「艦長オオオオ!どこにいったんですか?艦長オオオオ!」

マキビハリ通称「ハーリー」がホシノルリを探している。

ここは海岸。

そうさんさんと輝く太陽。むせ返るような熱気。押しては引く波。

何の因果かネルガル運営海水浴場だった。

クルーの休暇のため、何処かの落ち目が手配したのだ。

 

 

艦長オオオオ!艦長オオオオ!」

周りの迷惑顧みず叫び続けるハリ。そこに、

「ふっ!」

踵落しをお見舞いした人物がいた。

高杉三郎太である。せっかくの休日をナンパで過ごしていた彼だが、人間騒音機の所為で邪魔が入ったため、騒ぎの元に踵落しをお見舞いしたのであった。

「っううう。何するんですか!三郎太さん!」

「まったく何騒いでるんだ、ハーリー」

「いえ、艦長を・・・探してるんです」

踵落しを食らった割には平然としているハーリー。

 

 

 

「艦長?・・・ほら、あれだ」

三郎太は遊園地の看板を指差す。

「!遊園地。・・・そこに艦長が?!」

「・・・あ、ああ」

物凄い剣幕で迫るハーリーに三郎太はタジタジ。

「ありがとう。三郎太さん!」

走るハーリー。

「・・・・・・カイトも一緒だけどな」

ボソッと呟く三郎太。

 

真夏の幸せ?

 

遊園地内お化け屋敷前

「そう言うわけで、僕達二人はお化け屋敷前に来ています」

「・・・なにをしてるんです。カイトさん?」

「いや、何でもない、何でもないよルリちゃん」

そうやって誤魔化すカイト。首を傾げるルリ。

「ほらほら、早く早く!」

「ちょ、カイトさん?!」

ルリを押しながらカイトはお化け屋敷に消えていく。

 

艦長オオオオ!」

遊園地内に響く人間騒音機の声。

 

 

 

数十分後

「まるっきり子供だましでしたね。カイトさん」

「は、はは。そうだね」

内心ちょっと残念がっているカイト。カイトの計画では、

「カイトさん。手を離さないでくださいね」

「ああ、いいとも」

恐怖に打ち震えるルリ。安心してとばかりに手を握るカイト。

「きゃ!」

「おおっと」

飛びつくルリを抱き締めるカイト。

見つめ合う二人。そして・・・                  「カイトさん?・・・カイトさん?」

 

 

(おおっといけない、いけない)

「どうしたの?ルリちゃん」

誤魔化すカイト。

「聞こえません?」

なにが?とゆう顔をしていたカイトだが、

「艦長オオオ!艦長オオオ!」

人間騒音機の声であった。

「・・・ハーリー君?」

「・・・そう、みたいですね」

呆れて物も言えないルリ。その声を聞いたカイトは、

「ははっ。まるで母親を探している子供みたいだ。・・・そう思わないルリちゃん?」

思ったことを口に出すカイト。

・・・ルリは返事をしない。

「ルリちゃん?」

もう一度問う。

 

 

 

ルリは俯いている。やがて・・・ゆっくりとだが声を出す。

「わ、私は・・・カイト・・・のこ、子供だったら・・・欲しい、です」

顔を赤くし、上目遣いでカイトを見つめる。

「ル、ルリちゃん・・・」

(それって・・・プロポーズなんだよね?)

声に出さずに問うカイト。

カイトはそっとルリを抱き締め・・・重なり合う二人。

 

 

 

人間騒音機又はハーリー。

「う、うわああああああああああん!」

泣きながら何処かに消えていく・・・・・・。

 

 

おわり。

 

今回は突発的なお話でした。うちのカイトは、

     ルリよりちょっと年上

     攻めカイト

の2点です。

電波です。


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