03


─「さあ、そろそろ始めようか」



─「ん? 大丈夫だよ。怖がる必要は無い」



─「『彼』かい? 大丈夫、きっと許してくれるさ」



─「ああ、『彼』は優しいからね」



─「もうひとりの『彼』かい? さあ、どうだろうね」



─「うん、『彼』ほどは優しくないかもしれないね」



─「そう、もう2年以上も前か、君を見事に……」



─「え? もうひとりの『彼』も好きだって?」



─「やれやれお人好しというより、私から言わせてもらえば馬鹿だね、よりにもよって『悪い妖精』を…」



─「なに、やっぱりやめる? だめだよ、君に拒否権は無い」



─「いいから、『パパ』の言うとおりにしてごらん」



─「きっと『王子様』が助けに来てくれるよ。『眠り姫』?」





機動戦艦ナデシコ
「眠れる森の美女」





第三話 『既知』との遭遇(前編)



 いわゆる廃墟というものは意外と少ない。どんなに廃れた建物でも人の生活臭が染み付いていたり、苦労してそれを拭い去ってみても今度は子供の遊び場になって新たな匂いをつけられたりする。

それら人の匂いがある限りそこは廃墟ではない、カイトはそう考えている。

そうした知らない誰かの匂いを寝転んで感じていると気がまぎれる。

ナデシコより『外の世界』をよく知らないカイトには、その程度のことでもひどく新鮮なのだ。

 そしてそこが故郷に似ていればいうこともない。

「カイトさん」

頭上から声がした。

寝たまま首を巡らせてみると、こちらを覗き込むようにするルリの顔がある

「ああ、これは艦長」

階級による上下関係がほとんど皆無なナデシコ。とはいえ、一応は軍艦だ。

カイトはあわてて起き上がろうとするが、

「ルリでいいです」

上体を起こしたところでルリが隣に座ってしまう。

 周囲の荒れた光景と、作り物のように美しいルリの姿とが、不思議なミスマッチを醸し出している。

「せっかくの展望室なんですから、もう少し心の和む光景にしたらどうですか?」

ルリはお姉さんのようなことを言った。

「なんか、落ち着くんだよね。見慣れてるっていうか」

そう、カイトの故郷、木星プラントにそっくりだ。

「オモイカネ」

『了解』のウィンドウとともにあたりの景色が夜の川原になる。

いつか銭湯帰りに、ふたりで記憶について話し合った光景だ。

「イツキさんのことを考えていたんですか?」

「考えないようにしていたってとこかな」

「あ、すみません……」

「ううん」

プラントの消滅地点には微量ながらレトロスペクトが検出された。

それは、ボソンジャンプか行われた確かな証拠。

「イツキは、やっぱり僕を恨んでいるようだよ」

「カイトさん……」

「当然だよね。自分を殺しておいて、それで償うって、一緒にいるって言っておいて、またのこのことルリちゃんの所に戻ってきたんだもの」

「でも、それは………」

「こっちに来て以来ね、イツキの声はずっと聞こえなくなってた。それはもしかしたらイツキが許してくれたんじゃないかって、でも、そんなわけないよね」

ルリはカイトの声に自嘲の色を感じた。

「……後悔、してるんですか、戻ってきたこと?」

ルリにしてみればありったけの勇気の質問。だが、カイトには分からない。

「それは……、でもイツキが…」

「…………」

「可哀想なんだよ…、イツキが。僕のせいでこんな……ひどいことに、それに無関係な人たちまで巻き込んで……」

「答えて……くれないんですね」

「え?」

ルリは立ち上がると足早に出口に向かう。

「ルリちゃん?」

扉前で立ち止まるルリ。だが、カイトの方を向こうとはしない。

「私がこんなに……」

「え?」

「なのになんですか!! イツキ、イツキって!!」

「あ…」

なにか言おうとするが、ルリはそのまま行ってしまった。

だが、カイトは心のどこかでほっとしていた。ルリの肩が震えているのに気づいていたから。

「ふぅ……」

カイトはまた横になった。投げやりな気持ちが心を包む。

「なにやってんだろ? 僕は」

イツキだけではない。自分を本気で心配してくれた少女まで傷つけてしまった。

 右手を顔の前にかざしてみる。パイロットに復帰してから一月ほど、さして戦闘もしていないのに、もう手の皮が硬くなっている。

「戦闘生物の適応能力、か」

忌まわしいほどに過ぎた力。だが、いまは無力感しかない。

「こんなとき、あの人ならどうするんだろう。僕の――になったあの人なら」

最後に握手を交したのはいつのことだったか。





「………バカ」

ルリはかつての口癖をつぶやいてみた。

カイトか、自分にか、それともイツキに対してか、ルリ自身にもわからない。

ただ、いまのルリにわかるのは自分が足早に歩いていることだけだ。

「あ、艦ちょ…」

ハーリーとサブロウタとすれ違うが、それにも気づかない。 

ルリには自分はいま怒っているのか、悲しんでいるのかもわからない。

 初めてナデシコ出会ったカイト。

なんだか頼りない、おどおどした青年だった。

 一緒にユリカの家に引き取られたカイト。

要領の悪さに内心イライラしながらも、カイトの中にどこかテンカワ・アキトを見ていた。

 そう、だから惹かれたのかもしれない。

カイトと親しげにはなすユリカが、なんだかうらやましかった。

ネルガルの実験に参加して、意識不明になったカイト。

その時はっきりと確信した。

 一緒に静岡にイツキの家を探しに行ったカイト。

突然同行を申し出たルリを少しはにかんで受け入れくれた。

帰り道のカイトの寂しそうな顔は、いまだにはっきりと覚えている。

 仲間たちと遺跡調査に向かうカイト。

さらわれたハルカ・ミナトを心底心配するカイトの姿に、密かに嫉妬を感じていた。

 ナデシコBに共に乗り込んだカイト。

自分の無茶な采配で危険な目に遭わせても許してくれ、逆に励ましてくれた。

そして『あの日』の木星プラント。

『ミカズチ・カザマ』であるカイトにとって、誰より大切な存在であろうイツキを撃ってまで自分を守ってくれた。

幼い少女なりに、多分ルリはカイトを愛していた。

そんなカイトがいなくなった。キスひとつで運命を変えてしまったアキトとユリカを真似てみても、どうすることもできなかった。

もう誰も好きになることはない。そう思った。

だがすぐ、アキトをじっと見つめる自分に気づいた。

戸惑った。カイトのことなどどうでもよかったのか。

理由はすぐわかった。アキトの中にカイトを探していたのだ。

多分カイトを好きになったのはアキトに似ていたからだ。外観は全然違うのに、カイトの中にどうしてもアキトを見つけてしまう。

でもいまは逆。

無性に悲しかった。アキトは永遠にユリカのものなのだ。

そんなことを考えている自分に強烈な自己嫌悪を感じたのもこの頃だ。

そして、そんな二人までいなくなった。

ハーリーとサブロウタに出会わなければ、どうなっていただろう。

 悲しみが消えかけたとき、アキトと再会する。だが、彼は変わっていた。ゆっくり言葉を交すことも無く、自分やユリカすら置いて行ってしまった。

 そして、アキトと入れ替わるように現れたカイト。

『助けにきた』

そう言ってくれた。

 本当は抱きついて、思いっきり泣きたかった。

 だが、記憶の戻ったカイトはルリと微妙な距離を取るようになっていた。

イツキへの負い目か、あるいは想いゆえか。

「……バカ!」

もう一度つぶやく。

と、目の前のメディカルルームの扉が開いて、イネスがその長身をのぞかせた。

「きゃっ」

避けきれず派手にぶつかってしまう。

「イタタ、ちょっと何処見て…、あらルリちゃん」

しりもちを着いたイネスは、目の前に倒れている人物の意外さに目を丸める。

「ごめんなさい、考え事をしてました」

「ふふっ、まあいいわ。それよりちょうどよかった。カイト君どこにいるか知らないかしら?」

「え?」

「彼、今日は診断にこないのよ。毎日欠かさず来るようにって言ってあるのに」

ルリは一瞬考えてから、

「多分、展望室です。それでは…」

立ち去ろうとするが、

「ちょっとまって」

「はい?」

「ルリちゃん。泣いてるの?」

「あ…」

指摘されて初めて視界のぼやけに気づく。

「どうしたの? よければ相談によるわよ」

「いえ、それは…」

ルリにしては歯切れの悪い答え。逆にそれがイネスにはヒントになる。

「さては、カイト君ね? ケンカでもした?」

「……その」

「いいわ、話は中で聞きましょう」

「い、いえ、そんな…。それよりカイトさんの検診を」

「悩んでる人はみんな患者よ。それに艦長がそんなんじゃ、士気にも影響するわ。さ、入って」

強引にルリの背中を押すイネス。

「あああ、ちょっ…」

プシュッ。ルリの意思に反して、扉が閉まる。






「なるほどね…」

イネスはカイトの正確な素性を知る数少ない人物。

ナデシコクルー達もはっきりとはカイトの正体を知らないのだ。

『記憶は戻ったが、暗い過去だった。だったら、聞かないほうがいい。カイトはカイト』

良くも悪くもナデシコ的、それが皆の意見だった。

 そんなナデシコだからか、秘密を共有するものの仲間意識からか、ついルリは饒舌になっていった。

「やっぱり、私なんかよりイツキさんが……」

「『ミカズチ・カザマ』としてはそうかもね」

「……」

「でも、彼はカイト君でしょ?」

「え? それってどういう……」

「う〜ん。患者のことをあまり話すのは、医者の義務には反するけど……」

「教えてくださいお願いします」

おもわず身を乗り出すルリ。

「じゃあ言うけど、ホントはカイト君、記憶ほとんど戻ってないのよ」

「で、でも……」

「まあ聞いて頂戴。『説明』するから」

台詞の同時に、イネスの背後でウィンドウが展開する。一体いつの間にそんなものを……。

「………(オモイカネ、あなたまで…)」

オモイカネはいつイネスの軍門に降ったのか。何か弱みを握られているのか。さすがのルリも思考が逸れる。

「確かにカイト君は、木星でイツキ・カザマと再会することで、自分のことを思い出した」

ルリは半ば呆れかけている。

ウィンドウには木星の映像の上に、ディフォルメされたカイトとイツキの顔が映し出されているのだ。カイトの横には青筋を立てたルリの顔まである。

「…(いつの間にこんな映像を)」

「ここまでいいかしら」

「は、はい」

イネスに視線を戻す。

「で、問題はここから」


「……」

「カイト君が思い出したのは、自分の出生・ボソンジャンプの使用方法・そして戦闘技能。これらに共通することは何かしら?」

「……先天的に与えられていた知識、ですか?」

「はい正解。さすがね」

「それじゃあ、カイトさんは……」

「そう、生まれ育った時の記憶は未だない。イツキさんが自分の『対の存在』だとはわかっていても、彼女と過ごした記憶、愛を育んだという記憶は一切無いのよ……」

「でも、どうしてなんですか?」

「それについてはまだなんとも。でも私の仮説が正しければ、これからも記憶が戻ることはまずないわね。少なくともカイト君には」

「仮説、ですか?」

「まあ、それは私なりに確証が持てたときに教えるわ、少なくともルリちゃんにはね」

「はい」

「でも、わかるかしら?」

「え?」

「今もってカイト君にあるのは、あの時ナデシコに現れた日以降の記憶のみ。これの意味するところよ」

「………あ」

ルリの顔がわずかにほころぶ。

「そう、カイト君はルリちゃんのことが大好きなのよ。今でもずっとね」

「で、でも……」

ルリの顔がまた曇る。

「その割にイツキさんの心配ばかりしてる?」

「はい…。それにカイトさん、誰にでも優しいって言うか、気が多いって言うか……」

頬を染め両手をモジモジさせるルリ。ウリバタケがいたら即効で録画しそうな光景だ。

「まあ、それは彼特有の博愛主義よ」

「そんな……」

「家族や友人の記憶が無いんだもの、少しでも家族と思えるものや場所を大切にする。ルリちゃんにも覚えあるでしょ」

「あ…、はい」

顔をあげるルリ。それに満足したのか、イネスは付け加えた。


「それに、それはこれからのルリちゃんの頑張り次第よ。あなたしか目に入らないってくらいトリコにしちゃえばいいんだから」

「そ、そんな、私には無理です」

「そんなことないわ、自分に自信を持って」

「は、はい。ありがとう…ございます」

「ふふっ、でもルリちゃんがリードしてあげるのは我ながらいい思いつきかもしれないわね」

「イネスさん!」

「だって彼、ホントはまだ5才なのよ」

「……はっ」

一瞬ルリの目の前に、幼児を誘惑する自分の姿が広がった。むろんオモイカネの仕業だ。

「…オモイカネ、覚えてなさい…」

逃げるように閉じるウィンドウ。

「あ、あの、このことは……」

「わかったわ、内緒にしておく」

「そうしてください。……特にカイトさんの歳のことは……」

「カイト君がロリコンなんじゃなくて、実はルリちゃんが……」

「イネスさんっ」

「ふふふ」

16才にして、その噂はヘビーすぎる。

「じゃあ、そろそろカイト君と仲直りしてらっしゃい」

「はい。そうします」

ルリは頬を真っ赤にして、うつむいたまま出て行った。あの調子ではまた誰かにぶつかりそうだ。

「あら、検診に呼んでもらうのを忘れてた」

S級ジャンパーの調査と監視、それがイネス・フレサンジュの現在の活動内容なのだ。



「オモイカネ」

ルリの問いかけに、

『申し訳ございません』

とういうウィンドウが開く。文字の横には二頭身のエステバリスが深々と頭を下げている。

「…それはいいから、カイトさんはまだ展望室?」

『検索中』

『検索中』

『検索終了』

『シミュレーションルームにいます。タカスギ大尉、スバル中尉も一緒です』

「そ、ありがと」

『どういたしまして』

「お仕置き、その後ね」

『げ……』

『暴力反対』『皆兄弟』といったウィンドウがあたりに開く。中には『愛してるよルリ』なんてものまである。

「ダメ」



「おっしゃー、これで5連勝!!」

ガッツポーズのリョーコ。となりのボックスではカイトがうなだれている。

「おいおいカイト、絶不調だな」

サブロウタがボックスの扉を開ける。

本来シミュレータ上での3人の実力はほぼ互角。実戦においては鬼神のごときのカイトの能力は、こういう時何故か鳴りをひそめている。

「いや〜、リョーコさんが強いんですよ」

「それにしたって、5連敗はないだろうよ」

カイトと入れ替わるように、シートに座る。

「ははは…」

「元気なふりがうまいな」

「へ?」

「艦長とだろ? ととっと謝っちまえよ」

「ど、どうしてそれを?」

「誰だってわかるよ」

基本的にお気楽なカイト、他に理由もなさそうなものだ。

『へへへ、相手にならねぇな、おーし次はサブ、お前だ!』

隣からリョーコの大声が響いてくる。

「…いや、わからない奴もいた」

「はははは…」

カイトの乾いた笑い声。

『おら、どーしたサブ!!』

「へいへい、そのかわり俺が勝ったら飯に付き合ってもらうぜ、中尉?」

『ばっ、なに言ってやが…』

(心理作戦だ。うまい)

カイトが見当違いの推測をしていると、袖を引くものがいる。

振り返ると、

「(ルリちゃん?)」

「(しっ)」

そのままルリに手を引かれていくカイト。確かにこういう様はお姉さんと坊やだ。

ルリの部屋の前まで行と、

「どうぞ入ってください」

「いいの?」

「布団には平気で入ってきたじゃないですか」

「あ、あれは事故だよ。第一、2年以上も前の…」

「冗談ですよ」

さっさと、部屋に入っていくルリ。仕方なくそれにつづくカイト。

「座ってください」

「は、はい」

「なんで正座するんですか?」

「いえ、なんとなく…」

カイトはまだルリが怒っていると思っている。

「では、どうぞ」

カイトは目をぎゅっと閉じる。

「なにをですか?」

「いや、その、頬っぺたを引っ張るとか、グーで殴るとか、こぶしで頭をグリグリするとか」

「私そんなことしません」

「え、しないの?」

先ほどから沈んでいたのはそのせいなのか。木星生まれの堅物さと子供の無邪気さを併せ持つのがこの男の変なところだ。

「じゃ、じゃあ…」

「何もしません!」

「ホントに?」

「カイトさんバカです」

「…はい」

「ホントにバカです」

「……はい」

「カイトさんの置かれた状況だって十分過ぎるくらい可哀想です」

「え?」

「それなのに、イツキさんや私にばかり気を使っていて」

ルリはカイトの目を見据えると、

「もっと自分勝手になってもいいはずです」

「ルリちゃん…。それじゃ、許してくれるの?」

「今回だけ特別です」

「ありがとう」

「でも条件があります」

「……きかないとダメ?」

「いやなんですか?」

「……なんなりと。なんでしたら犬とお呼びください」

ユリカの飼い犬から名前をもらったこの男が言うと洒落にならない。

ルリは気持ち微笑んだのち、真剣な顔になると、

「恋人風に謝ってください」

そっと目を閉じる。

「え、えっ、『風』? かぜ・おもむき・なりふり? コ、コウジ林2200年度版」

妙なうろたえ方をするカイト。

一方のルリもそれに突っ込む余裕はない。顔を真っ赤にして、肩を震わせている。

「ル、ルリちゃん……。うん、わかった」

なんとか年長者の余裕を見せようと(実際の生後年数はカイトの方が11才も若いが)、ルリの両肩に手をやり、引寄せる。

 近付く二人の影。

が、唇がそっと触れ合おうとした瞬間。

『艦長! 大変……。わー! わー! なにやってんですか!!?』

ハーリーのコミュニケが開く。

「ハ、ハーリー君。い、いいいいや、こっ、これは、ち、違うんだ」

「違うんですかカイトさん?」

「い、いや、ルリちゃん、それは、それは違う!」

『そうですよ!! こんなところに艦長を連れ込んで!! しかも、キッ、キキキッスを!!』

「いや、連れ込むも何もここは艦長の……どわっ!!」

『なにー!! ルリルリとカイトがキスだとぉぉぉ!!!』


今度はウリバタケのコミュニケが、そして後は雪崩のように……。

『へへへ、奥手だと思ってたら、やるねぇ』

『しっかしカイト、お前のロリコンは筋金入りだなぁ』

『あら、でも、本当はルリちゃんのほうが……』

「イネスさん!!」

『カザマ大尉フケツです!!』

もはや収拾がつかない。プライバシーがないのかこの船は。





だが、ハーリーがこの騒ぎの中、艦長への報告事項を思い出すのは間もなくだった。

『統合軍艦、木星プラント中枢部ト思シキ物体ヲ発見ス』の報を。




つづく

あとがき(というよりなかがき)

すいません、前後編になりました。というより、なんかキリがいいので休ましてください。

本来、10行くらいの予定の前半部が気づけば前編になってしまいました。行き当たりばったりで書くとこうなりますという見本みたいなものでしょうか。

前回の予告の内容に全然入っていませんね、こりゃ。

今回は予想外のスペースのためゲストがいません。そこで、よろしければ作者のタワゴトにお付き合いください。

サブタイトルの『眠れる森の美女』、ここまで読んでいただいた奇特な方には誰のことかおわかりでしょう。でも、一応黙っててくださいね。バレバレでも知らんぷりするのがこの手のSFのお約束ですから。ハハハ…。

次のぐらいからサブタイトルに即した話になっていく予定です。ちなみにサブタイトルの由来は、映画版にチラッとでてた『白雪姫』へのオマージュというよりパロディです。フハハハ……。

 冒頭部の台詞、全部同じ人がしゃべってます。なんとなくHな雰囲気ですが、別にそういうのではありませんので念のため。

あと、今回のでおわかりでしょうけど、うちのカイト君、ゲーム版のシナリオ3以外にも、あと二つシナリオを通ってきてます。基本的にパラレルなシナリオにどう整合性をつけるのかは、まあ、未定です。スミマセン。アハハハ………。

 エピローグ込みであと3回の予定です。あいかわらず下手な文章ですが、よろしければ引き続き読んでみてください。

 メールくださった方ありがとうございました。励みになりました。それでは後編で。



思いつきの用語解説

・S級ジャンパー

A級ジャンパーを超える者の意。カイトのジャンパーの能力が他のA級ジャンパーをはるかに超えていたため急遽設けられたクラス。あくまで便宜上のものであるので、存在自体も暗黙の了解、S級用のジャンパー章も存在しない。

A級ジャンパーとの明確な差異(A級とB級のような)は不明。第二話でイネスが言っているのも現時点での推測でしかない。

その気になればかなり無節操にボソンジャンプが出来るはずであるが、カイト自身がこの能力を嫌っているのでよほどのことがないと使おうとしない。ちなみに第二話で『投擲』を外しているのもワザとである(前後の台詞から、あらかじめ失敗することを予測しているのがわかる)。

現在、軍とネルガルの緩い監視下にあり、彼の専用パイロットスーツにはデータ収集用の端末が取り付けられている。イネスの健康診断を受けているのもそのため。

 現在カイトひとりしか存在しない(イツキ・カザマはジャンパー未認定)ため、『S級ジャンパー』と言うとカイトを暗に示すことになる。



今だから言うけどのコーナー(ドンドン)


その一
 上のあとがき(というかなかがき)にチラッと出ていますが、本来第二話にもあとがきがありました。というか、書いた記憶があるんですが、ナヴァにて公開されたときには何故か無くなっていました。
 なんらかの理由によって管理人さんが消されたのか、異界が送ったバージョンにはあとがきが書きもれていたのか、この辺、今となっては謎です。
 で、その内容はというとカイト君と異界とのボケ漫才でした(次回のあとがきでもリョーコちゃんがちょっとふれてますね)。今回もう一度書こうかなとも思ったんですが……え〜と『今だから言いますが』詳しいネタを忘れてしまいました(爆)。
 確か、カイト君の映画版での復活時期という話題で、異界が案その一「シャトルで月へ行く途中」、案その二「映画終了直後」の二つを提示して、なんかオチという流れだったと思うんですが。う〜む。
 結果的に異界は後者を選択して「『木星(ホシ)』から来た男」を書いたわけですが、う〜ん、確か南雲さんの登場とかが無くって、思いっきりみんなにシラけられるとかいうんだったかなぁ。鳥並みとは私のためにある言葉ですなこりゃ。
 でもまあ、前者の方は海苔さんが見事にまとめられていますので、結果手に選択は間違ってなかったかなと。

その二

 カイト君が言ってる最後に握手した人ってのはアキトのことです。前後のセリフの詳細は現在進行中の『The knight of chrome 』で明らかなる予定です。
 一部でルリちゃんよりかわいいと好評(?)なカイト君の性格。意図的に狙ってたわけではなく、ゲーム版の
『「思いで」は刻のかなたに…』シナリオのルリちゃんクリアだから、人格マトリクスは消極的な熱血漢(うろおぼえ)かなと……。当初設定はその程度しか考えてませんでした。その後は他の登場人物に性格がかぶらないようにと思いつつ徐々にキャラを固定していきました。そういいつつ、最近のカイト君の性格モデルは実はミスマル・ユリカだったりします(ちょっと伏線)。







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