The tenber wind     

 

 

 

 

 

私にはひとつの疑問があります、カイトさんがここに来てもう二週間以上になりますが、

いまだにカイトさんが何の研究をしているのか分りません。

 

まぁ今日もお昼にお弁当を持ってくると言っていましたから、そのときに聞けばいいでしょう。

 

                                                            ホシノ ルリの日誌

No3

 

 

「「いただきます。」」

 

 

すでに日課となってきているカイトさんとのお昼の時間です、初めてカイトさんがお弁当を持ってきてから約一週間、毎日お昼の時間になると研究室の前でお弁当箱を持って待っています。 

 

 

など考えつつも、一口。

 

もぐもぐ・・・・もぐもぐ・・・・。

 

 

「どうかな?今日はちょっと自信があるんだけど。」

 

 

「美味しいです。」

 

これは本当のこと、食堂に住み込みで働いていたのは伊達じゃないようです。

 

 

「良かった。」

 

 

するとカイトさんは、それはもう直視できないぐらいの爽やかな笑みを浮かべています、この笑顔は意識してやってるんでしょうか?だとしたら犯罪ですね。

 

っていけませんカイトさんペースに巻き込まれています、今日はカイトさんに質問があるんでした。

 

 

「ところでカイトさん・・・」

 

 

「なんだい」

 

なでなで・・・

 

 

「頭をなでないでください。」

 

 

「ルリちゃんはいや?」

 

 

ニコッ

 

 

「べっ別に嫌ってわけでは・・・」

 

 

「じゃなくて、カイトさんに質問があるんです。」

 

 

いけません、またカイトさんペースになってしまいました。

 

 

「なんだい?」

 

 

「カイトさんって仕事してるんですか?」

 

 

ピタッ

 

 

「・・・・・・勿論さ。」

 

 

「今のあからさまな硬直と間は何ですか?」

 

 

「ルリちゃん細かいことを気にしたら人生負けだよ。」

 

 

「何ですかそれ?」

 

 

カイトさんが変なことを言っていますが、私少女なのでよく分りません。

 

 

「じゃあ何の研究をしてるんですか?」

 

 

「漢の浪「何の研究をしてるんですか?」

 

 

今のは聞かなかったことにしましょう。

 

 

「フッ、機動兵器の研究をしてるのさ。」

 

 

「機動兵器ですか?」

 

 

「そ、僕専用の機動兵器、まぁ追い追い量産はすると思うけどね。」

 

 

「何でカイトさんがそんな事してるんですか?」

 

 

確か、カイトさんの話では食堂に住み込みで働いていたのでは?

 

 

「うーん、それは秘密かな、けど興味があるなら今日僕の部屋にくるかい?少し僕がやってることを見せてあげる。」

 

 

カイトさんの部屋にですか、それは少し興味があるかもしれませんね。

 

 

「はい、行きます。でもなんでカイトさんの部屋なんですか?」

 

 

そうです、機動兵器の研究なら実験室とかのほうが良いはずです。

 

 

「まぁそこは色々と、ねっ?」

 

 

「はぁ。」

 

まあそこはいいとしましょう。

 

 

「分りました、散歩が終ったらカイトさんの部屋に行きますので、どこだか教えてください。」

 

 

「あれっ、ルリちゃん僕の部屋どこにあるか知らないの?」

 

 

「はい、教えられていませんから知りません。」

 

 

カイトさんは首を傾げていますが、教わっていないものは教わっていません。

 

 

「うーん、まぁいっか、じゃあ教えてあげる。」

 

 

「ハイ、教えてください」

 

 

「隣」

 

 

「え?」

 

 

今、カイトさんはなんと言ったんでしょうか?

 

 

「いや、だから隣。」

 

 

「どこのですか?」

 

 

「ルリちゃんの部屋のお隣。」

 

 

しっ知りませんでした、二週間以上も一緒にいたのに全然気づきませんでした。

 

 

「まぁ活動時間が違うから知らなくてもしょうがないけどね。」

 

 

カイトさんはそう言っていますが、普通隣にいたら気づくもんです。

 

 

「分りました、では散歩が終ったらカイトさんの部屋に行きます。」

 

 

「うん、待ってるよ、じゃ午後の実験も頑張ってねー。」

 

「ハイ」

 

 

カイトさんはお弁当箱を片付けながら見送ってくれました、しかしカイトさんが隣の部屋に住んでいたとは、結構ショックです。

 

いっいえけっしてカイトさんが隣の部屋に居るのが嫌と言うわけではなく・・・・・。

 

 

その時のカイト視点

 

 

ルリちゃん一体何を悶えているんだ(汗)

 

 

以上カイト視点でした。

 

 

 

 

 

・・・・・夜、カイトの部屋の前・・・・・・

 

 

コンコン

 

 

「カイトさん、ルリです。」

 

 

シーン

 

カイトさん居ないのでしょうか?

 

コンコン

 

 

「カイトさん、居ないんですか?」

 

 

「やぁルリちゃん、早かったね。」

 

 

「ヒャッ」

 

 

突如、気配も出さずにいきなり私の後ろに現れるカイトさん。

 

 

「ゴメン、驚いた?」

 

 

「カイトさん、もうこういう子供っぽいいたずらは止めてください。」

 

 

ホントです、寿命が三年は縮んだ気がしました。

 

 

「ホントゴメンね、こんなに驚くと思わなかったんだ。」

 

 

「分ってくれたらいいです。」

 

 

「ウン、それじゃ、入ろうか。」

 

 

「ハイ。」

 

 

ピッ

 

 

カイトさんがカードキーをスロットに滑らせると、ドアが開きました

 

 

「ちょっと散らかってるけど、そこは勘弁してね。」

 

 

「別に気にしません。」

 

 

と、言いつつも部屋チェック・・・・確かにちょっと散らかっていますね。

 

よく分りませんが、普通の男の部屋っていうのよりはそんなに散らかっていないと思います。

 

 

「それじゃあそこに座ってて、今飲み物入れてくるから。」

 

 

「別に気にしなくてもいいです。」

 

 

「まぁいいから気にしないで、ところで何にする?」

 

 

「じゃあ、ミルクお願いします。」

 

 

「ホット?アイス?」

 

 

「あったかいのでお願いします。」

 

 

「分った。」

 

 

そお言うとカイトさんはキッチンに行きました。

 

まぁ、キッチンって言ってもそんなだいそれた設備ではなく、ガスと水道がついてるだけの小さいものです。

 

 

「お待たせ、はいホットミルク。」

 

 

「ありがとうございます。」

 

 

「そんなに熱くないと思うけど、一様気おつけてね。」

 

 

「ハイ」

 

 

では一口

 

フーフー・・・ズズズ・・・・

 

 

「美味しいです」

 

 

温かさもちょうどいいですし、ほんのり甘くていい感じです。

 

 

「良かった」

 

 

なんか、お昼も同じ事をしてたような気がするんですが気のせいでしょうか?

 

 

「どうしたのルリちゃん?」

 

 

いけません、考え事をしていたらボーっとしてたようですね。

 

 

「何でもありません、ところでカイトさんが研究しているものってどれなんですか?」

 

 

部屋を見る限り特にそういったものは見当たりません。

 

 

「ああこれだよ、まだ設計途中だけどね。」

 

 

そういってカイトさんが出したのはノートパソコンで、その中にはまだ製作途中の人型の起動兵器の設計図らしき物が写っていました。

 

 

「お昼も言っていましたがカイトさん専用ってことは、勿論カイトさんが乗るんですよね?」

 

 

「そうだよ。」

 

 

「・・・・カイトさんにひとつ質問があるんですが。」

 

 

「なんだい。」

 

 

「カイトさんの本職ってなんですか?」

 

 

今までのカイトさんの言っていることを全部ひっくるめると、食堂に住み込みで働いている起動兵器を設計するパイロットとゆうことになります。

 

まぁ設計士のパイロットって言うのはかなり譲って理解するとしましょう、自分の命を預けるんですから、でもなんで食堂に住み込みなんでしょう?

 

 

「うーん、個人的にはどれも本職なんだけど、まぁパイロットかな?料理は仕方なくだったし、設計は趣味だし。」

 

 

「そうですか、でもなんで仕方なくだったんですか?」

 

 

「ん?料理のこと?」

 

 

「はい。」

 

 

「んー、大切なもののためかな?それに料理は嫌いじゃなかったしね。」

 

 

ニッコリ

 

「そうですか・・・」

 

 

「うん、ああもうこんな時間だ、ルリちゃんはもう寝ないと明日の実験に差し支えるから今日はこれ位でおしまい、もしまた来たかったらいつでもおいで。」

 

 

「はいまた来ます、ではお休みなさい。」

 

 

「うんお休み。」

 

 

カイトさんの部屋を出て、隣の私の部屋に戻ります。                 

 

 

いつもの過程をぱっぱと終らせ、カイトさんに進められて最近始めた日誌を書くことにします。

 

 

 

[今日はいつもよりも色々な事があった、中でもカイトさんの部屋が隣だったのはビックリでした。

 

それと今日カイトさんが最後に微笑んだときはいつもの微笑と優しい風を感じました、それにしてもカイトさんの大切な人って誰なんでしょうか?]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

kazuによるあとがきのコーナー

 

こんにちはkazuです、今回お送りしました第三話どうでしたでしょうか?

面白いと思っていただければ幸いです。

 

今回カイトの事をほんの少し出しつつも、もっともやりたかったのが、あのテンカワスマイルに対抗してカイトスマイル!!

 

これをやりたかった、テンカワスマイルと違うのは実はある程度意識してやってるところ、

そして一部の人にしか見せないとこです、そのためアキトほどもてることはないと思います。

 

それではこの辺で、これからもこの作品を見てやってください、また四話でお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

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