「温泉にいきましょう!!」

「・・・・・・・」

突然のルリの申し出に目を丸くするカイト。

「・・・カイトさん?」

「え、えっとどうしたの?ルリちゃん」

「だから、温泉に行きましょうって言ってるんです!!」

動きのないカイトに痺れを切らすルリ。

平然を装っているが目が尋常じゃないほど慌てているカイト。

「じゃ、じゃあさ、アキトさんとかもいっしょに・・・?」

「・・・・・・」

カイトは何とか誤魔化そうとしたが・・・、

「・・・二人っきりがいいんです」

耳まで赤く染めるルリを見て自分の負けを認めるしかないカイトであった。

 

温泉で行こう!

 

 

ここは露天風呂内

「・・・・・・ふう」

何気に溜息が出てくるカイト。

(・・・何か積極的だったな、今日のルリちゃん)

そんなことを考えるカイト。

今でさえあんな風に積極的になることはあっても、2人っきりって言うのは少なかったと考えるカイト。

「・・・いい湯だな」

カイトは夜空を見上げる。

夜も更け、都会では見ることの出来ない星空が素晴らしい、

そんなことを考えながら、そろそろ風呂から上がろうと考えたカイトだが、

「・・・・・・失礼しまーす」

と脱衣場の方から声がしてきた。

それはカイトの良く知る人物である。

「ル、ルリちゃん!?」

「カイトさん?何を慌てているんですか。ここは混浴ですよ」

タオルで前を隠し、髪をポニーテールにしているルリであった。

「あ、ああ。ごめん。すぐに上がるから!」

そう言って慌てて湯船から上がろうとするカイト。だが・・・

「だめです!もう少し待ってください」

ルリに止められる。

 

 

 

相変わらず露天風呂

「・・・・・・」

「・・・・・・」

今二人は横並びに座っている。

無論裸で・・・。

カイトには色々考えさせられることがあった。

(何故、こうまで接近してくるのでしょう?)

ルリとカイトの隙間は無いくらいまで接近している。

「・・・カイトさん」

「ふえ!な、なに!?」

ルリはカイトを見つめる。頬を赤く染めうるんだ瞳で・・・。

カイトとルリは暫し見詰め合う。

ルリの金色の瞳に、カイトの顔が映っている。

カイトの目には、ルリの姿が映っている。

視界からは背景が消え目に映るのはルリのみ・・・

やがて世界からは音が消え・・・

聞こえるのはルリの声のみ・・・・・・・

(・・・あれ?)

ルリがカイトの名を呼び続ける。

そしてカイトは・・・意識を手放す・・・・・・・。

 

 

 

どっか?

カイトが目を覚ますとそこには、

ルリの顔があった。

「・・・ここって?」

「私たちの部屋です」

カイトは起き上がろうとするが、

「まだ駄目です!寝ててください」

そう言われ、大人しくするカイト。

いつの間にか膝枕されていた。

「・・・何があったの?」

「のぼせていたんです」

そう言ってルリは団扇でカイトを扇ぐ。

「・・・ごめんね、ルリちゃん」

「い、いえいえ。とんでもないです」

カイトの謝罪に妙に慌てるルリ。

(・・・!まさか)

露天風呂で倒れたを思われその時は裸であった事に気付く。

しかし、今は浴衣を着ている。

つまり・・・、

「・・・ごめんなさい」

ルリはそう謝罪する。

「あ、あははははは・・・・」

カイトはもう笑うしかなかった。

 

 

 

その後予想していなかった事体勃発、

カイトの一言。

「いや、着崩れた浴衣姿で迫「わーわーわー!カイトさん言っちゃ駄目ぇ〜!!」」

ルリは顔を真っ赤にして首を振る。

「言っちゃ駄目らしいです。ハイ」

そんなカイトも顔が真っ赤。

 

 

 

初の攻めルリ。

カイト「何なんですか?今回」

いやね、可能性の方でルリルリがいい目を見てないから、たまにはいいかなって。

ルリ「何ですか!たまにって言うのは(怒)」

また暫く出番ないし。

ルリ「ううー。(泣)カイトさん」

カイト「あー、(慌)大丈夫だから」

次行ってみよ

 


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