機 動 戦 艦 ナ デ シ コ

白 銀 の 機 械 神





第3話「決着」


火星極冠遺跡上空50q地点


何も無い空間にボソンの光、そして12枚の光の翼を持つ機動兵器が現れる。

「着いたか、・・・・ここどこ?」

『マスター、ここは第4惑星のターミナル上空の様です。』

「ターミナル?・・・・ああ、極冠遺跡ことか・・・・ルリちゃん火星に居るの?ルナ、最大レンジで周囲を索敵してみて」

『了解・・・・・・・・・・・マスター、地表で戦闘をしているみたいです。』

「なに?・・・・・・あ、本当だ」
地表近くで幾つもの光が点いたり消えたりしている。

「ルナ、映像を拡大して」
カイトの前にウィンドウが現れる。映像には、1隻の戦艦を守る様にして戦う4機のエステバリス

「あれ?・・・・・・・・・・・・映像で見たのと違う。でもあの形状はナデシコだし、やっぱりルリちゃんが乗っているのかな?」

『マスター、あの戦艦のフィールドもう持ちませんよ・・・・・・・・フィールド内にボソン反応』

「なに!」

ゲキガンタイプが現れ、ナデシコ?に攻撃を仕掛け様としている。

「ルナ、超長距離射撃用意、機動兵器だけ破壊する。戦艦にはダメージを与えるな」

『了解、エネルギー調整と照準は私が、タイミングはマスターにお願いします。』

「分かった。」

グラビトンライフルを地表に向ける。デウス・エクス・マキナ

『マスター、準備完了です。』

ウィンドウにはゲキガンタイプの発射口が黒く光り、今にも発射寸前

「まずい、当たれーーー
カイトの手のIFSが光り、ブラックホールが発射される。

『着弾まで5秒・・・・3・・・2.・・・1・・・着弾、機動兵器の消滅を確認、戦艦には被害ありません』

「よし、それじゃ行くぞ」
12枚の光の翼がより一層、光を増しその場より消える







さっきまでゲキガンタイプが居た場所に現れるデウス・エクス・マキナ

「あの距離を一瞬で移動する速度なのに全くGを感じないなんて凄いな」

『当たり前です。最新のGキャンセラーを装備しているのですから、それでどうするんですか?マスター、機動兵器が集まって来ましたけど』

「まずいな、ルリちゃんがこの艦に乗っているか分からないし、ルナ、この艦と通信できる様に周波数を合わせろ」

『了解・・・・・マスター、攻撃が来ますよ』

「おおっと」
ステルンクーゲルの攻撃を次々かわす。

「仕方が無い。」
そう言うとライフルを腰に取り付けて、盾に装備されている剣を抜く。
その剣でステルンクーゲルの首や両腕を切り落し、次々と戦闘不能にして行く。

『マスター、もしかして手加減しています?』

「ああ、そうだよ、敵、味方、分からないもの」

そして20機近くを戦闘不能にした頃


(やれやれ、面倒だな・・・・・・・・あれ?通信回線が繋がっている。ルナ、誰と話しているんだ・・・・・・通信に割り込んでみるか)
「ルナ、誰と話して・・・・・・え?」
ウィンドウには、銀色の髪の少女が泣いている姿が映る。そして、カイトの声に気付いたのか、ゆっくり見上げて、見詰め合う二人

「も、もしかしてルリちゃん?」

『カ、カイトさん』

「本当にルリちゃんなの」

『はい、ルリです。ホシノ・ルリです。私が分からないんですか?』
悲しそうな顔になるルリ

「そ、そうじゃなくて、その・・・・・・・凄く綺麗になったから」

『え!?』
悲しそうな顔が一瞬にして真っ赤な顔になるルリ

「「・・・・・・・・・・・・・・・」」
二人とも顔を赤くして、見詰め合う二人

『カイト君とルリルリったら、あんなに真っ赤になっちゃって・・・・・・・・・・今、戦闘中なんだけど』

『ダメだよ、ミナトさん、二人とも別の世界に行っちゃたんだから』

「ミナトさんにユキナちゃん聞こえてますよ・・・・・・・・・皆さん、お久しぶりです。」
ウィンドウの映像が左右に動きブリッジを映し出す。

(ミナトさんにユキナちゃん・・・・・ゴートさんにジュンさんは相変らずの様で、・・・・・あれ?この子誰?どうして、睨んでいるの?)
「・・・・・・・ルリちゃんその戦艦やっぱりナデシコ?」

『はい、3代目ナデシコ、ナデシコCです。』

「そうなんだ・・・・・それじゃ周りの機動兵器は何、一体何が起きているの?」

暗い顔になるルリ
『その・・・・・・色々・・・・・色々あったんです。そしてクーデターが起きて、それを討伐しに着たんですが失敗しました。』

「・・・・・・・・それじゃ周りに居るの敵なの?」

『はい』

「分かった。後は任せて、ルリちゃんは後方に退避して」

『カイトさん・・・・・・・・・分かりました。でも無理はしないで下さい。』

「分かっているよ、それじゃあとでね。」

『はい』

そしてウィンドウを閉じるカイト

「さてと、それじゃ手加減なしで行きますか」

『マスター、敵の攻撃がきます。』

こちらに向かって数条の黒い光が飛んでくる。それを超高速移動でタイムラグを付けて全て盾で弾き返す。

「ルナ、損傷は無いか?」

『大丈夫です。あの程度の攻撃なら直撃でも無傷です。』

「そうか」

腰に取り付けたライフルを外して敵艦隊に向ける。

「ルナ、あの艦隊を一撃で倒す。エネルギー調整を頼む。」

『イエス、マスター』

エネルギーチャージが始まり、艦隊に照準を合わせるカイト、そして秒読みが開始する。

『エネルギーチャージ完了まで5秒前、・・・3・・・2・・・1・・・完了』

「いけーーー」

ライフルから撃ち出されるブラックホールが一隻の戦艦に着弾、戦艦と同等の大きさの黒い球体になり、
周囲に居る戦艦や機動兵器を引き寄せて消滅させていく。





「ルナ・・・・・・あのブラックホールいつまで存在するんだ?」

艦隊を消滅させたブラックホールが周りの大気や土砂を吸い寄せて巨大な渦を作り出す。

『あと12秒で消滅します。』

「・・・・・・・・これ地上であまり使用しない方がいいんじゃないか?」

『そうですよ。地上で高出力のグラビトンライフルを使用すると周りに与える被害が甚大です。・・・・・・・・・・あれ、博士に聞いていないんですか?』

「聞いていないよ!!ただ味方が近くに居る時は注意しろとしか」

『そうですか・・・・・・それで、あと何機かの機動兵器が残っていますけど、どうしますか?』

「どうも、こうも、完全に戦意喪失しているじゃないか」

残っていたステルンクーゲンが次々に戦闘空域より離脱していく。

「ルナ、ナデシコに通信を入れて」

カイトの前にウィンドウが開く

「ルリちゃん、大丈夫かい?」

『カイトさん、はい、大丈夫です。・・・・・・・・それで、さっきのあれなんだったんですか?危なくナデシコまで引き込まれそうでした。』

「ごめん、ちょっとやりすぎた。もう大丈夫だと思うけど一応、降伏勧告してくれるかい。」

『はい、分かりました。』

「それじゃ、しばらく周囲の警戒に当たるね。」

『はい、お願いします。カイトさん、気を付けて下さい。』

ウィンドウを閉じるカイト

「さて、あとは何も無ければいいけど」



イワト作戦室

ウィンドウにはルリが映っている。

『皆さん、残っていた艦隊は全て撃墜しました。降伏して下さい。』

目を瞑りじっと考えるクサカベ、周りに居る幹部たちがルリに罵声を浴びせる。

『もうこれ以上、犠牲を出さないで下さい。』

ピクっと眉が動いたと思うと目を開くクサカベ

「部下の安全は保障してもらいたい。」

『はい、ジュネーブ条約に従い安全は保障します。』

「・・・・・・・・分かった。全軍に伝達、武装解除し投降せよと」

「「「「閣下」」」」

「我々は負けたのだ」

「そんな、ううー」

「閣下、ううー」

クサカベの言葉に泣く幹部たち



ナデシコCブリッジ

火星の後継者との通信を閉じるルリ
「ふー、終わりました。」

「ルリルリ、お疲れさま」

「艦長、お疲れ様でした。少し休んでいて下さい。」

「いいえ、私だけ休むわけにはいきません。それに・・・・・」

「ルリ!!ボソン反応7つ」

「ルリルリ!!」

「構いません」

「「「「え?」」」」

「あの人に・・・・・任せます。」



遺跡を遠く離れた氷原を超低空で行く7機

夜天光のコクピット

『いいんですか、隊長?』

「ジャンプによる奇襲は諸刃の剣だ、アマテラスがやられたとき我々の勝ちは五分と五分、地球側にA級ジャンパーが生きていた。という時点で我々の勝ちは・・・・・・」

『ピピッ、ピピッ』
7機の前にボソン反応、停止する7機、雪煙が舞う

ボソンアウトするユーチャリスの先端に立つ黒い機動兵器

銃を構えるブラックサレナ

バーニアをふかし、少し浮く夜天光

「決着をつけよう」
睨むアキト、ゴーグル越しに顔が光のが分かる。

不気味に笑う北辰

そして急発進する8機

急上昇していくブラックサレナ、旋回して銃撃

サレナの攻撃を胸のバリアで弾きながら距離をとる夜天光、牽制のミサイルを連続発射

ミサイルをかわしながら突撃するブラックサレナ、1発目、2発目は難なくかわし、3発目は至近距離で爆発、4発目は命中する。しかしものともせず銃を連射しながら突っ込むブラックサレナ



デウス・エクス・マキナのコクピット

『マスター、先ほどボソンアウトした機体同士が戦闘を開始しました。』

「そうか・・・・・・・・近づいてくる可能性はあるか?」

『いいえ、可能性は低いです。』

「・・・・・・映像を出してくれ」

カイトの前にウィンドウが開く

「あれ、あの機動兵器、博士に見せてもらった映像に出てきた奴だ、あいつが戦っているのか」

『マスター、ナデシコより通信です。』

カイトの前にもう1つウィンドウが開く

『カイトさん』

「ルリちゃん、どうしたの?」

『カイトさん、お願いがあります。あの黒い機動兵器を手助けしてあげて下さい。』

「えっ、どうして?」

『実は、あの黒い機動兵器に乗っているのは、アキトさんなんです。』

「ア、 アキトさん!?・・・・・・屋台はどうしたの?」

『それはその・・・・・今は屋台を引いていません』

「そうなんだ・・・・・・ルリちゃん、あとで何があったか詳しく話してくれ・・・・・それじゃ行ってくる。」

『はい・・・・・あとリョーコさん達に先に行ってもらっています。カイトさん、気を付けて下さい。』

「ありがとう、気を付けるよ」

ウィンドウを閉じるカイト

「ルリちゃん、凄く悲しい顔をしていた。アキトさんに一体、何があったんだ?・・・・・・・今はアキトさんを助ける事を考えないと、ルナ、今どんな状況だ」

『黒い機動兵器は圧され気味ですが何とか健在です。あともう少しで、ナデシコの機動兵器が到着します。』

「そうか、俺達も行くぞ」

『イエス、マスター』

12枚の光の翼が光を増しその場より消える。



ユーチャリスのコクピット

一人の少女がシートに座る。少女の顔にはナノマシンの模様が光り輝く

「あなたは誰?」

突然の呼び掛けに少し驚く少女

「私はルリ・・・・これはお友達のオモイカネ、あなたは・・・・・・」

「ラピス」

「ラピス?」

「ラピス・ラズリ、ネルガルの研究所で生まれた。私は、アキトの目、アキトの耳、アキトの手、アキトの足、アキトの・・・・・アキトの・・・・・・・」

爆発する研究所、殺される研究所のスタッフ、ガラスにへばりつく血、飛び散るガラス、そして瞳に映る自分の顔

「これは・・・・・・・ラピス、これが貴方の記憶ですか」



氷原上空

銃撃しながらキリモミ状態で降下するブラックサレナ

それを追う六連

殺到する六連に銃撃するブラックサレナ

銃撃を回避しながら錫杖を投げ付ける六連

何本もの錫杖を突き刺しながらも反撃するブラックサレナ

六連の影から現れる夜天光、間合いをつめて、サレナのボディを殴り続ける。

「怖かろう、悔しかろう、例え鎧をまとおうと、心の弱さは守れないのだ!

ユリカとの思い出がフラッシュ・バックとなり現れアキトの顔がさらに光る。
肩のバーニアをふかし逆に押し返すサレナ、しかし夜天光のバリアにぶつかり頭部の装甲が吹き飛ぶが、それでも突撃を止めない。

たまらずに蹴り飛ばす夜天光

至近距離で射撃するブラックサレナ

サレナの攻撃を偶儡舞でかわす夜天光

距離をとる夜天光それを追うブラックサレナ

そして追いかける六連

「隊長ーーー」

針路上に立ち塞がる12枚の翼を持つ機動兵器

「ここを通すわけには、いかないんです。」

「何者!?」

「騎兵隊だ〜!」
リョーコ達、4機のスーパーエステバリスが到着する

「男のタイマン、邪魔する奴は馬に蹴られて三途の川だ!」

「馬その1、ヒヒン!」

「その2、ヒヒン」

「おいおい、俺も馬なのかよ」

「そうそう、馬だけに」

「リョーコはサブを尻に敷き」

「おっ、やるね」

「バッカヤロー!何が尻だ」

「おっと」

攻撃されるタカスギ機、しかしいともたやすくかわし反撃する。

「まあ、尻に敷くか膝枕かはその後の展開としてね。中尉?」

「バ、バカ!」

「「お〜〜熱い、熱い」」

「皆さん、お久しぶりです。・・・・・それでヒカルさんにイズミさん、リョーコさんはあの男性とつき合っているんですか?」

「カイト君、久しぶり、そうなんだよ、今リョーコとサブちゃんはラブラブなんだよ」

「久しぶり、リョーコとサブはサッカリンのように超激甘だよ」

「そ、そうなんですか」

「いや〜、てれるね・・・・・・・久しぶり」

「えっ?どなたでしたっけ」

「おいおい、火星遺跡調査団で一緒だった、タカスギ・サブロウタだよ」

「タカスギ・・・・・サブロウタ?・・・・・・・・・・・・・・・ええ!〜〜サブロウタさん、どうしたんですか?その姿、髪まで染めて」

「なに、色々あったんだ、色々な」

「そうですか、それはそうとサブロウタさん、リョーコさんを幸せにしてあげて下さい。」

「おお、任せておけ」

「てめーら、これが終わったら憶えてやがれ!!」



「気を付けろ!ヘラヘラしとるが彼奴らは強い!・・・クッ」
被弾し黒煙を吐きながら墜ちていく六連

「くそー、む、無念!」






夜天光の上空で爆発する六連

氷原で対峙する夜天光とブラックサレナ

「よくぞここまで・・・・・・人の執念、見せてもらった・・・・・・」

ヘルメットを勢いよくはずし、頭を大きく振るアキト
「勝負だ」

「・・・・・」
口を歪める北辰



上空ではまだドックファイトが続いている。

「こらー、てめーら、真面目に戦え!」

「戦ってる。戦ってる。」

「真面目な戦い・・・・撃たせて、いただきます。」

「うわーーー」

六連が爆発する。



銃を収納するブラックサレナ

「抜き撃ちか?」
正拳に構え手首を高速回転させる夜天光、回転が止まり

「笑止」

双方、浮き上がり、同時にダッシュする。

先に夜天光の右ストレートがサレナの装甲をぶち破る。

それに怯まずにサレナのゲキガンパンチ、夜天光のバリアシステムが火を吹き、コクピットを押し潰す。まさに肉を斬らせて骨を断つ

「ゴプッ、見事だ・・・・・」

ブラックサレナの爆発ボルトが作動し、バラバラと落ちていく装甲、倒れる夜天光

「ハアハア・・・・ハアハア・・・・」

氷原に立つピンクのエステバリス、そして舞い降りる12枚の翼を持つ機動兵器

「アキトさん、お久しぶりです。大丈夫ですか?」

「カイト?お前、帰ってきたのか」

「はい、・・・・・・それでアキトさん、もういいんですか?」

「ああ、俺の復讐は終ったよ」

「復讐ですか?・・・・・・アキトさんには似合いませんよ」

苦笑するアキト

「さあ、アキトさん、皆が待っています。ナデシコに帰りましょう。」

「いいや、それはできない。」

「なぜですか?」

「俺は、ユリカを助ける為とはいえ多くの血を流した。・・・・・・カイト、俺の手は血で汚れている。そんな手でユリカを抱き締める事はできない。」

「そんな、ユリカさんやルリちゃん、それに僕はそんな事、気にしません。家族なんですよ!!」

「家族か」
微笑むアキト、目を瞑り考える

「お願いです。帰りましょう。アキトさん」

目を開き真剣な顔でカイトを見るアキト
「すまない。それでも俺は・・・・・・・・・・帰れない。」

「・・・・・そうですか・・・・・・でも待っていますから、3人でアキトさんの帰りを待っています。」

「カイト」
つぶやき、また目を閉じるアキトそして通信を切る。上空にはユーチャリスが迎えに来ている。

翼を羽ばたかせ舞い上がる機動兵器そしてナデシコに向かって飛んで行く。
「アキトさん・・・・・・待っていますから」

マスター・・・・・・・・・あれ?この反応・・・・・・マスター!!

「どうした?ルナ」

『マスター、この反応・・・・・』

ルナのウィンドウの隣にもう一つウィンドウが現れる。それを見るカイトしだいに青ざめていく

「う・・・・うそ・・・・・・・なんであれが作動しているんだ!!」





後書き

三千世界:「こんにちは、今回も読んでいただき、ありがとうございます。さてついに、アキトと北辰の因縁の対決も終わり、
      ホッと一息する間もなく、まだまだ問題が起きそうです。・・・・・・さてカイト君、元気にしている?」

某マンションの一室
表札には、ホシノ・ルリと書いてある。

カイト:「ええ、元気ですよ・・・・・それと警察病院から助け出してくれて、ありがとうございます。」
ベッドで寝ていたカイト、体を起こして答える。

三千世界:「いいって、それより、ルリちゃん何時の間にマンション買ったの?」

カイト:「さあ〜、分かりません。僕も三千世界さんに連れて来られて、初めて知りましたから、三千世界さんはどうしてここを知ったんですか?」

三千世界:「カイト君を助けたあと、ルリちゃんに連絡したらここの住所を教えてくれたんだよ」

カイト:「そうですか」
台所を見るカイト、つられて三千世界も見るとルリが台所で何か作っている。

ルリ:「カイトさん、お粥が出来ましたよ」
お盆にお茶碗をのせてやって来るルリそして

ルリ:「ふ〜、ふ〜、はい、あ〜んして下さい。」

カイト:「えっ、・・・・うん・・・・あ〜ん・・・・もぐもぐ」

ルリ:「美味しいですか?」

カイト:「うん、美味しいよ」
暫くして、食べ終わり食器を片付けて、戻ってくるルリ

三千世界:「ねえ、ルリちゃん」

ルリ:「はい、なんですか?」

三千世界:「どうして、マンションを買ったの?軍の官舎があるのに」

ルリ:「そ、それは・・・・・その・・・・・」
チラッとカイトを見るルリ

カイト:「なに?ルリちゃん」

顔を赤く染めながら
ルリ:「それは・・・・カイトさんと・・・・・・一緒に・・・・・住む・・・・・為です。」

カイト:「それ、本当なの」

ルリ:「はい、本当です。・・・・・でもダメですよね」

カイト:「どうして?」

ルリ:「カイトさんにあんな酷い事をしたんです。私の事、嫌いになりましたよね?」
涙目になるルリ、そしてカイトに抱き付く

カイト:「ルリちゃん!?」

ルリ:「お願いです。私の事、嫌いにならないで下さい。カイトさんに捨てられたら、私・・・・・私・・・・・・」

カイト:「ルリちゃん」
ルリをギュッと抱き締めて、頭を撫でるカイト

ルリ:「あ・・・・」

カイト:「嫌いになるわけないじゃないか、僕は本当に君を心から愛しているんだよ」

ルリ:「カイトさん」
カイトを見上げるルリ、カイトの顔が近づき、目を瞑るルリ、そして触れ合う唇

三千世界:「・・・・・・・」
ゆっくり立ち上がり、忍び足で外に出て行く



マンションの外

ルリの部屋を見上げる三千世界
三千世界:「はぁ〜どうやら、仲直り出来ましたし、お邪魔虫な様なので出てきました。・・・・・・さて、次回作ですが、
      カイト君の事と遺跡の演算ユニットについて、書いてみたいと思います。それでは皆さん、さようなら」



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