The tenber wind

 

 

 

 

 

ついにこの施設での生活も終り僕とルリちゃんはネルガルの戦艦に乗ることになる

 

荷物の準備も終り、アレのデータもすでに送っておいた、完成まで多少時間がかかるだろうけどまぁしょうがないよな。

 

 

 

 

 

                                           アイハラ カイトの日記

 

No6     

 

 

「カイトさん起きてください、時間ですよ」

 

ユサ ユサ

 

う・・ん・・

 

 

「起きてください」

 

ユサ ユサ

 

 

もう・・・朝・・か・・・

 

そう思いつつ重いまぶたを開ける、すると目の前には、僕の肩に手を当てて揺すっていた為に急接近しているルリちゃんの顔があった。

 

 

「おはようございます」ポッ

 

 

「おはよ」

 

 

今日もいい朝だ

 

「もう時間ですよ、用意してください」

 

 

「了解」

 

 

「私は朝食の準備がまだ残っているので」

 

 

そう言って部屋を出て行くルリちゃん

 

 

「それじゃあ着替えようかな」

 

 

僕はいつもの白衣じゃない(カイトは施設内では白衣だった)外出用の私服を着る。

 

この白衣とももうお別れか、この施設に来て色々あったな・・・

 

 

「カイトさーん、ご飯の用意もうすぐ出来ますから、早く来てくださーい」

 

 

「ちょっと待ってね、今着替え終わるから」

 

 

・・・・・着替え中・・・・・・

 

良し、着替え終了

 

そしてルリちゃんの居るダイニングへ・・・

 

 

「用意できてますから早く座ってください」

 

 

そう言いながら料理を運んでいるルリちゃん

 

 

「何か手伝おうか?」

 

 

「もう全部運び終わりますから、カイトさんは座って待っててください。」

 

 

「そう?じゃあお言葉に甘えて」

 

 

席についてルリちゃんが運んでくる料理を見る、ルリちゃんも最初のころに比べると格段に料理が上手になってきている

 

最近では自信がついてきたのか僕の朝食も一緒に作りに僕の部屋に毎朝やってくる、僕が遠慮をすると、「一人分も二人分も一緒です」と言われて結局僕が押し切られ、結果朝食は一緒に食べることとなる、ゆえにルリちゃんが僕の部屋に居るわけである。

 

そこにルリちゃんが僕とルリちゃんのご飯を持ってきて席についた

 

 

「では、いただきましょう」

 

 

「そうだね」

 

 

「「いただきます。」」

 

 

納豆♪納豆♪

 

醤油!和がらし!そして力いっぱい混ぜる!

 

 

「カイトさん」

 

 

「ん?」

 

 

「もうここを出る用意はできてるんですか?」

 

 

「もうこの施設でやることは何もないかな」

 

 

「そうですか、ではカイトさんが造っていた物もできたんですか?」

 

 

「うん、一応設計は全部できたから、後は作り上げるようにデータを送っておいたよ」

 

 

そう、これから僕等は戦艦に乗る、何時敵に襲われて命を落とすことになるか分かったもんじゃない、本当はもっと後に別の目的で乗るつもりだったけど、しょうがないな。

 

 

「あとで届くんじゃあないかな、僕等の乗る戦艦に」

 

 

「どうやって届けるんですか?」

 

 

「色々、それより、僕等の乗る戦艦ってなんて名前なんだろうね」

 

 

「どうなんでしょうか、プロスさんに聞いておけばよかったですね。」

 

 

「まぁ後で分かるからいっか、それより今はご飯を食べよう」

 

 

納豆♪納豆♪

 

 

・・・・・・・・・食事アンド片付け中・・・・・・・・・

 

食後の一時をルリちゃんとまったりしていると

 

コンコン

 

 

「ハイハ−イ」

 

 

シュ(一度言ったがドアの開く音)

 

 

「お久しぶりです、カイトさん」

 

 

「お久しぶりです」

 

 

ドアを開けてでてきたのはプロスさんだった

 

 

「お迎えにあがりました、準備のほうは?」

 

 

「出来てます、ちょっと待っててください、今ルリちゃんと荷物を持ってきますから」

 

 

「私は荷物と同格ですか」

 

 

「うわっ、いきなり背後に回らないでよルリちゃん」

 

 

荷物とともに突如背後に現れるルリちゃん

 

 

「おひさしぶりですプロスさん」

 

 

「いえいえ、こちらこそ」

 

 

なんか無視される僕

 

 

「ルリさんは準備の方はよろしいでしょうか」

 

 

「大丈夫です、私もカイトさんもいつでもここを出られます」

 

 

「そうですか、では外に車を待たせておりますので」

 

 

「分かりました、カイトさん行きましょう」

 

 

「うん、そうだね」

 

 

「カイトさん、なに遠い目をしてるんですか?」

 

 

「なんでもないよ」

 

 

僕はそう言うとルリちゃんの頭をなで、車に乗った・・・・が、僕が乗ってからしばらくたっても一向にルリちゃんが車に乗ってこない

 

 

「ルリちゃん?」

 

 

外を覗いてみると

 

 

「はう」ポッ

 

 

自分の世界に入ってるルリちゃん一人

 

 

「おーい、ルリちゃーん」

 

 

「はう」

 

 

手を頬に当ててイヤンイヤンしている・・・キャラが違うよルリちゃん・・・・

 

 

「あのー、ルリちゃん?もしもーし」

 

 

「ハイ、何ですか?」

 

 

何もなかったように素に戻るルリちゃん・・・まぁいいんだけどね・・・

 

 

「早く車に乗って」

 

 

「ハイ、すみません」

 

 

「では、よろしいですか?」

 

 

「はい、よろしくお願いします」

 

 

こうして、僕とルリちゃんの施設での生活は幕を閉じた・・・

 

 

 

というのが今日の朝、そして現在僕等はネルガルのドック至る

 

 

「どうですかカイトさん、これがネルガルの誇る新造戦艦ナデシコです。」

 

 

こ、このフォルムは・・・

 

 

「木馬!!

 

 

「何ですか、それ?」

 

 

「気にしないで」

 

 

いつもいつも冷静な突っ込みどうもありがとう(泣)

 

 

「まぁ、カイトさんだからいいんですけど、ところでプロスさんこの両脇から突き出しているのは一体なんですか?

決してデザインとは思えないんですが」

 

 

「これはですね、ディストーションフィールドを発生させるための発生装置と思っていただければ」

 

 

「分かりました」

 

 

デザインだと思ったけど違うのか

 

 

「ここにいつまでも立っているわけにもいきませんので中に入りましょう。」

 

 

「そうですね、カイトさん行きましょう」

 

 

「そうだね」

 

 

プロスさんに案内された場所は・・・格納庫か

 

おっ、エステがもう配備されてるんだ、まぁネルガルの新造戦艦だしあたりまえか

 

 

「おっ、プロスさんそこの二人は新入りかい?」

 

 

ふと、プロスさんに話しかけてくる人がいた

 

 

「ええ、こちらナデシコのオペレーターをしていただくホシノ ルリさんと、ルリさんの保護者ということで乗艦していただくアイハラ カイトさんです」

 

 

「おうっ、俺はこの船の整備班班長でウリバタケ セイヤっていうんだ、これからよろしくな」

 

 

「アイハラ カイトです、こちらこそよろしく」

 

 

「ホシノ ルリです」

 

 

僕等が挨拶し終えると

 

 

「では、お二人とも次に参りましょう」

 

 

「「ハイ」」

 

 

「おっ、そうか、じゃあ二人ともまた後でな」

 

 

「では、参りましょう」

 

 

こうして格納庫を出て次に行きついた場所は食堂だった

 

 

「ここは、まぁ見てのとおりですが、食堂です、自動販売機もありますが主な食事は皆さんここでとっていただくことになります。」

 

 

「おやプロスさん、その子達は新入りかい?」

 

 

「おやホウメイさん、いらっしゃいましたか、こちらはナデシコのオペレーターをしていただくホシノ ルリさんと、

ルリさんの保護者ということで乗艦していただくアイハラ カイトさんです」

 

 

さっきと同じ説明をするプロスさん

 

 

「カイトにルリ坊だね」

 

 

カイトはいいとして、ルリ坊ですか

 

 

「あんた等好き嫌いはあるかい?」

 

 

「ありません」

 

 

「ルリ坊は?」

 

 

「そうですね、嫌いなものは特にありません、好きなものはカイトさんの料理全般です」

 

 

ルリちゃんが涙が出そうなきらい嬉しいことを言ってくれる

 

 

「なんだいカイト、料理ができるのかい?」

 

 

「ええ、まぁ、ある程度なら」

 

 

「なら後で気が向いたらここにおいで、少し見てやるよ」

 

 

「分かりました」

 

 

「じゃあ、あたしは今日の準備があるからここらへんにしておくよ」

 

 

そう言うとホウメイさんは厨房のほうに入っていった

 

 

「では次に参りましょう」

 

 

つぎはブリッジへ、ここがルリちゃんの職場って分けだね

 

 

「あら、プロスさんのお子さん?」

 

 

「えー、本当ですかー?」

 

 

ブリッジに入ると、またプロスさんに話し掛けてくる人二人、人気者だなぁプロスさん

 

 

「いえいえ、こちらはナデシコのオペレーターをしていただくホシノ ルリさんと、ルリさんの保護者ということで乗艦していただくアイハラ カイトさんです」

 

 

本日三度目の同じセリフ

 

 

「そうなんだ、私は操舵士のハルカ ミナトよ、よろしくね」

 

 

「私は通信士で、メグミ レイナードっていうの、二人ともよろしく」

 

 

「よろしくお願いします」

 

 

「それでは、案内の方も一通り終わりましたので今日はこれぐらいにして、最後にお部屋のほうへ参りましょう」

 

 

「「はい」」

 

 

「それで部屋割りの方ですが、一応カイトさんはルリさんの保護者ということですのでお二人のお部屋は一緒になりますよろしいですか?」

 

 

「いや、それはいくらなんでも」

 

 

そんな僕をよそに

 

 

「ハイ、問題ありません」

 

 

即答をするルリちゃん

 

 

「ルリちゃん、それはいくらなんでもまずいんじゃあ」

 

 

「問題ありません」

 

 

ルリちゃんはこうなると案外頑固で、結構引いてくれない

 

 

「はぁ、しょうがないか、分かりましたプロスさん、部屋はどこですか?」

 

 

「ハイ、それではこちらです」

 

 

そういってブリッジから出て行くプロスさん

 

 

「じゃあルリちゃんまたねー」

 

 

そう言ってミナトさんとメグミさんが見送ってくれた

 

 

部屋につくとすでに荷物は二人分運んであり、この時点で僕はプロスさんには勝てないとひそかに思ったり

 

 

「では、私は他の仕事が残っていますので」

 

 

「今日はお世話になりました」

 

 

「いえいえ、それではお二人ともまたお会いしましょう」

 

 

そう言って去っていくプロスさん

 

 

「カイトさん、ここに立ってるのもあれなので中に入って休みましょう」

 

 

「そうだね、お茶入れるよ」

 

 

ダンボールからしまっておいたティーセットを出してお茶を入れる

 

 

「ハイ、ルリちゃんの分」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

「ここはいい人ばっかりでよかったね、皆個性は強そうだったけど」

 

 

「はい、ちょっと皆さんと上手くやっていけるか不安ですけど」

 

 

「ルリちゃんなら大丈夫だよ」

 

 

「そうでしょうか?」

 

 

「大丈夫だって」ニコ

 

 

僕は精一杯微笑んでルリちゃん頭をなでてあげた

 

 

「はう」ポッ

 

 

こうして僕等のナデシコでの一日目は終了した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

azuによる後書きのコーナー

 

 

 

 

ナデシコには乗ったけど、まだアキトやらユリカやらが出てないよう(泣)

 

次回こそは熱血男ともども全員出して話を進めてみせるー

 

ということで次回もよろしく!

 

 

 

 

 

 

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