リレー小説 『夏祭り!』 



「許さない・・・・・木連も・・・・そして・・・・彼を奪ったあなたも・・・」

ルリに銃をむけるイツキ・・・・・その直後

ズダ−ン・・・・・・・

その銃声と共に倒れるイツキ・・・・・

「すまない・・・・・彼女は大切な家族だ・・・・・。殺そうとするのなら例え君でも容赦はしない・・・・・・」

そう言いながらイツキに歩み寄るカイト。その手には、拳銃−コルトパイソン357マグナム−を携えて・・・

「急所は外してある。ナデシコに戻ればすぐに手当てできる・・・・」

イツキを抱えようとしたその時・・・・・

「ふふっ・・・・・・・いずれにしても・・・・もう・・・・お別れね・・・・・貴方の家族・・・・大切にね・・・・そして・・・・謝っておいて・・・彼女には・・何の罪も無いのに・・・ただ・・羨ましかった・・・・」

そういい残し・・・・ボソンの煌きと共に彼女は消えた・・・・・






<第5話>

中編

宿舎内の休憩室

この部屋にはカイト、ルリ、ラピス、イツキ、そしてレイラの五人がお茶菓子を囲んでお茶会を開いていた。もっとも雰囲気は、かなり緊迫していたが。レイラが全員のお茶を煎れ、回したのを見計らい、ルリがしゃべり出した。

「まず、最初に聞きたい事があります。失礼な言い方ですがイツキさん。あなたはどうして消え・・・今になって戻ってきたのですか。」

確かに普通だったら失礼な聞き方ではあるが、彼女は木星プラントで、突然消えてしまった。そんな彼女が突然現れたのだからそんな言い回しになってしまうのも無理もない。

「それは・・・

「ちょっとまって。まず最初に僕が昔古代火星人に能力を与えられたって事は知ってるよねえ。」

重い口調で話し出そうとするイツキを制し、話に割り込むカイト。

「今はそれは関係が・・・」

「実は大有りなんだ。最初に彼らにコンタクトを取ったのは、実は僕だったんだ。木連の実験のアクシデントによってね。それも、アイちゃん・・・昔のイネスさんよりも前に。そこで、彼らは遺跡を悪用されるのを防ぐ目的で、ぼくに能力を与え木連に打ち勝てる存在であったナデシコに送り込まれた。ナデシコにいるメッセージプレートを与えられた少女とコンタクトをとり、メッセージを再生させる為でもあったんだけど。もっとも、その際に記憶を失い、ぎりぎりまで目的を果たせなかったけどね。そこまではルリちゃんも知ってると思うけど実はもう一つ、彼らに与えられた任務がある。秘密裏に遺跡を奴らに奪われない為に行動する事。ジョンやレイラに協力してもらっていたんだけど流石に本腰を入れてきた奴ら相手では厳しい。その為の助っ人が必要と感じた古代火星人達は、木連と繋がりがある人物から適任者を探し、イツキの存在にたどり着いた。そして僕が撃った直後ボソンジャンプで彼らの元に飛ばされ、蘇生治療をしてもらった。だろ。」

「ええ・・・ミカズチ・・いえ、カイトの言う通り。蘇生してもらった時に彼のこと・・・・・色々と教えてもらったわ・・・木連が何をしようとしているのか・・・・彼らの実験によって行方不明になったミカズチが、ナデシコに送られカイトになった事・・・そして・・・・テンカワさんや、艦長、そして・・・ホシノ・ルリさん・・・貴方達の家族になったことも・・・。あのとき・・・・消えたのは木連の人間にも私が死んだと思わせる為。治療が終わってからはシーザー総裁の下で訓練を受けたわ・・・私を生み出し、そして捨てた事を償わせる為に・・・」

「そんな・・・復讐なんて・・・」

そんなイツキの言葉に声が詰まるルリ。そんな彼女の気持ちを察したのか

「大丈夫ですよ。どの道私が生きてる事が分かればまた木連が、連れ戻しにくるでしょうし。そうならない為にやっている事です。私自身の自由を掴み取る為に。」

イツキは明るい口調でルリに話す。そして、

「それに、ミカズチとの事とはあくまで木連が仕組んだ事。よくよく考えたら私自身の気持ちではなかった。私はこの事件が解決したら、好きな人を見つけるまで。もう貴方とカイトの間に割って入るつもりはありませんから・・・。」

イツキはルリに微笑みながら言った。

「でも・・・・・・」

「もう済んだ事・・・・それに・・・あの時は、何も知らなかった。だからと言う訳ではないけど・・・・あなたに謝りたい・・・。銃を向けた事を・・・・・」

「別にその事は気にはしてません。」

「それじゃあ本題に入りましょ。」

イツキとルリの会話に区切りがついたと判断して、レイラが割って入る。するとすかさずカイトが

「一日支配人ったってどういう段取りなのか考えてんの?ホテルに関しては正式オープン前だから、プレス向けになると思うけどテーマパークは正式オープンになるんだろ。かなり綿密にやらないと・・・・」

突っ込むカイトに余裕のレイラ。彼女の言葉はたった一言

「んな事全然考えてない。」

「「「へ?」」」

「・・・・・・・・・・おい。」

余裕できっぱり言うレイラに一同唖然。カイトがしかめっ面で突っ込む。

「正直いってスケジュールを下手に立てるとどッかで無理が生じるからそれだったら基本のとこだけ押さえてあとは流れに任せた方がスムーズに事が運ぶでしょ。もしアクシデントが起こっても逆にそれを利用すれば良い。このホテルは一流ホテルじゃない、テーマパーク共々たくさんの人に気軽に利用してもらうのがモットーだからそれをアピールしたいのよ。そして、そのために、スタッフになる皆にも楽しんでもらいたい。」

「確かに楽しむ事に関してはナデシコクルーは天下一品ですし。もっともそれを仕事にも生かしてくれると私としては助かるんですけど。」

レイラの言わんとしてることを理解したルリは愚痴をこぼしつつも納得した。

「まあ、ルリちゃんとピースランド国王一家を引き合わせる事とテーマパークの方の最初のセレモニーのテープカット。それにテーマパークからホテルへのパレードだけきちんとスケジュールを立てて後はホテルやテーマパークの案内を適当に、そして、アトラクションを楽しんでもらう。と後それと、テーマパーク内のウォーターリゾートとホテルのプールの案内は水着着用になるから、ルリちゃんとラピスちゃんの二人には、貴方方の希望する水着を手配するから。」

「ちょ・・ちょっと待って下さい。何で水着を着なきゃいけないんですか。」

水着着用といわれてあわてて反論するルリ。

「なんでって・・・普通の服でプールに入るわけにいかないでしょ。」

「いや・・・そうじゃなくて、案内するだけなんですから別にプールに入る必要なんて・・・」

「ただ案内するだけじゃあ面白くないじゃない。さっきも言ったけど、スタッフにももちろん貴方方にも楽しんでもらうのもこのイベントの趣旨なんだから。恥ずかしがる気持ちもわからなくないけど、もう少し自分に自信もってもいいんじゃない。ルリちゃん、貴方ぐらいの年だった頃のあたしよりプロポーションいいんだから。いまのままでもモデルとしても十分やっていけるわよ。カイトだってルリちゃんの水着姿見たいよねえ」

「・・・・・そ・・・そりゃあ見たいけどさあ・・・でも・・・」

「はい。決まり決まり。その時はもちろんルリちゃんとラピスちゃんだけじゃなくスタッフ全員水着着用だから。皆で楽しまないとねえ。」

「って僕達もか?」

「当然。」

「ちょっとまて。それじゃまずいって。護衛する人間が丸腰じゃあ・・・・・」

「大丈夫。ネルガルのSSや統括軍SFSが周り固めてるし。それにあんたなら武器なくってもそこらへんの物で代用できるだろうし素手でも勝てるって。それじゃあまずルリちゃんとラピスちゃんの服の用意から始めましょイベントは今日を含めて二日後なんだから。」

そんなこんなで二日間女性四人に振り回されるカイトだった。

 


そして・・・イベント当日ナガサキドッグ

そのドッグに停泊したピースランド王族専用艦。その艦から降りてきたのはスーツ姿の親善大使。

「お久しぶりです。姫。いえ、ホシノ・ルリ様。そして、ナイト・ミスマル・カイト殿」

かつてと同じようにピースランド流にしゃがみ、挨拶する大使。

そしてその後ろから、国王夫妻、そしてご子息一同が降りてくる。日本ということで一同、和服姿である。

「おお、久しぶりじゃ。ルリ。」

「ええ、見ない間に美しく成長しましたね。ルリ。」

「「「「「お久しぶりです!お姉さま。」」」」」

「・・・・・お久しぶりです。父・・いえ、お父様、お母様、そして弟たち。お待ちしてました。ようこそ。ナガサキへ。」

最初、ためらった物の、家族に向き合い、挨拶するルリ。その服装は彼らとはうってかわって併設されるホテル・ベイナガサキのもの。ルリの挨拶に満足してうなずいた国王はカイトに向き合い、

「久しぶりだ。カイト君。どうだ。ルリとはどこまで進んだんだ。」

思いっきり直球な質問をする。ルリの回りくどいことをしない性格は父親譲りなのだろうか。

「い・・いや・・・どこまでって・・・・・」

しどろもどろなカイト。そんなカイトに

「まあまあ、突然そんな事いわれても答えられないですよ。それより、そちらのかわいいお嬢さまは?」

女王が助け舟をだしながらルリと同じ服装の少女に目を向ける。

「ハジメマシテ。ラピス・ラズリ。ルリノアシスタント」

ラピスが紹介されるより先に挨拶する。そんな行動にルリやカイトは驚いていた。

「ラピスちゃんですか。娘のアシスタント、よろしくおねがいしますね。」

「・・・・・・ハイ。」

女王に頭を撫でられ赤くなるラピス。

「長旅でお疲れの事と思います。立ち話もなんですからホテルのほうへ案内いたします。申し遅れました。私、皆様の案内をさせて頂くイツキ・カザマと申します。」

イツキが話を切り上げると数台のリムジンが入ってきた。国王夫妻とルリ、カイトは一台目、イツキ、ラピス、親善大使、ご子息一同は二台目にそれぞれ分かれて乗り込み王家の警備員や、付き人の方々は数台の車に分かれ、ホテルへ向かった。

リムジンの車内

「招待されながら今までいけなくてすみませんでした。」

開口一番頭を下げてルリが発した言葉がそれだった。気まずい雰囲気になるかと思ったカイトだったが

「いやいや、謝るのは我々のほうだ。我々のせいでルリと、そしてそれ以上にカイト君に迷惑を掛けてしまったんだから。」

そうたしなめる国王。

 

 かつて、サセボで拘留されていた際、ピースランド王室にルリを迎え入れたいとオファーがあり、それを断る為ピースランドに入ったルリとそして付き添ったカイトが王国の実権を握ろうとした大臣に暗殺されかけ、そして、カイトが大怪我をした事があった。もっとも二人をねらった殺し屋も、深手を負ってキレまくったカイトに完膚なきまで叩きのめされ、そのために大臣や部下達はまとめて逮捕されたのだが。だがまた同じようなことが起こらないとも限らない。その為に二人ともピースランドの招待を断り続けていたのである。

「そんな・・気にしないで下さい。ある意味では事故みたいな物でしたし。貴方方のせいではありません。今日はゆっくりして、そして楽しんでいって下さい。」

重苦しい雰囲気を払拭すべく、カイトがそう告げる。そうこうしているうちに車はホテルに到着した。

「「「「「お待ちしておりました。ホテル・ベイナガサキへようこそ」」」」」

車のドアをあけると玄関からスタッフが迎えいれてくる。そして、レイラが

「ようこそお越しくださいました。このたびは貴方方のご支援のお陰でこの様なテーマパークを建てる事が出来ました。家族水入らずでお楽しみください。」

と挨拶し、スイートへと案内する。

「ここまでは順調だな。それで、これからは?」

カイトが問うとレイラは

「まず、午前中はホテル内を案内して最後にプールで楽しんでもらい、昼食。そして、午後一時にテーマパークのオープニング。後は適当に。」

「アバウトだなあ。で、国王陛下がたにはそのことを?」

「事前に報告済みよ。とくにルリちゃんとプールに入るのを楽しみにしてるようよ。娘の成長した姿が見れるからって。」

「警備のほうは?」

「ホテル内のほうは問題ない。テーマパークに行ってからが勝負ね。」

そして、国王一家にホテル内を案内し、プールへとやってくる。

女子更衣室

「美しく成長しましたね。ルリ」

着替え中のルリの姿を誉める女王陛下。ルリは顔を赤らめ

「そんな事ありません。むしろ、発育不良な方です。」

ルリは横で着替えていたイツキやレイラを横目でみながらそう答える。どちらかと言えば他人に比べ自分の体にコンプレックスを抱いていた方なのでそう言われても実感が湧かないルリ。もっとも比べる相手がすでに成長した大人たちばかりなので、比較にならない事に気付いてないのだが。

「謙遜することはありません。今はまだ成長期。これからまだ美しくなります。私の娘なのですから。」

女王陛下の体を見て、自分もあそこまで成長するだろうかと淡い期待をするルリだった。

「ルリ。カオアカイ。ドウシタノ?」

「な・・・なんでもありません。」

ラピスに指摘され、動揺するルリ。着替え終わったのか

「い・・・行きましょう。皆さんまっています。」

プール内

先に着替え終わっていた男性陣。カイトがルリのことで国王陛下にいろいろ聞かれてしどろもどろな状態に女性陣がやってくる。

ルリは淡い水色、ラピスは淡いピンクのおそろいのワンピース。イツキは白レイラは黒のそれぞれデザインの違うワンピース。そして、女王はルリのに近い水色のワンピースの水着に身を包んでいた。特に、ルリは、髪留めを外していたため、知らない人がみたらラピスと姉妹でないかと思わせるぐらいおそろいだった。

「「「「「おお〜〜〜〜ッ」」」」」

男性陣全員感嘆の声を上げる。皆さん堂々としてる中で、ルリだけが、顔を赤らめていた。元々水泳が趣味で、暇があれば泳ぎに行っていたとはいえ(泳ぎはハルカに仕込まれた)、人前で水着姿になる事が殆どなかったため、(プールにはあまり人のいない時間帯を狙っていっていた為)恥ずがしがっていた。

「はずがしがることはない綺麗だよ。ルリ。」

そんな国王の言葉にも過剰に反応してしまい、もじもじするルリ。そんなルリの後ろにいたラピスが・・・・

「エイ。」

ざっぱ〜〜〜ん

とプールに突き落とした。

「ゲホッ・・・ゲホッ・・・・ら・・・・・ラピス!!何するんですか!!(怒)」

「オチツイタ?ルリ。」

「まったく。ラピス。上がりますから引っ張ってください。」

そういって手を差し出すルリ。その手を持ったラピスを今度は・・・・・

「えいっ!!」

どっぽ〜〜〜ん

ひっぱったルリのせいで、今度はラピスがプールに落っこちた。

「ルリ ヒドイ。(涙)」

「お返しです。」

「よ〜しお姉さま達に続け〜〜〜」

「「「「お〜〜〜〜っ!!」」」」

「「へ?」」

ルリとラピスがユニゾンすると

どぽどぽどぽどぽぽぽ〜〜〜〜ん

「「きゃ〜〜〜〜〜〜っ!!」」

王子達がまとめてプールに飛び込んだ。

「それじゃあ我々も行くとしよう。」

国王夫妻もプールに入っていく。それを見たレイラも

「それじゃ、あたし達もいこうか。イツキさん。カイト。ってどこむいてんの?あんた。」

そっぽを向いて顔を赤らめるカイトに問うレイラ。

「ぼ・・・僕はいいよ。」

意外と女性に免疫がない。というか以外にも女性の水着姿なんて殆ど見たことのないカイトにとってこの状態は非常に辛かったりする。

「ふ〜〜〜ん。」

といってカイトの前に回りこむレイラとイツキ。そして、

「プールに入れば落ち着ちつくわよ。イツキさん。」

「ええ。」

カイトの両腕をおさえる二人。そして・・・

「「そ〜〜〜れっ!!」」

「おわ〜〜〜〜〜」

どっぽ〜〜〜〜ん

カイトはプールの人のいない方に突き飛ばされた。

「おお〜向こうも楽しんでおるなあ。」

「ルリ。カイトノトコエイコウ。」

「え・・ええ。」

とまあカイトの周りにあつまってプールで楽しむ皆さん。

そんなこんなでプールで遊び終えた際、カイトが顔を真っ赤にしてなかなか上がれなかったのは余談だった。

「カイトさん。早くして下さい。」

「ぼ・・・僕は後からでいいよ。ルリちゃん。」

「だめです。早く上がって下さい。」

そう言って手を差し伸べるルリその姿にますます赤くなるカイト。居た堪れなくなったルリはカイトを半ば強引に引っ張り上げる。流石にカイトも観念してあがるのだが、二人とも上がった瞬間バランスを崩し、

「あ・・・・」

「おっとお」

倒れそうになったルリをかばおうとカイトが覆い被さろうとして・・・・

「「あ・・・」」

下になったカイトにルリが抱きつく格好になって・・・・・・お互いに体が密着して、固まってしまう。しかも、お互いの顔が接近して見詰め合う形になっている。

「はいはい。せっかくで悪いんだけど、早くしてね。」

と、レイラが突っ込む。慌てた二人は立ち上がった。

「ご・・・ごめん。ルリちゃん」

「い・・・いえ・・・事故ですから。」

そんなこんなで着替えてレストランへ向かう一同。すでにホウメイやアキトが料理の準備を終えていた。

「お久しぶりです。国王。」

「おお、君は、昔ルリをエスコートしてくれた。それに、君の所にルリがお世話になったそうで。」

そんなわけで、穏やかに昼食会が開かれた。

 


テーマパーク内実行委員会詰め所(仮説テント)

関係者や警備につく軍の人間があつまっているテント内。その脇で、七輪に網を敷き焼き鳥を焼いてるジョン。

・・・・・ジョン。あんた、何やってんの?仮にも総司令だろ〜に。しかも焼いた焼き鳥回りに振舞ってるし。

 

ジョンの第一秘書シミズ・キミエが呆れながら焼き鳥を食べて一言

「良いんですか?こんなところで油売ってて。」

「セレモニーが始まるまでする事ないからねえ。皆の労をねぎらおうかと。ハイ。ねぎ串。」

「それに、あの人にまた押し付けるつもりですか?」

焼き鳥を焼く手をとめるジョン、そして、静かにつぶやく。

「・・・カイトの事かい。」

「ピースランドでの一件。忘れたわけじゃあないでしょう。しかも、今回は・・・・・」

「ま、その心配はないだろ。あいつの性格考えればな。それより・・・・・」

「今回彼に任命したのはイベントは表向き。本当の目的はあの人に・・・。」

「さ〜あどうかな?それに、今回、我々を呼んだのはあくまでもネルガルだ。もっともプロスペクターは最初からそのつもりだったんだろうがな。」

「あの人がまた暴走しだしたら・・・。そのときは、統括軍参謀長として、彼を止めます。」

「・・・・・フッ。やめときな。誰も止められないさ。返り討ちにあうのが落ち。それにもう二度とああはならんだろう。あいつが・・・・本当にめざめたらな・・・。」

「あなたにとってはあの人はあなたの駒に過ぎないようね。」

「頭の堅くて、自分の保身しか考えない軍の連中と一緒にすんな。どっかで嫌味ばっか言ってる誰かさんと同じでそんな連中に真っ先に噛み付くのさ。俺も・・・そして本当のあいつも・・・。」

「あの人は・・・一体何者なんですか?」

「知らん方がいいのさ。少なくとも、そこいらの軍人より、修羅場をくぐり抜けてきた・・・・いや、さらに掻き回してきた男さ・・・。あいつが笑っていたときはまだいい。笑うのをやめたら・・・その時は、間違っても、敵に回したくはない。」

「敵に回られるより先に味方につける・・・・・・か。ほんと、たいした策士だわ。あなたは・・・・・・。ま、確かに、信用に足りる事は事実だしね。誰かさんとおなじで、普段はそんな素振りを見せないけど。それじゃいくわ。」

やれやれといったポーズをみせて、立ち去るキミエ。その場に残ったジョンは、再び焼き鳥を焼き出し、まとまった数をパックに詰めながら・・・

「そんなチャチな打算で付き合ってくれるような男じゃないさ。もちろんあいつを利用するつもりもない。あいつには人を引き付ける不思議な力がある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・聞こえてんだろ。北辰。」

物陰からでてくる北辰。

「気付いておったか・・・・」

「俺を誰だと思ってる。そういうセリフは俺たちに一度でも勝ってからほざきなさい。それよりまた妨害しにきたのかい?」

「・・・いや・・・今回は、ただ、祭りを楽しみに来た。」

「だったら、そんな物々しいカッコはやめとけ。せっかくの祭りが台無しになる。だがまあ、俺の部下は何もしない人間に銃を突きつけたりはしない。ゆっくり楽しんできな。ホレ、俺のおごりだ、皆で食え。毒は入ってないから安心しな。」

「応。ご馳走になる。」

焼き鳥の詰め合わせを持って静かにきえる北辰。

「さて、賽は投げられた。どうなりますやら・・・」

そういって吟醸酒をだすジョン。いいのか?酒なんて呑んでて・・・・。

「これが隠し味なんだよなあ。」

呑むかと思えば、焼き鳥につけて焼き出した。

                                           To be Continued

Morry:「はあ・・・またやってまった。どうにも三つに分けないと書けないみたい。それでは、今作でゲスト出演するイツキ・カザマさんにおこし頂きました。」

イツキ「相変わらず長いですね。結局書ききれなかったみたいで。」

Morry:「すみませ〜ん。後編は製作中ですので金曜日まで完成させます。二つ同時に投稿しようと思ったんですけどそれだとRinさん大変かと。それにしてもいろいろ展開広げすぎ。」

イツキ「それだったら短く纏めればいいじゃないですか。」

Morry:「これでも削った方。それもこの中編だけで。おまけに忙しくって。」

イツキ「それで本編での私の設定は?ジョンさんやレイラさんがでたってことは・・・」

Morry:「残念ながらこちらと(リレー小説)は全く違います。そもそも、ここでのカイト君の設定はRinさんによるものだから。君もね。だからてこずってる面も有るけど。他の人につなげるのに破綻したらまずいから。ってもう十分はたんしてるか・・・・はあ。そんなわけなので、

Rinさん。そして出番をまっているF&Gさん。いましばらくおまちください。11月29日までに終わらせますので。

ご迷惑をかけますがよろしくおねがいします。

 

PS.諸般の事情により書き直しました。(12月1日)

 

 

 

 

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