

そして、エステバリスパイロットの三人娘が近づいてきた

「さあさあ、リョーコ。」

「ほれほれ〜」

「な・・・なんで自己紹介しなきゃなんねえんだよ。その前にそいつの記憶なんとかすんのが先じゃあねえのか?」

「あたしね〜実は知ってんだ〜アカツキさんのエステに乗ってナビゲートしていた彼を見てからリョーコの様子、おかしかったの。」

「そんなんじゃ、やられるのは時間の問題だ!!私の言う通りに!!」

「何言ってんだ。おめ〜ら」

「じゃあ私から自己紹介しま〜す。あるときはマンガ家。あるときはコスプレイヤー。その正体は、パイロットやってるアマノ・ヒカルちゃんで〜す。」

「次。リョーコ。」

二人のやりとりにしかめっ面してたリョ―コだったが、すぐにカイトに向き直り、

「こいつはマキ・イズミ俺と同じパイロット。腕は確かだから。でも見ての通り変な奴だがらこいつの言ってること、いちいち気にしないほうがいいぜ。」

と笑顔で向き合った。

「カイト・アムネジアです。」

「俺はスバル・リョーコ。よろしくな。ってなんだよ、二人とも。」

リョ―コの後ろで二人がにやける。

「初めまして。カイト君。私はハルカ・ミナト。この艦の操舵士。ミナトって呼んで。」

「私はメグミ・レイナード。通信士やってま〜す。メグちゃんって呼んで。」

「ミナトさんにメグミさんですか。こちらこそ、よろしく。」

「ちがうでしょ。メグちゃんってもう一回」

「メ・・・メグちゃん・・・・」

「こちらこそよろしくね。」

「あは・・・あはははは・・・」

(なんか強要されてるような・・・。)

「ほらほら、メグちゃんあんまりからかわないの。ほら、ルリルリ。」

メグミを嗜めながらもルリをカイトの前にさしだすミナト。

「あ・・・はい・・・先ほどは・・・・どうも・・。」

「こちらこそ、さっきはあなたのお陰で助かりました。さっきの戦いの本当の功労者は、あなたです。」

「そんな・・・。別に大した事してません。礼ならオモイカネに言ってください。」

ルリは顔を赤らめながらそう言った。

「オモイカネ?」

「このナデシコの中枢コンピューターです。オモイカネ、カイトさんにご挨拶して。」

初めまして。カイトさん。私はこの船のメインコンピューターNERGAL SV2027 ”オモイカネ”です。

カイトのまえにウインドウが表示された。

「こちらこそ。さっきは有難うございました。あなたの分析が的確だったおかげで助かりました。」

どういたしまして。」

律儀に返事をするカイト。そこへ

「さっきルリルリ、カイト君の活躍に見とれていたのよね〜」

「な・・・何言ってんですかミナトさん。」

「というよりかわいいオペレーターさんっていったからじゃないですかあ」

カイトの事でからかうミナト。否定しようとするルリだったが、メグミに追い討ちを掛けられる。が、

「私は彼女を見て感じた事を正直に話しただけです。それにルリちゃんは勿論ここにいるひとはみんな美人ぞろいですから。べつにお世辞をいうつもりはありません。」

と、あっさりキザな事を言うカイト。格納庫にいた女性はみな顔を赤らめる。格納庫内の整備員達は、羨ましがる物、やきもち焼く物、悔しがる物、と、みなそれぞれだった。アカツキに至っては

「ふっ・・・負けたよ」

と物の見事に敗北していた。当のカイトはといえば。

「あの・・・どうしたんですか?皆さん。私なんか変な事言いました?。」

と全然自覚なし。なぜかルリは、いえなかった。『ばか』・・と

「ま、助けてもらいましたから・・・・」

と呟いた。

 

この作品は、フィクションです。本作品に出てくる車両”日産スカイラインGT-R”は、日産自動車株式会社の商品名ですが本作品に登場する仕様の車両は実際には存在しません。

 

Post Script

Morry:やっと書き終えた〜。プロローグ編。とりあえず、カイトの名を与えられたとこで区切りました。ほんとはコスモスに収容されるとこまで書こうと思ったけどそこまでやるとキリが無くなるので。では、特別ゲスト。カイト・アムネジアさんで〜す。」

カイト「初めまして。Morryさん。つかぬ事を聞きますけど。物語の展開、ちゃんと考えてます?なんかむちゃくちゃになってると思うんですけど」

Morry:・・・痛い所つくね。君も。もちろん考えてます。エンディングまでね。むちゃくちゃになるのはこの作品が、初めての小説だから。もちろんそうならない様、考えながらやってはいるけど。」

カイト「一番むちゃくちゃなのはあの車だけど。」

Morry:まあ、あくまでもフィクションだからねえ。せっかくだからあの車の主要緒元と設定について話します

NISSAN SKYLINE GT-R V-SpecV(日産E-BNR32改型)

 ベース車両:1994年式GT-RV-SpecU車体の寸法は基本的に変更なし。但し車体重量は、1650Kgと若干重い。

 エンジン:REINIK(日産工機製) RB-X GT2 仕様はNISMO400Rの物とほぼ同等。但し標準時の性能は同車より低い。(カッコ内はNISMO400Rの性能値。)

 

 最高出力:380ps/6100rpm (400ps/6800rpm) 最大トルク45.2kg.m/3200〜4700rpm(47.8kg.m/4400rpm)

ちなみに通常のセッティングは街乗り仕様(レギュラーガソリンの省燃費仕様)で助手席のノートPCで変更可能。少なくとも800psは可能。勿論各部にも徹底的に手が入っている。

サスペンション:オリジナルの車高調整式で、ショック・アブソーバーの硬さは、前後4段階の室内可変式。(室内のスイッチで変更するタイプ。)標準装備の4輪操舵システムSUPER HICASはオン、オフ切り替え可能で、同じく4WDシステムATTESA E-TSもトルク分配の変更が可能。(SUPER HICAS、ATTESA E-TSは日産自動車の登録商標です。)

ブレーキ:V-Specシリーズ用のものを強化して使用。ABSキャンセルスイッチも装備。

内装:ロールケージ組み込みながら、4名乗車。シートは、前席RECARO社製リクライニング式。(おいらも使ってるけどこれはマジおすすめ。長距離走っても疲れない。勿論GT-R純正シートも素晴らしいけど)通常外してるけど4点式シートベルトも装備。カーナビゲーションも搭載。(エンジンシステムと連動してる特注品その為エンジンスタート時、液晶パネルに表示が出た。)そしてさっきも言ったけどサンルーフ付き。

といった所。他にもあるけどそれは物語のなかで。」

カイト「車わかんないひとにはこの説明はつらいでしょ。イネスさんなんか説明したがってるけどわからないって喚いてますし。」

Morry:まあとにかく凄い車だ。程度に見てくれれば。実際本当に造ろうとしたら、そうとうな金額かかるだろうしね。」

かいと「なんでそんな車もってるの?俺。まさか盗んだ。なんていうんじゃ・・・」

Morry:それはない。安心して。但しきみ個人の所有でない事も確かだけど。」

カイト「それじゃあ、あの車を特注した所に所属してたってわけ?」

Morry:「それは今は言えない。いずれ君にわかる事だから。それよりカイトくん。ルリちゃんの事、どう思ってるの?」

カイト「どうって・・・それは言えない。でも、いい娘だと思います。」

Morry:「そう。ま、いずれわかるだろうし。それでは、次回、地球へとむかうナデシコのなか、カイトの身に何かがおこる。」

カイト「なにかがって・・・」

Morry:「大丈夫だってドタバタするだけだから。あ、それと次回の方すこし時間がかかりますので気長におまちくださ〜い。」

カイト「またお会いしましょう」

 


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