機動戦艦ナデシコ    〜忘却の白銀色の戦士〜
 

                               人は生きる意味が分かっているんだろうか・・・・・

                               
解らないと生きていけないのだろうか・・・

                            では、生きる意味を分かる人はどれぐらい居るの

                            分からない人はどれぐらい居るの






                           それすらも分からないのに・・・・・・僕は生きている・・・・
・・・・






                    
第1章    共に生きる事を幸せに思い・・・   
                                   


火星プラント


「僕は・・・・・どうして生きてるんだろう・・・」

カイトは力無く科学者達を殺した部屋で座り込んでいた。瞳には光は無くただ暗く改造のせいで金色に為って瞳も酷く濁っていた。そもそもなぜこんな事になったのだろうか・・・カイトはそれを考えていた。

自分は生きてはいけない存在、なぜなら自分は長距離次元跳躍を出来るから・・・、A級次元跳躍者として道具としては最高の物だった。これをヤマサキや草壁達は利用しない手はなかった。それが嫌で僕はナデシコに飛んだ。無意識的にだけど・・・安らぎの場所を・・・・と

でも、もういいんだ。楽に為りたい。このリボルバーで頭を撃ち抜けば、きっと死ぬだろうな・・・。

カチャリ

僕はリボルバーの銃口を頭に押しつけると目を閉じた。


ドーーーーン


これで僕は死んだはずだ・・・・・あれ、意識が・・・ある。

カイトは手を見るとリボルバーは壁に向かって銃口を向けていた。

「どうしてだ?」

(逃げるの・・・・)

くっ・・・頭の中で声がする。この感覚は、それにリボルバーを握った手が・・・震えている

(またあの時みたいに逃げるの)

この感覚は・・・・イツキ、君なのか。

(貴方は・・・・生きて、お願い・・・
お願い

そうして声が聞こえなくなった・・・。どういう事だ。どうして僕を殺す事をさせてくれないんだ。手の震えはまだ止まらない

「生きろって、言うのか・・・イツキ。道具の僕に生きろって言うのか・・・」

イツキの声は聞こえない。何故イツキの声が聞こえたのか・・・、どうしてリボルバーが壁に向かって撃たれたのか。今の彼には関係なかった

ただ一言だけ・・一言だけ言えた。

「僕は・・・・生きるよ。例え道具でも、人形でも、君の代わりに」

瞳からはまた涙が流れていた。乾いたと思っていた涙が、また流れ始めてた。手の震えは優しく落ち着いていた

「取り敢えず、ここからは出よう」

そうして火星プラントのコンピュターにアクセスした。どうやらここからすぐ先に格納庫があり、エステバリスが1体置いてある事が分かった。

「よし、あそこからエステで外に出れるはずだ。・・・あれ、何だ?。このアクセスコード」

そのアクセスコードにはこう書かれていた。

      〜試作2号専用〜 エステバリス

「試作・・・僕専用の機体って事か・・・」

カイトはそのアクセスコードにアクセスした。

試作2号専用機体=白銀天光(色=銀色)
スペックは通常の1,5倍。大気圏突破も単機で可能。背後には単発式のグラビティブラストを圧縮したグラビティキャノンを装備、接近戦においては上下に刃の付いたフィールドランサーの改造版、フィールドランサーαを仕様、なお強化した体でないとその機動性についていけず、気絶する。動かすのにもナノマシン強化しなければ動かない。

「・・・・・どういう機体だよ」

カイトは苦笑いしながらこれが格納庫にあるのを予測していた。

他に色々な事を調べてみたが対していい情報はなかった。

「あっ」

カイトはヤマサキに近づき、薬を取り上げた。

「この薬が切れる時、僕は死ぬのか・・・それでもいい、それまでは生きてみよう。・・・約束したから。・・・・・約束」

そうして薬を懐にしまった。

約束ですからね。そう言ってカイトを心配するルリを顔を思い出した。・・・彼女とも約束も果たさないといけないのかな・・・

「どうやら、僕は約束を破る事って出来ない人間なのかな。人間・・・か」

そうして、僕は格納庫に向かった。そこにあったのは紛れもなく白銀天光だった。

「どう見ても悪趣味な機体だな・・・。名前もダサイと言えばダサイし・・・。それにどちらか言うとエステバリスに似てるし・・・シルバーエステバリスでもいいんじゃないかな・・・・名前」

カイトはそう言いながら2回ほど跳躍して乗り込んだ。

「さって・・・これからどうするか。このまま火星を離脱して宇宙に出るか・・・しかしエネルギーの事もあるし、取り敢えずは宇宙に出て地球を目指すしかないな」

そうして、カイトは白銀天っとカイト曰く、シルバーエステを起動させてた。

「っ・・・・手が熱い」

手袋を外して見るとIFSタトゥーが左手にパイロット用と右手にオペレーション用に分かれて両手に現れた。

「これも、実験のせいか」

カイトは両手で二回ほど拳を作ると手の感覚を確かめた。別に異常はなくホッとした。

「この機体は単機で大気圏突入も可能らしいし、このまま地球を目指してもいいかも知れないな。取り敢えず、ここから出よう」

そしてカイトはシルバーエステを再度起動させて火星プラントから宇宙に向かい、そしてそのまま宇宙に出た。たしかに機動性は今まで乗ってきたエステバリスの中でもずば抜けていた。ただそのせいで空気抵抗があり、かなり無理のある機体だった。普通の人がこの機体乗れば一瞬にして気絶を起こすだろう。それと同時にエネルギー心配はあまりなかった。なぜならこのエステバリスのエネルギー源は通常エステの5倍近くに設定されていたからだ。しかし一応それでも心配ではあった

「さって・・・このまま地球に進路セットして少し休むか・・。色々な事あったらかな・・・疲れたよ」




地球   いつもの通り道



「カイトさん、仕込みの方は済みましたか?」

「ちょっと待って、もう少しだよ」

今日も屋台を引いてお店開いて、追加の仕込みのラーメンを作っていた。

「カイト〜。こっち切れそうだ。それと俺、買い出ししてくる」

そう言ってアキトさんは急いでエプロン姿のまま、お店の方向に走っていった。

「アキト、待って。私も行く〜」

後を追うようにユリカさんも駆けだして行く。

「あ、カイトさん、醤油ラーメン、注文来ました」

「ちょ、ちょっと、仕方ない。ルリちゃん、その野菜切っててくれるかな。僕はラーメン作るから」

「あ、はい」

僕のラーメンはアキトさんほど美味しくはないがお客さんに出してもいいぐらいには認められてる。勿論、ルリちゃんとアキトさんにね

「はい、醤油ラーメンね」

そして作り始めて、落ち着くまで20分、アキトさん達は帰ってこなかったけど、なんとかお店は落ち着いた。

「ふう、疲れた」

「お疲れさまです。はい、これ」

そう言ってルリちゃんが水を渡してくれた。

「有り難う」

微笑みながら、水を貰って一気に胃に流し込んだ。

「今日はお客さん、結構来ましたね」

「それだけ家が繁盛してるって事さ」

ルリちゃんに微笑みながらそう言った。

「でも、カイトさん。凄いですね。たしか4人ぐらい一気に注文したのに、それを一気に作っちゃうんですから」

「あれ、それならアキトさんもやってたじゃないか」

「アキトさんは別です。慣れてるみたいですし」

「まあ、自分でも焦ったのはよく分かったけど、ちゃんと出来てたらいいよ」

そうして、僕とルリちゃんはアキトさん達の帰りを待っていた。

「あの・・・カイトさん」

「何?」

「カイトさんは、将来は何をしたいんですか?」

「うん、夢って事?」

ルリちゃんはその言葉に頷づいた

「そうだねぇ、こうやってずっと屋台引いてもいいし、アキトさんが作ったラーメン屋さんで働くもいいかな」

「そうなんですか」

「うん、そうだよ。この日々がずっと続いてくれるのが夢かな。ルリちゃんがずっと側に居てくれてね」

「え?」

ルリちゃんは僕の言葉を聞くと急に後ろ向きになってしまった。あれ、僕、怒らせる事言ったかな?

「ルリちゃん。どうしたの?」

そうしてルリちゃんに声かけるとルリちゃんはピクっと少し動いて、こっちを振り返って

「まだ私には早いですから・・」

「え?」

何の事か分からなくて、ずっとルリちゃんの顔を見て考えていたら

「そんなに・・・見つめないでください」

っとまた後ろ向きになってしまった。

「ふう、ただいま。カイト、落ち着いてるみたいだな」

「あ、お帰りなさい。アキトさん」

「ただいま〜。あれ、何でルリちゃん顔赤いの?」

「なっなんでもありません」

「あやしんだ〜」

そう言いながらユリカさんはニヤニヤしながら僕とルリちゃんを交互に見てまたニヤニヤした。

「別に怪しい事してませんが」

僕がそう言ったら、アキトさんはため息をついて僕を引っ張りながら仕込みをした。

ユリカさんとルリちゃんは何やら話ながらたまにルリちゃんをユリカさんがツンツンとつついていた。

僕はアキトさんと一緒にまた仕込みを開始していた。

何時までもこんな日々が続くいいなと思いながら






ビィビィーーー

「うわ、何だ」

いきなりの救難信号が入り驚いて、目を覚ました。

「救難信号、火星の後継者か?。そういえばこれは火星の後継者の機体だし、っとすると発信源の先には火星の後継者と地球軍が戦っているのか」

どうする・・・火星の後継者として援軍にいくか、それとも裏切って・・・・当然だよな。こんな体にして僕から死を奪った火星の後継者に援護してやる事はない、それにあそこに居たらどうせ僕は道具として使われる。そんなの嫌に決まってる。ならば地球軍に加勢して火星の後継者に罪を償わせる。僕を作った事・・・
そして僕から死を奪った事を!!

そう考えると何故かむしょうに腹が立ってきた。自分自身に、生きると言いながら、自分はまだ

              
死を望んでいるのだと

               死に場所を求めているだと

そうしてカイトはシルバーエステを救難信号が発している場所まで加速させる





宇宙


「くそ、黒い復讐者め。まだ我々を狙っているのか」
、」

「艦長、救難信号を出しましたが期待はしないで下さい」

「うむ、分かっている。全員退艦準備怠るな」

「了解」


「・・・・・ラピス、敵の規模は後どれぐらいだ」

「後、戦艦クラス2機」

「そうか、・・・・ディストーションフィールド、最大出力」

「く、回避!」

「ダメです。間に合いません」

「おのれーーーー」

ドカーーーーン

爆風と共に戦艦は大破した

「後・・・・一艦」

「くっ、次元跳躍だ。急げ!!」

ボソンアウトする光が戦艦を包み込むがブラックサレナはそれを見逃すはずがなかった

「遅い」

ドカーーーーーン

爆風がなおも吹き荒れた。ブラックサレナは笑うようにその戦艦の欠片の上に居た。

「ラピス。敵戦力消滅したか確認しろ」

「了解・・・・・後一機居る。こっちに通常のスピードより3倍の速さで近づいてくる」

「何?」

そしてそこには白銀色のエステバリスに似た機体が姿を現した。

「遅かったみたいだな。それにしても、あの戦艦とあの黒い機体は・・・」

カイトは通信を試みようとしたが向こうからの反応はなかった。

「ラピス、あれは敵か?」

「認識コード無し。ネルガル、連合軍で新しく作られた機体ではない・・」

「なら敵だな。」

ブラックサレナは速度を増して白銀の機体に攻撃をしかけてた。

「なっ・・・あれは地球連合やネルガルの船じゃないのか?。くそ」

ブラックサレナの突進をかわして、接近戦のフィールドランサーαを腰から取りしだした。折り畳まれたフィールドランサーαはカイトからのイメージ・フィード・バックの指令で通常のフィールドランサーの長さの役2倍の長さになった。

「くっ・・・・変な武器を使うな」

ブラックサレナは突進を止めハンドカノンを連射した。

「くそ、こっちには連射式の武器はないって言うのに」

そうしてカイトは通信コールを出しながらもブラックサレナの攻撃を避け、フィールドランサーαで防御しながらブラックサレナに攻撃する機会を狙っていた。

「う・・・ん?」

「どうした。ラピス?」

「通信をさっきからずっとこちらに向けて発信してるの、あの機体」

「何?。敵ではないのか?」

「分からない・・・」

「・・・・繋げろ。話してみる」

「了解」

カイトは黒い機体の動きが一瞬止まった隙を見逃さなかった。

「貰った!!」

加速して、フィールドランサーαを振り上げる。シルバーエステ。

「おい」

「へっ?」

カイト曰くエステは急には止まらない、フィールドランサーαは振り上げた状態だからよかったものの、シルバーエステはブラックサレナにタックルをしていた。

「ぐっ・・・・」

「ぐあ・・・・・」

「くっ、貴様・・・・やはり敵か」

通信の入ったウィンドウからはバウザーを付けた男がこちらを見ていた。多分睨まれていると言う事はよく分かった

「ちっ違う。話を聞いてくれないか」

「うん?・・・・お前は!!」

「へ?」

カイトはその通信の相手が誰かは分からなかった。バイザーを付けてあげくに耐ショックヘルムを付けていたからだ

「・・・・・カイト?。カイトなのか?!」

「その声は・・・・アキトさん!!」

事態を飲み込めないラピスは無言のまま行く末を見ていた。






ユーチャリス艦内

「どういう事だ。なぜ貴様が生きている?!」

アキトはそう言って壁を殴りつけた。あれが自分だと怖いなっと思うカイト。

「アキト、彼は・・・誰?」

アキトの横には白い髪、金色の瞳をした少女。ルリちゃんにそっくりな子がアキトに話しかけていた。しかしアキトはお構いなしにカイトに質問を続けた。

「生きているなら、何故連絡をよこさなかった。どれだけあの時に」

「まっまあ、アキトさん。落ち着いて下さい」

「この状態で落ち着いていられると思っているのか」

「ちゃんと順を追って話しますから・・・貴方の事も教えて下さい。そして今まで僕が居なかった時の事も」

カイトはそう言ってアキトを見つめた。

「・・・・・いいだろう」

そうして、カイト達はゆっくりと話始めた。

彼が居なかった歴史を

彼が何をしていたかという歴史を















どうも、闇光です、ついに始まってしまいました。第1章 これから一体どうなって行くのか。

・・・・・実は考えてません。(マテ

「これだから、僕は嫌なんです。この作者」

おや、カイト君、ゲスト出演ですか。

「まあ、そんな所でしょうか。皆様。どうも、主役のカイトです」

まあまあ、そう言わないでイメージがしっかりしてくればちゃんと書けるから

「それなら、いいですけど、結構読者の方からまた鋭いツッコミ入れられますよ。」

それ言わないで_| ̄|○

「それに僕の機体もツッコミ所満載ですよねぇ。単機で大気圏突入な上に機動性は役3倍・・・某アニメですか?」

ゴメンナサイ、ゴメンナサイ_| ̄|○

「まあ、いいですけど・・、この駄目作者の為にまた辛口ツッコミ待ってますね。でわまた次回に」

作者の私にこの駄目ダシ・・・主役おろそうかな・・

「僕以外にいないくせに・・・」

_| ̄|○



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